4284 ソルクシーズの業績について考察してみた

4284 ソルクシーズの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1981年2月受託ソフトウェア開発事業を目的に埼玉県にて株式会社エポックシステムを設立。1984年12月富士通株式会社とのソフトウェア開発業務について基本契約を締結し、取引を開始。1986年4月富士通株式会社とOA機器販売契約を締結し情報機器販売事業を開始。1998年1月株式会社トータルシステムコンサルタントと合併、商号を株式会社エポック・ティーエスシーに変更。2001年4月商号を株式会社ソルクシーズに変更。2001年7月日本証券業協会に店頭登録。2004年12月日本証券業協会への店頭登録を取消し、ジャスダック証券取引所に株式を上場。2010年4月ジャスダックと大証の合併に伴い、大証JASDAQ(スタンダード)に上場。2015年12月東証二部に上場。2016年6月東証一部に上場。金融業界を主な顧客とするSI会社

株主構成

有価証券報告書によると2021年6月末時点の筆頭株主は、SBIホールディングス株式会社が17.57%を保有。次いで株式会社ビット・エイが10.79%を保有し、以下5%未満の保有で代表取締役社長の長尾章氏、株式会社ヤクルト本社、日本証券金融株式会社、ソルクシーズ従業員持株会などが並ぶ。

取締役会

取締役は15名(社内12名、社外3名)、うち4名は監査等委員(社内1名、社外3名)。監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役12名は、日興證券株式会社(現SMBC日興証券株式会社)や株式会社日本長期信用銀行(現株式会社新生銀行)、株式会社オージス総研、株式会社日本長期信用銀行(現株式会社新生銀行)などの出身者のほか、7名がプロパー。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の長尾章氏は1955年2月生まれ。青山学院大学を卒業後、1983年3月に株式会社トータルシステムコンサルタントを設立。その後、1998年1月に合併により同社の専務取締役へ就任し、2006年3月に現職へ就任。連結子会社である 株式会社エフ・エフ・ソルや株式会社コアネクスト、株式会社イー・アイ・ソルなど、他にも複数兼任している。

報告セグメント

「ソフトウェア開発事業」と「コンサルティング事業」、「ソリューション事業」の3報告セグメントに大別される。2021年12月期第3四半期の売上高10,307百万円の構成比は、ソフトウェア開発事業76.2%、コンサルティング事業8.3%、ソリューション事業15.5%である。セグメント利益(又は損失)は、ソフトウェア開発事業635百万円、コンサルティング事業88百万円、ソリューション事業▲17百万円であり、調整額を差し引いた営業利益は878百万円であった。

事業モデル

2021年12月期第1四半期より、同社グループの方針である「デジタルトランスメーションに向けた国内IT需要に対応し、「FinTech」、「CASE」、「IoT」、「CloudComputing」、「AI」等新しい分野に取り組む」を一層推進するため事業ポートフォリオの見直しを行った結果、報告セグメントを従来の「ソフトウェア開発事業」及び「デジタルサイネージ事業」の2区分から、「ソフトウェア開発事業」、「コンサルティング事業」、「ソリューション事業」の3区分に変更している
ソフトウェア開発事業では、金融業界や情報・通信業界などに向けたSI/受託開発業務、それに付随・関連したアウトソーシング業務、パッケージシステムやクラウドサービス、IoTソリューションの開発・販売などのソリューション業務、機器販売業務などを主な事業内容としている。
コンサルティング事業では、システム開発の上流工程(企画立案)におけるコンサルティングサービスを体系化し、IT戦略立案・企画支援、ITトランスフォーメーション支援、プロジェクトマネージメント支援、IT部門育成・強化支援などのサービスを提供するほか、クレジット業務全般に関するシステムの企画支援、システム構築に関する提案活動等のコンサルティングサービスを提供している。また、自動車メーカーや医療機器メーカー等の製品に組み込まれる制御ソフトウェアの開発現場に、ソフトウェアエンジニアリングを活用した実践的なコンサルティングを提供し、今後の自動車における革命ともみなされる、自動運転技術の分野にも携わっている。
ソリューション事業では、全国の自動車教習所に対し、教習ソフトである「MUSASI」や「N-PLUS」、予約配車などの基幹業務をサポートする自動車教習所システム、CRMシステムである「N-CAS」などの各種ソリューションを提供している。また、小・中学生を中心に基礎学力向上を実現するeラーニングサービス「KOJIRO」も提供している。更に、ウェブマーケティングに関する各種コンサルティングを体系化し、ウェブマーケティング戦略支援、リスティング広告運用管理支援、ウェブサイト改善支援、ウェブマーケティング分析支援などのサービス提供、各種ウェブサイトの開発・運用保守等の一連のサービスをワンストップで提供している。
同社は創業40周年を迎え、この節目を契機に原点である経営モットーと経営理念を軸に、SDGsを経営に取り入れることで社会対応力を高めたいと考えている。クラウドサービスやIoT、CASE、FinTech、AIなどの技術を駆使したデジタルトランスフォーメーション(DX)ビジネスを推進し、深刻化する地球規模の課題解決の一助となるソリューションを創出し、事業を通じて持続可能な社会の実現への寄与を目指すとしている

2021年12月期 第3四半期機関投資家向け説明資料

競合他社

2335キューブシステム(直近決算期売上高147億円)、4333東邦システムサイエンス(直近決算期売上高121億円)など、金融系に強みを持つSIが競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社、特定業務に特化した子会社11社及び持分法非適用関連会社1社で構成され、ソフトウェア開発事業、コンサルティング事業、ソリューション事業を行っている。

強み・弱み

筆頭株主のSBIホールディングス株式会社のサポートもあってか、クレジット関連やFinTech関連といった収益性の高い専門領域の案件を取り込み、直接取引が拡大傾向にあること、結果として原価率が改善していることなどは強み。安定的な経営基盤や多彩なグループ構成が強み。システムの受託開発業務においては、受注時に想定した以上に工数が嵩む場合や、検収遅れ、成果物に瑕疵があることによる追加原価が発生する場合、予定原価との差異が発生することが懸念される。

KPI

KPIとして、直近改善傾向の続く粗利率営業利益率を挙げる。また、開示はないものの、直接取引比率の動向なども参考となろう。2021年12月期第3四半期の実績は下記。
・粗利率 25.0%
・営業利益率 8.5%
・直接取引の動向

2021年12月期 第3四半期機関投資家向け説明資料

業績

2016年12月期から2020年12月期までの5期をみると、売上高は13,288百万円から13,186百万円と安定推移、経常利益は604百万円から999百万円と増益基調。営業CF、投資CFは期によってばらつきがある。2021年12月期第3四半期の自己資本比率は57.5%。

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