4014 カラダノートの業績について考察してみた

4014 カラダノートの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

2008年12月に健康支援サービスの提供を目的として、株式会社プラスアールを設立。2013年3月に健康知識共有サイト「カラダノート」を開設。2017年7月に株式会社カラダノートに商号変更。同年10月にママ向け情報サイト「ママびより」を開設。2020年10月に東証マザーズに上場。本社は東京都港区。ファミリー層向けにライフプランに応じた健康プラットフォーム事業を展開

株主構成

2021年7月期有価証券報告書によると、2021年7月31日時点の筆頭株主は代表取締役の佐藤竜也氏で53.7% 、その他は保有割合5%未満で社外取締役の田中祐介氏、前社外取締役の穐田誉輝氏、J.P. MORGAN SECURITIES PLC FOR AND ON BEHALF OF ITS CLIENTS JPMSP RE CLIENT ASSET-SETT ACCT、個人投資家の引字圭祐氏、AKパートナーズ株式会社、株式会社SBI、JPモルガン証券株式会社と続く。その他には国内金融機関が並ぶ。2021年7月27日付のコーポレート・ガバナンスに関する報告書によると、外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は7名(社内3名、社外4名)、監査等委員4名 (全員社外)、監査等委員会設置会社である。取締役の平岡晃氏は6501日立製作所2121ミクシィ等を経て、2017年2月に同社に入社。2018年7月に現職へ就任した。取締役の山本和正氏はセカイエ株式会社を経て、2020年2月に同社に入社し、2021年2月に現職に就任した。

代表取締役の経歴

代表取締役の佐藤竜也氏は1984年7月生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、2004年2月に2497ユナイテッドのインターンを経て入社し、モバイルSEO事業の立ち上げに携わる。2008年12月に同社を設立し、現職に就任した。

報告セグメント

「ファミリーデータプラットフォーム」の単一セグメントで、「家族サポート事業」、「DB(データベース)マーケティング事業」、「DX推進事業」の3つに大別される。2022年7月期第1四半期の売上高は224百万円で、経常損失は▲22百万円を計上。過去5期の経常利益率は10%中盤から20%前半を推移する。

事業モデル

家族サポート事業では個人客向けにスマホ向けアプリ「カラダノート」を基に、家族生活環境の効率化支援を行う。生活サポートインフラとして、無料で家計相談ができる「かぞくの保険」や産後うつ・二人目不妊向け保険、家庭用宅配水サービスを展開する。また「ママびより」や「授乳ノー」等の各種妊娠・子育てサービスアプリと、「お薬ノート」や「通院ノート」等の各種健康管理・ヘルスケアサービスアプリを提供する。2020年の出生数に占める同社アプリの年間ダウンロード率は87.4%を占め、個人情報保有率は業界トップクラスの50.8%に達する
DB(データベース)マーケティング事業では、ユーザーから集めたライフイベントデータを基に、適切なタイミングで提携企業の商材をアプローチし、ストック収益の構築を行う2020年8月末時点で同社が保有するライフイベントデータベース数は80万世帯以上に及ぶ。保険や食材宅配、住宅、幼児教育等の複数の商材を扱っており、売上の過半数を保険領域が占める
DX推進事業では、大企業向けに家族のライフイベントマーケティング支援「かぞくアシスタント」のOEM提供や、在宅ワークを希望するママを活用した組織コンサルティング「かぞくとキャリアfor Biz」を展開する。かぞくアシスタントでは、同社が抱えるライフイベントデータベースを基に、OEM導入企業のビジネスモデルの構築をサポートする。かぞくとキャリアfor Bizでは、企業に対して在宅ワークやリモートワーカーの活用体制の構築支援を行い、人手不足解消と運営コストの最適化を目指す。
家族サポート事業とDX推進事業では契約数に応じたストック収益、DB(データベース)マーケティング事業では契約数と契約金額に応じたフロー収益が収益源となる。
売上高に占める主要な顧客への売上高の割合は、株式会社FPパートナーが36.1%、株式会社アイプラネットが12.0%である。(2021年7月期)

2022年7月期第1四半期 決算説明資料

2020年の国内のウェルネス分野の市場規模は約15兆円、ヘルスケア分野は約31兆円に達する。少子高齢化に伴う出生率の低下や社会保障費の増加といった社会保障クライシスの解消に向けて、ウェルネス分野やヘルスケア分野への官民の資金投入は今後拡大が見込まれる。同社では両領域を注力事業に位置付け、提携企業への送客型のフローモデルから自社商材を用いたストックモデルへとビジネスモデルの移行を目指す

競合他社

妊娠・子育て世帯向けにアプリや情報サイトを運営する9783ベネッセホールディングス (2021年3月期売上高427,531百万円)、 高齢者向けにライフイベントに応じた情報サイトを配信する6184鎌倉新書 (2021年1月期同3,238百万円)が競合として挙げられる。

連結の範囲

連結の対象となる子会社・関連会社を持たない

強み・弱み

強みとして膨大で質の良いファミリーデータを蓄積している点が挙げられる。同社では子どもの誕生日やユーザーの個人情報、各種商材の検索履歴といった良質なファミリーデータを、未就学児世帯を中心に80万世帯保有する(日本人の年間出生数は84万人程度で推移、ベネッセの年間新規入会数は100万人前後)。子どもの誕生時を起点にライフイベントごとにユーザーの生活変化に応じた商材のマーケティングを実施。ライフステージの変化に応じて一人当たりへの提案機会が増加するため、継続的な収益化を実現する。懸念点としては売上高の48.1%(2021年7月期)を占める特定顧客への依存が挙げられる。

KPI

KPIには家族サポート事業における①期末契約者数、②ARPU、③解約率、DX推進事業における④期末契約社数、⑤ARPU、⑥解約率、DBマーケティング事業における⑦契約企業数、⑧1社当たり契約金額が挙げられる。
・家族サポート事業
①期末契約者数(2022年7月期第1四半期):227人
②ARPU(同):3万円
③解約率(同):0.96%
・DX推進事業
④期末契約社数(同):2社
⑤ARPU(同):35万円
⑥解約率(同)
・DBマーケティング事業
⑦契約企業数(同):124社
⑧1社当たり契約金額(同):53万円

2022年7月期第1四半期 決算説明資料

業績

売上高は2017年7月期から2020年7月期にかけて、2.4倍に増加。上場後初の決算期である2021年7月期は、保険領域における保険見直しニーズの増加や自社事業での新規顧客開拓、新規事業・サービスの開始を受け、前期比+36.7%に増加した。経常利益は2017年7月期から2020年7月期にかけて1.4倍に増益。2021年7月期は、外部への業務委託費は増加したものの自社プレゼントの構成見直しによる費用削減等を実施し、前期比+67.8%の増益となった。フリーCFはキャッシュフロー計算書を作成した2018年7月期以降、プラスを推移する。2021年7月期の自己資本比率は2020年7月期の72.2%から85.1%に大幅に改善

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