5186 ニッタの業績について考察してみた

5186 ニッタの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1885年3月創業者新田長次郎氏が大阪府において製革業を開始。1945年2月株式会社新田帯革製造所を設立。1965年6月商号を新田ベルト株式会社、1982年11月ニッタ株式会社に変更。1990年10月日本証券業協会に店頭登録。1995年11月大証二部に上場。1996年9月東証二部に上場。1997年9月東証一部、大証一部に指定。2013年7月東証と大証の統合に伴い、東証一部に統合。ベルト・ゴム製品、ホース・チューブ製品の製造・販売などが主力

株主構成

有価証券報告書によると2021年9月末時点の大株主は、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)が10.81%、新田ゴム工業株式会社が9.90%、アイビーピー株式会社が8.01%、株式会社日本カストディ銀行(信託口)が5.10%を保有。そのほかに、ニッタ取引先持株会やニッタ共栄会などが並ぶ。外国人株式保有比率は20%以上30%未満

取締役会

取締役は9名(社内6名、社外3名)、監査役は4名(社内2名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役4名はいずれもプロパー。

代表取締役の経歴

代表取締役社長兼社長執行役員の石切山靖順氏は1956年6月生まれ。名古屋工業大学を卒業後、1981年4月同社に入社。工業資材事業部長などを務め、2019年12月に現職へ就任。
代表取締役兼専務執行役員コーポレートセンター管掌の小林武史氏は1954年12月生まれ。1978年4月に同社へ入社し、総務CSR、経営管理、人事担当などを務め、2021年4月に現職へ就任。

報告セグメント

「ベルト・ゴム製品事業」、「ホース・チューブ製品事業」、「化工品事業」、「その他産業用製品事業」、「不動産事業」、「経営指導事業」の6報告セグメント及び報告セグメントに含まれない「その他」に大別される。2022年3月期第2四半期の売上高41,320百万円の構成比は、ベルト・ゴム製品事業30.7%、ホース・チューブ製品事業39.6%、化工品事業14.1%、その他産業用製品事業11.2%、不動産事業0.9%、経営指導事業1.8%、その他1.7%である。セグメント利益は、ベルト・ゴム製品事業1,829百万円、ホース・チューブ製品事業959百万円、化工品事業128百万円、その他産業用製品事業85百万円、不動産事業151百万円、経営指導事業674百万円、その他120百万円であり、調整額を差し引いた営業利益は3,102百万円であった。
尚、地域別売上でみた国内比率は68.8%、欧米18.7%、アジア12.5%と、海外比率は31.2%で拡大傾向(前年同期比+4.0pt)である。

事業モデル

「ベルト・ゴム製品事業」は、ベルト製品、搬送用製品、ゴム製品等の製造販売を行う。国内では、物流業界向けが好調に推移し、工作機械向けも回復傾向となっている。また、海外では物流業界向けや繊維業界向け等が好調とみられる。
「ホース・チューブ製品事業」は樹脂ホース・チューブ製品、金具及びフィッティング、メカトロ製品等の製造販売を行っている。国内、海外ともに、半導体製造装置向けや建設機械向けが好調に推移している。自動車向けは、半導体不足等の影響を受け低調だが、回復傾向にあるという。
「化工品事業」は、高機能製品、産業資材製品、建設資材製品、防水資材製品等の製造販売行っている。国内では、鉄道車両向け製品が堅調である一方、引布製品や遮水製品が低調に推移。海外では、OA機器部品の需要回復が見られる。
「その他産業用製品事業」は空調製品、感温性粘着テープ、医療用ゴム・プラスチック製品等の製造販売を行っている。半導体業界向けや測定器の空調製品が堅調に推移している。
「不動産事業」は土地及び建物の賃貸、「経営指導事業」は関係会社に対する経営指導をそれぞれ行っている。
売上高に占める比率が高い業界は、自動車業界、半導体業界、繊維機械・金融機器・紙工機などの機械類。それぞれの業界に、下図のような製品を提供している。

同社HP 製品情報

競合他社

伝動ベルト大手の5192三ツ星ベルト(直近決算期売上高648億円)や、自動車向けVベルトなどを手掛ける5195バンドー化学(直近決算期売上高813億円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社、子会社32社及び関連会社10社で構成され、ベルト・ゴム製品、ホース・チューブ製品、化工品、その他産業用製品、不動産、経営指導を主たる事業としている。

強み・弱み

各事業分野で業界トップクラスの技術力やノウハウを保有している点が強み。感染症の社内蔓延、原材料や部材の生産中止、外注先の突然の倒産や事業停止、景気悪化等による販売不振、需要客先の離反・倒産などが起こった場合、業績に及ぼす影響が大きい点が懸念される。

KPI

中長期経営計画「SHIFT2030」の定量目標にもなっている商品種別ごとの業績推移のほか、セグメント別の地域別売上高の推移、などがKPIと想定される。
①商品種別ごとの業績推移
②海外比率 31.2%(2022年3月期第2四半期)
③セグメント別の地域別売上高の推移

2022年3月期 第2四半期説明資料

2022年3月期 第2四半期説明資料

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、売上高のピークは2019年3月期の89,174百万円、経常利益のピークは2018年3月期の11,507百万円。直近期は新型コロナウィルス感染拡大の影響もあり、減収減益となっている。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年3月期第2