6538 キャリアインデックスの業績について考察してみた

6538 キャリアインデックスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

2005年11月に株式会社インディビジョンを設立し、2006年1月より転職情報サイトの運営を開始。2013年2月に株式会社キャリアインデックスに商号変更。2016年12月東証マザーズに上場、2017年12月東証一部へ上場。本社は東京都港区。複数の求人ポータル情報を集約したサイトの運営が中心

株主構成

2021年3月期第2四半期報告書によると2020年9月末時点の大株主は、筆頭株主が代表取締役社長CEOの板倉広高氏で60.00%、次いで岡三オンライン証券株式会社が4.60%、常務取締役COOの齊藤慶介氏が3.27%、株式会社日本カストディ銀行が証券投資信託口で2.40%と信託口で2.08%、楽天証券株式会社が1.63%等、その他国内外の信託銀行等の信託口などが並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満。

取締役会

取締役は6名(社内4名、社外2名)、監査役3名 (全員社外)、監査役会設置会社である。常務取締役COOの齊藤慶介氏はテクノブレーン株式会社や株式会社パソナを経て、2006年10月に同社に入社、2018年6月より現職。取締役CFOの齋藤武人氏は株式会社アイフラッグと株式会社ジェムコ日本経営を経て、2007年4月に同社に入社、2018年6月より現職。取締役CROの星幸宏氏はムーンバット株式会社や、株式会社インターワークスの取締役副社長を経て、2015年7月に同社に入社、2019年6月より現職。

代表取締役の経歴

代表取締役社長CEOの板倉広高氏は1965年11月生まれ。中央大学を卒業後、1988年4月に株式会社リクルートホールディングスに入社。ヤフー株式会社や株式会社インターワークスを経て、2005年11月に同社を設立。代表取締役社長を経て、2018年6月に現職に就任した。

報告セグメント

2021年3月期第3四半期決算説明会資料

「集客代行事業」の単一セグメントである。人材関連サービスを提供する人材領域と不動産賃貸領域に2分され、人材領域が柱であったが、不動産領域が急速に成長している。2021年3月期第3四半期は売上高1,533百万円の内、人材関連サービスが923百万円で60.2%を占めた。サービス別の利益開示はない。同期の営業利益は325百万円であった。営業利益率期によって変動があり、10~30%台で安定しない。

事業モデル

人材領域は転職情報サイト「CAREERINDEX」、アルバイト・派遣情報サイト「Lacotto」、ファッション業界転職情報サイト「FashionHR」の運営や、マーケティングソリューションサービスを提供。各サイトでは、パートナー企業が運営するポータルサイトの情報を集約して、ユーザーに求人情報や賃貸情報を提供。ユーザーは各サイトを無料で利用でき、同社サイトから複数の求人への応募や物件への問い合わせが可能。パートナー企業からの集客代行料を主な収入源とする。CAREERINDEXでは、パートナー企業のポータルサイトに加えて、ハローワーク求人情報を独自に集約。ユーザーがハローワーク求人に応募した際に、募集企業へ応募情報を無償で提供するサービス「キャリアポスト」も展開する。マーケティングソリューションサービスでは、ユーザーの集客を同社サイトに限定しない集客代行サービスを提供。代理店収入と、ユーザーからの求人応募に応じて発生する課金収入が収入源である。
不動産賃貸領域は2019年12月に株式会社リブセンスより事業譲受し運営を開始。入居決定で引越し祝い金がもらえる賃貸情報サイト「キャッシュバック賃貸」や「DOOR賃貸」といった賃貸住宅情報サイトを運営。
主要顧客は株式会社リクルートと株式会社キャリアデザインセンター、株式会社マイナビであり、3社で売上高の37%を占める。
2020年の国内のインターネット広告媒体費は、1兆7567億円と前年比105.6%で推移。大規模プラットフォーマーを中心に拡大しており、同社もGoogleやYahoo等の大規模プラットフォーマーとの連携強化を図る。

競合他社

役員に出身者の多い製造業に特化した求人サイトを運営する6032株式会社インターワークス(2020年3月期売上高3,147百万円)、アルバイト求人サイト「バイトル」を運営する2379ディップ株式会社(2021年2月期32,494百万円)などが競合として挙げられる。

連結の範囲

連結の対象となる親会社・子会社を持たない

強み・弱み

転職サイトCAREERINDEXでハローワークインターネットサービスに掲載されている求人を集約するサービスは独自性があり競合も少ない点は強み。ユーザーがCAREERINDEX上で応募書類を作成してハローワーク求人に応募すると、募集企業に直接応募書類が郵送されるサービスを無料で展開。直接ハローワークに赴き、ユーザー自身で応募書類を郵送するなどの従来の手間を無くす高い利便性で、ハローワークインターネットサービスの認知度向上にもなる。景気変動の影響を受けやすい人材関連サービスの売上高が総売上高に占める比率が高い点は懸念点であり、急速に成長しつつある不動産領域の事業展開が待たれる。

KPI

転職サイトCAREERINDEXの会員登録数が挙げられる。急速に伸びている不動産領域の売上高の推移もKPIとなり得る。
会員登録数:157万人(2020年12月 前年同期比+21万人)
不動産領域 売上高 1,173百万円(2021年3月期第3四半期 前年同期比約2.9倍)

2021年3月期第3四半期決算説明会資料

業績

売上高は2016年3月期から2020年3月期の過去5期で約1.8倍に増加。経常利益は、約1.3倍に増加。営業CFはプラスを継続していたが、2020年3月期にマイナスに転換。投資CFはマイナスを継続し、2020年3月期には不動産賃貸領域の事業譲受によりマイナス幅拡大。財務CFは2020年3月にマイナスからプラスに転換。自己資本比率は2020年3月期で70.3%。前期の85.8%から悪化した