4792 山田コンサルティンググループの業績について考察してみた

4792 山田コンサルティンググループの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1989年7月、株式会社東京ファイナンシャルプランナーズとして東京都で設立され、ファイナンシャル・プランナーの教育研修およびファイナンシャルプランニングに関するコンサルティングを提供。その後1992年に保険コンサルティング、1997年に経営・財務・資金調達コンサルティング、2001年に株式上場・システム導入コンサルティングを開始する。2010年12月、山田コンサルティンググループ株式会社へ商号変更。2018年4月、子会社5社を吸収合併し、事業会社へと移行する。2019年2月、東証JASDAQから東証一部へ市場変更。

同社HP TOP

株主構成

有価証券報告書によると、2021年9月末時点の筆頭株主は代表取締役及びその近親者等が出資する資産管理会社の株式会社日本マネジメント・アドバイザリー・カンパニーで37.0%を保有する。続いて日本マスタートラスト信託銀行株式会社の信託口が8.1%、光通信株式会社が5.6%を保有。ほか保有比率5.0%未満で公認会計士とみられる個人2名、社員持株会などが並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満。

取締役会

取締役は8名(社内5名、社外3名)、うち3名は監査等委員(全員社外)。監査等委員会設置会社である。取締役会長の西口泰夫氏は1975年4月に6971京セラへ入社し、代表取締役社長、代表取締役会長兼CEOなどを歴任。2009年には同志社大学大学院にて技術経営の博士を取得した。2020年4月より現職に就任。ほか現在も複数社の取締役を兼任している。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の増田慶作氏は1961年8月生まれ。中央大学法学部を卒業後、司法書士事務所を経て、1991年に公認会計士・税理士山田淳一郎事務所(現:税理士法人山田&パートナーズ)に入所した。2000年7月、グループ会社であったティーエスピー経営コンサルティング株式会社の代表取締役社長に就任。その後、同社取締役、取締役副社長などを歴任し、2020年6月より現職を務める。

報告セグメント

「経営コンサルティング事業」、「不動産コンサルティング事業」、「教育研修・FP関連事業」、「投資・ファンド事業」の4報告セグメントに大別される。
2022年3月期第2四半期の売上高5,855百万円の構成比は、経営コンサルティング事業84.7%、不動産コンサルティング事業9.0%、教育研修・FP関連事業5.0%、投資・ファンド事業1.3%である。

会社資料よりPERAGARU_BLOG作成

事業モデル

主力の「経営コンサルティング事業」は経営コンサルティング、M&Aコンサルティング(M&Aアドバイザリー業務、事業承継コンサルティング)、海外事業コンサルティングなどをおこなう。経営コンサルティングは持続的成長、事業再生、組織人事、コーポレート・ガバナンス、ITなどさまざまなニーズに対応。金融機関から顧客企業の紹介を受け、同社がサービス提供をおこなう受注モデル(BtoBtoB)を確立している。
経営コンサルティングの市場については東証の市場再編、DX等の対応、コロナ禍で業績が悪化した企業の事業再生・M&Aといった面でニーズが増加傾向にある。

2022年3月期 第2四半期決算説明会

競合他社

国内上場企業での競合先は6532ベイカレント・コンサルティング、4310ドリームインキュベータ、2127日本M&Aセンターホールディングスなど。ほかにも非上場企業、外資系企業などさまざまな企業と競合する。

連結の範囲

連結子会社を13社持ち、国内7社、海外6社である。海外はシンガポール、中国、タイ、ベトナム、アメリカとアジアを中心に展開し、すべて経営コンサルティング事業を営む。

強み・弱み

BtoBtoBの受注モデルに象徴される、金融機関との連携と役務提供体制が強み。同社は公認会計士・税理士山田淳一郎事務所の一部門からスタートした背景を持つ。税務・会計・法律・事業や金融機関の論理、組織構造に対して理解が深い。事業再生や事業承継などの高難度案件を通じて各担当者とさらに親密な関係を構築し、金融機関との連携を強固なものとしている。
また勤続年数10年以上のコンサルタントメンバーが全体の2割を占め、平均勤続年数も6.1年とコンサルティング業界では高い人材定着率を誇る。長期勤続を前提としたナレッジの共有により、コンサルタントの質、プロジェクト運営効率が高まり、役務提供のコストパフォーマンスの良さにつながっている。
一方で、社内外でニーズが高まるDXについて対応できる人材の採用、育成が課題である。該当する「専門コンサル職」は2020年3月期には111名在籍していたものの、2022年3月期の予測では97名と減少傾向。人材の確保が急務だ。

KPI

売上高、営業利益、主力の経営コンサルティング事業の売上高はKPIとなりうる。
以下、2022年3月期第2四半期の数値である。
①売上高:5,855百万円(前年同期比+4.2%)
②営業利益:528百万円(前年同期比+116.1%)
③経営コンサルティング事業売上高:5,081百万円(前年同期比+8.0%)

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5年間で、売上高は+41.9%へと安定的に成長している。経常利益は2018年3月期の2,880百万円をピークに減少しているが、2021年3月期はプラス成長で2,322百万円となった。自己資本比率は安定して70%以上を維持している。営業CFは2020年3月期をのぞいてプラス推移、投資CFは2017年3月期、2021年3月期をのぞいてマイナスである。

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