6597 HPCシステムズの業績について考察してみた

6597 HPCシステムズの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

HPCシステムズ事業概要

HPCシステムズは、HPCシステムズは、HPC製品(科学技術計算用ワークステーション、クラスター) 、CTO製品(産業用パソコン)の製造販売、システムインテグレーション、研究開発支援を行なっている。
主な事業はHPC事業とCTO事業であり、HPC事業では科学技術計算向け高性能計算機の開発・製造・販売事業を行っており、主に大学・官公庁の研究開発機関が行う科学技術計算に対応した高性能計算機の開発・製造・販売、研究内容によって使用される計算手法、計算能力等に応じて最適なシステムを提案及びインテグレーションを実施している。CTO事業では、産業機械向け組込型計算機の開発・製造・販売事業を行い、産業用機械を制御する組込型計算機の開発・製造・販売、顧客の用途・要望にあった特殊構成システムの提案等を実施・ニーズに合わせた長期供給機能及び多品種少量供給を行う。
直近の業績では、2017年6月期において3,900百万円、2020年6月期における4,725百万円となっておりコロナ禍にもかかわらず安定した売上高推移となっている。営業利益についても2017年6月期においても244百万円、2020年6月期に477百万円となっており業績も上昇傾向になっている

沿革

2006年に有限会社ハンズオンとして設立され、同年7月に商号を現在の者に変更。2019年に東証マザーズに上場している。

取締役会

役員は、代表取締役小野氏のほか、10名の取締役・社外監査役などの陣容となっている。

代表取締役社長経歴

代表取締役社長は小野鉄平氏、State street bank and trustに入行後、同社を設立している。

報告セグメント

報告セグメントはHPC事業(売上高構成比率68%)とCTO事業(同比率32%)の2つで構成される。

競合他社

NECや富士通などがシステムやソフトウェア、産業用コンピュータのプロバイダーとして競合であると考えられる。しかしHPCは計算科学の手法を用いて「理論化学」の問題を取り扱う「計算化学」という分野に強みを持っており、なかでもライフサイエンス(生命科学)とマテリアルサイエンス(材料科学)分野を重点事業領域と位置付けている点で差別化している。

連結の範囲

同社は連結子会社がなく、連結財務諸表を作成していない。

KPI

計算機科学という非常に専門性が高い分野でのビジネスなので、社内にいる博士課程修了者の人数や、顧客数が重要なKPIになると思料される。

業績の進捗

HPC事業

コロナ禍においても、2020年6月期の決算説明会資料を見ると同社は業績好調である。特にJPC事業では、成長戦略分野において、高度なシステムインテグレーションを伴うシステム販売が好調に推移し、高い利益率を確保、通期セグメント利益は前期比41.3%の増益を達成している。具体的には、2020年6月期の売上高は、CCS分野とCAES分野において大手製造業の新規顧客を獲得するも、前期の大型スポット案件の影響、及び既存顧客からの研究開発及び設備投資が伸び悩み減収となったが、CCS分野、CAES分野、及びADAS・自動運転ソフトウエア開発やAI/ディープラーニングアルゴリズム開発向けのDSS分野において高度なシステムインテグレーションを伴うシステム販売が好調に推移している。

CTO事業

CTO事業も好調であり、米中貿易摩擦の影響により落ち込んでいたマシンビジョン分野の回復に加え、エッジコンピュータ等のIoT分野において、利益率の安定している継続顧客への販売が順調に推移、通期セグメント利益は前期比13.2%の増益を達成している。具体的には、2020年6月期の売上高は、マシンビジョン分野の回復に加え、新規顧客の自動運転制御用車載コンピュータ等のエッジコンピュータ・IoT分野、工業用画像解析向けやAI-OCR用コンピュータのディープラーニング分野が伸長するも、継続顧客からの一部案件が来期へずれ込んだことが影響し減収。
利益率の安定している継続顧客への販売が順調に推移し、販管費増を吸収、セグメント利益は前期比13.2%の増益となっている。