3719 ジェクシードの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

ジェクシードの事業概要

システムの導入支援から運用サポートに至るまでトータルカバーをするITコンサルタントサービスを提供。SAPやNetSuite(ネットスイート)など会計・人事部門領域のシステムコンサルタント実績がある。また、日本オラクル社の認定パートナーとして、150社以上にJD Edwardsの導入支援、保守・運用支援を行ってきた。更に、2020年11月には新規事業として、IT教育事業の開始を発表。学生及び社会人向けのIT教育事業を拡大予定。
・沿革
同社は1964年10月に設立され、2003年9月に東証ジャスダックに上場。2007年7月に新設分割子会社として株式会社ビジネスバンクコンサルティングを設立した。同年に株式会社ジェクシードコンサルティングへ商号を変更。2008年には、Oracle社のJDE認定コンサルタントアワードでトップを受賞した。2009年にJDEのオールインワンパッケージを販売開始。2012年に株式会社ジェクシードへ商号を変更。NTTコミュニケーションズやソフトバンクなど複数の企業と代理店契約をしている。
・株主構成
2020年12月末時点の筆頭株主はGX PARTNERS(香港の投資会社)であり約21%を保有する。その他の大株主は証券会社や銀行が中心となっている。
・取締役会構成
同社の取締役は8名で、うち2名は社外取締役である。また、3名は監査等委員である。取締役の大半は通信系のバックグランドがあるか、士業を営んでおり、年齢層は40歳後半から70歳後半までとなっている。
・代表取締役の経歴
代表取締役の野澤裕氏は1965年生まれであり、1988年に日本電信電話株式会社に入社した。日本ヒューレット・パッカードなどのIT企業の事業部長や戦略部長を経て2017年に同社の代表取締役および社長執行役員として就任した。
・報告セグメントと事業の構成、ビジネスモデル
同社はITコンサルティング事業の単一セグメント。主要サービスとしてはシステムコンサルティングや、ビジネスコンサルティングなどである。
・連結の範囲
該当なし。同社は連結財務諸表を作成していない。

ITコンサルティング事業

・事業モデル
独立系コンサルティングファームとして、ICTの知識やノウハウをいかし、顧客企業の様々な課題に対しICTを導入して解決するという企業理念の元、事業展開をしている。
さまざまな業種の企業に対し、課題を洗い出した上で必要なシステムの導入から運用までのシステムコンサルティングを行っている。具体的には下記導入例が挙げられる。
化学製品や発酵食品の製造メーカーに、JD Edwardsを導入し、多様な受注入力や商品管理、管理会計などのシステム化を図った。また、プラスチック製品製造販売業会社にも同システムを導入し、業務処理手順の統一化を図った。これにより物流コストの削減や年次・決算の早期化を実現した。
「ERPコンサルティング」においてはバージョンアップやサーバーのリプレイス、クラウドへの移行等の案件が堅調に推移している。また、Oracle Cloudへの移行を検討中の企業からの相談も増えており、新規案件受注に繋がっている。
「人事コンサルティング」の分野では「働き方改革」に伴ったコンサルティングの提案を積極的に行っている。注目を集めているRPAやタレントマネジメントの導入支援や定着化支援を提供している。今後、案件増加に伴い、技術者を増員中である。
・強みや弱み
同社は、ERPソリューションに関連するコンサルティングが主要事業となっている。ITシステム構築にとどまららず、戦略立案の分野からシステム運用までに至るまでサポートしている。この点では、戦略系ファームやIT系ファームにはない強みと言える。また、自己資本比率は75.2%と安定した水準となっている。
・事業の盛衰
HCMソリューションに関する事業では、近年進んでいる「働き方改革」に伴った業務効率化のためのRPAの導入が活発化しており、商談の件数も伸びている。
・KPI
下記3部門においてのシステム導入・運用コンサルティング受注件数が同社のKPIとして想定される。
「ERPコンサルティング」部門においてはパートナー会社であるオラクル社のJD Edwards及びNetSuiteの導入支援・コンサルティング受注件数。
「人事コンサルティング」部門においてはスケジュール同期ソフト「GX_Sync」、コンテンツマネジメントクラウド「Box」の導入支援・コンサルティング受注件数。
「RPA及びAI」部門のおいてはプロジェクト含む新規案件受注件数。
・懸念点
第4四半期会計以降は、大型案件の受注が確定したものの、新型コロナウィルス再拡大の不確実性に伴い取引先の経済状況によっては同社の事業活動や経営成績に影響が出る可能性がある。
また同社も感染防止のためテレワークを実施しており、事業活動に一定の制限が出ている。
また主力事業であるERPソリューションのパートナー企業各社の経営方針の変更およびM&A等による組織変更による大きな変更が起こった際は同社の経営成績に影響が出るおそれがある。
・業績の進捗
令和2年12月期第三四半期の売上高は360,652千円 (同年前期比△27.9%)と厳しい状況となった。また四半期純損失は74.295千円で、減収減益となった。これは、新型コロナウィルス感染症の影響で大型案件の開始時期が遅延したことによる稼働率の低下、及び取引先への営業活動の制限による営業機会の損失などが影響している。