7623 サンオータスの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

サンオータスの事業概要

・沿革
同社は個人経営として横浜市鶴見区にて初代社長太田毎二郎が石油・油脂塗料の販売を開始したのが発祥。1957年に現ENEOSのガソリンスタンドを建設し、石油販売事業へ本格的に進出。1982年にはフォードディーラーとして自動車販売業務へ(後にフォードは日本撤退、現在はプジョー及びPCAグループのディーラー)、1986年にオリックスレンタカーとフランチャイズ契約を締結し、レンタカー業務へ、1992年にカー用品の小売販売事業へ(後にイエローハットへ売却)、1999年には中古自動車販売業へと事業進出している。2004年12月にJASDAQに上場した。
・株主構成
株式保有割合の1位は26.43%を保有する創業者一族の資産管理会社とみられる太田興産株式会社。続いて現代表取締役親族とみられる北野淳子氏8.91%、ガソリンスタンドを運営するENEOSが7.47%、創業者親族とみられる太田寿美子氏5.12%。それ以外は5%未満で、現代表取締役の北野俊氏は3.74%を保有する。(2020年10月末現在)
・取締役会構成
同社取締役会は4名の取締役(うち社外取締役1名)にて構成。横浜銀行出身者が2名、内部昇格が1名で構成される。
・代表取締役の経歴
同社代表取締役社長の北野俊氏は1967年9月生まれ。2001年横浜銀行より出向し、同社経営企画室長に就任する。2001年10月に横浜銀行退社後、主にカーライフサポート事業を担当した後、2008年6月に代表取締役社長に就任した。
・報告セグメントと事業の構成
同社の事業は、エネルギー事業(ENEOS,KYGNUSブランドにて石油製品販売を神奈川県内20ヶ所にて展開、2020年4月期売上割合34.0%)、カービジネス事業(プジョー、ジープの輸入車正規ディーラーとして計4店舗、レンタカー事業はオリックスレンタカーとして24店舗展開、同63.8%)、ライフサポート事業(損保、生保募集業務、同0.7%)、不動産関連事業(ビルメン、不動産賃貸業、同1.5%)の4セグメントに大別される。
・競合他社
ガソリンスタンドについては、2018年末時点で神奈川県内に849のガソリンスタンドがあり(資源エネルギー庁調べ)、昭和シェル、出光などが別ブランドとして競合する。輸入車カーディーラーはベンツ等を取り扱うヤナセなどが全国展開しており、県内では23店舗を展開している。レンタカー事業は最大手のトヨタレンタカーの他、ニッポンレンタカー、タイムズレンタカー等、多くの別ブランド、競合社が存在する。
・連結の範囲
同社保有物件、営業所の管理を行う㈱エース・ビルメンテナンスと石油製品の販売を行う双葉石油㈱の2社。
・業績の進捗
2020年4月期の連結売上高は13,965百万円(2016年4月期比▲2,192百万円)、経常利益は▲33百万円(同+239百万円)だった。営業CFは2016年4月期以降1,000百万円以上のプラスを維持しているが、フリーCFは2018年4月期以降マイナスに転じ、直近は試乗用車両を中心とした有形固定資産の取得等により▲1,174百万円だった。

エネルギー事業

・事業モデル
神奈川県を中心にガソリン、軽油、灯油、重油及び潤滑油棟の石油関連商品の小売及び卸売を行う。また自動車整備事業も展開している。
・強みや弱み
同社カービジネス事業とリンクした取組みが出来ると思料される。またガソリンスタンドは重要な社会インフラのひとつであり、また神奈川県という人口に恵まれた土地に展開していることから今後も一定の需要は期待出来るだろう。
・KPI
1日来店者数及び来店者1人あたりの付加価値商品(給油以外の洗車、カー用品、整備等)の販売額が重要と考える。
・懸念点
今後、燃料転換(ガソリン→電気等へ)が進展することが予想されるため、ガソリンの売上高増加は厳しい。

カービジネス事業

・事業モデル
輸入車のプジョー及びジープの新車・中古車の販売・整備・点検等の各種サービス販売、またオリックス自動車の代理店業務を中心にレンタカー業務を展開している。尚、2020年2月にBMWの販売を行う連結子会社株式の譲渡を行い、同ブランド事業から撤退した。
・強みや弱み
人気拡大しているジープを取り扱っていること、また安定的な利益が見込める整備車検をおこなっていることが強み。
・KPI
自動車販売台数、及び販売台数に対する車検整備の受託件数割合の向上が重要と考える。
・懸念点
カーディーラーは為替により利益が変動すること、レンタカーは新型コロナの影響が長期間継続し、緊急事態宣言等により外出が制限され、需要が戻らないことが懸念である。

ライフサポート事業

・事業モデル
ほけんの窓口グループの代理店業務を中心に各種保険の募集業務等を行う。
・強みや弱み
同社カービジネス事業にリンクした自動車損害保険の一定需要が見込める。

不動産関連事業

・事業モデル
不動産賃貸業、ビルメンテナンス業務を行う。
・強みや弱み
ストック型ビジネスとして一定の収益を期待出来る。また昨今は閉鎖したガソリンスタンド跡地を有効活用しており、全社的な資産の最適分配が図れている。