4343 イオンファンタジーの業績について考察してみた

4343 イオンファンタジーの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q4 2023.02 19,912 983 4.94%
FY2024.Q1 2023.05 18,804 -64 -0.34%
FY2024.Q2 2023.08 22,036 2,088 9.48%
FY2024.Q3 2023.11 18,646 -368 -1.97%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.02 17,746 1,836 10.35%
FY2018.Q1 2017.05 16,248 516 3.18%
FY2018.Q2 2017.08 19,494 2,029 10.41%
FY2018.Q3 2017.11 16,964 999 5.89%
FY2018.Q4 2018.02 19,468 2,426 12.46%
FY2019.Q1 2018.05 17,586 549 3.12%
FY2019.Q2 2018.08 20,177 2,302 11.41%
FY2019.Q3 2018.11 16,318 -463 -2.84%
FY2019.Q4 2019.02 20,162 2,263 11.22%
FY2020.Q1 2019.05 17,979 309 1.72%
FY2020.Q2 2019.08 20,980 2,543 12.12%
FY2020.Q3 2019.11 16,735 -364 -2.18%
FY2020.Q4 2020.02 17,798 723 4.06%
FY2021.Q1 2020.05 3,676 -4,135 -112.49%
FY2021.Q2 2020.08 12,704 -1,663 -13.09%
FY2021.Q3 2020.11 13,850 -1,398 -10.09%
FY2021.Q4 2021.02 15,886 -233 -1.47%
FY2022.Q1 2021.05 13,320 -1,760 -13.21%
FY2022.Q2 2021.08 14,873 -819 -5.51%
FY2022.Q3 2021.11 14,432 -1,351 -9.36%
FY2022.Q4 2022.02 17,545 522 2.98%
FY2023.Q1 2022.05 16,161 -325 -2.01%
FY2023.Q2 2022.08 18,918 621 3.28%
FY2023.Q3 2022.11 17,699 -430 -2.43%
FY2023.Q4 2023.02 19,912 983 4.94%
FY2024.Q1 2023.05 18,804 -64 -0.34%
FY2024.Q2 2023.08 22,036 2,088 9.48%
FY2024.Q3 2023.11 18,646 -368 -1.97%

沿革

1997年2月ショッピングセンター内の室内ゆうえんち事業を目的として、千葉県に株式会社イオンファンタジーを設立。イオングループの積極的なショッピングセンター出店展開に応じて国内を中心に店舗数を拡大し、中国、やマレーシア、タイなどのアジアへも出店し、2016年8月に800店舗を達成。2002年2月日本証券業協会に登録。2003年11月東証二部に上場。2005年2月東証一部に指定。ショッピングセンター内遊戯施設の設置運営を行う

株主構成

有価証券報告書によると2021年8月末時点の筆頭株主は、イオン株式会社が65.79%を保有。そのほかは5%未満で、信託銀行の信託口、マックスバリュ西日本株式会社、イオンフィナンシャルサービス株式会社、イオンモール株式会社などが並ぶ。

取締役会

取締役は10名(社内8名、社外2名)、監査役は4名(社内1名、社外3名)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役6名は、株式会社ダイエーや株式会社マイカル(現イオンリテール株式会社)、ジャスコ株式会社(現イオン株式会社)、株式会社ダイエーレジャーランド(現同社)などの出身者。

代表取締役の経歴

代表取締役会長の藤原信幸氏は1968年8月生まれ。2004年5月に同社へ入社。永旺幻想(北京)児童遊楽有限公司(現永旺幻想(中国)児童遊楽有限公司)の董事長や同社の中国事業責任者などを経て、2018年5月に代表取締役社長へ就任。2021年5月に現職へ就任。
代表取締役社長の藤原徳也氏は1970年6月生まれ。2000年3月に同社に入社。商品開発本部長やグローバル商品・新規事業統括、国内事業責任者兼アミューズメント事業本部長などを務め、2021年5月に現職へ就任。

報告セグメント

「国内」、「中国」、「アセアン」の3報告セグメントに大別される。2022年2月期第2四半期の売上高28,193百万円の構成比は、国内84.0%、中国14.1%、アセアン1.9%である。セグメント損失は、国内▲1,595百万円、中国▲469百万円、アセアン▲513百万円であり、営業損失は▲2,579百万円であった。

事業モデル

日本、中国、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア及びベトナムにおいてショッピングセンター内遊戯施設の設置運営を主な事業とし、主に3才から7才の子どもたちを対象に展開する。「モーリーファンタジー」や「PALO」、「スキッズガーデン」、「東京こども区 こどもの湯」、「にこはぴきっず」などのブランドで展開し、国内での売上が8割以上を占める

同社HP 事業紹介

国内事業は429店舗、中国事業は200店舗、アセアン事業はマレーシア98店舗を筆頭にフィリピン53店舗と続き合計220店舗、3セグメント合算で2021年3月末の出店数は849店舗であった。
同社グループを取巻く環境は、日本国内の人口減少によるマ-ケット縮小、モノからコトへの消費変化及び価値の多様化が見られる。また、新型コロナウィルス感染症の拡大が長期化し、遊びの領域変化(外遊びや自宅遊びの拡大)、EC利用やテレワーク等のIT技術の利用拡大、生活圏の都市郊外化等の新たな環境変化が表れており、成長拡大に向けてはこれらの環境変化への対応が急務となっている。具体的にはオンラインクレーンゲーム「モーリーオンライン」を活用したり、カプセルトイなどのガチャに注力している。
このような環境の中、「ニューノーマル時代に向けた事業領域拡大」と「ITによる事業構造改革」を経営課題として掲げ、問題解決を図るとしている。

競合他社

アミューズメント施設などを運営する4680ラウンドワン(直近決算期売上高609億円)、同様にアミューズメント施設の企画・開発・運営をする東京都港区のアドアーズ株式会社(非上場)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社7社で構成され、ショッピングセンター内遊戯施設の運営を行う。

強み・弱み

イオングループ傘下のお子さまとファミリーが安全・安心に楽しめるオンリーワン事業として、イオングループ店舗と同社の間で相互送客に成功してきたことは強み。余暇市場の多様化や家庭用ゲームの普及、ソーシャルゲームの人気などにより市場規模が減少していることに加え、少子化問題により施設を利用する若年層が減少する可能性がある。主力の国内事業においては、今後の店舗数の拡大は見込みにくく、中国事業では地方都市での乱開発によるショッピングセンターの荒廃が懸念され、アジア事業は新型コロナウイルス感染症の拡大がおさまっていないなど、厳しい事業環境が懸念点である。

KPI

KPIとみられる開示は下記。
①店舗数
②新規出店数
③売場面積、従業員数の単位当たり売上高

会社資料よりPERAGARU_BLOG作成

業績

2017年2月期から2021年2月期までの5期をみると、売上高のピークは2019年2月期の74,243百万円、経常利益のピークは2018年2月期の5,598百万円。2021年2月期は新型コロナウィルス感染症の感染拡大の影響を受け、大幅な減収減益となっている。営業CFは恒常的にプラスだが2021年2月期は大きく毀損、投資CFは恒常的にマイナス。2022年2月期第2四半期の自己資本比率は23.6%。

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