5491 日本金属の業績について考察してみた

5491 日本金属の業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2022.Q3 2021.12 12,539 391 3.12%
FY2022.Q4 2022.03 12,780 582 4.55%
FY2023.Q1 2022.06 13,070 472 3.61%
FY2023.Q2 2022.09 12,824 380 2.96%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 11,444 664 5.8%
FY2018.Q1 2017.06 11,918 850 7.13%
FY2018.Q2 2017.09 11,948 732 6.13%
FY2018.Q3 2017.12 12,991 940 7.24%
FY2018.Q4 2018.03 11,531 866 7.51%
FY2019.Q1 2018.06 12,480 781 6.26%
FY2019.Q2 2018.09 12,434 727 5.85%
FY2019.Q3 2018.12 12,846 787 6.13%
FY2019.Q4 2019.03 11,531 285 2.47%
FY2020.Q1 2019.06 11,495 302 2.63%
FY2020.Q2 2019.09 11,485 260 2.26%
FY2020.Q3 2019.12 11,536 260 2.25%
FY2020.Q4 2020.03 10,665 -193 -1.81%
FY2021.Q1 2020.06 9,185 -529 -5.76%
FY2021.Q2 2020.09 8,821 -1,150 -13.04%
FY2021.Q3 2020.12 10,729 -527 -4.91%
FY2021.Q4 2021.03 11,371 -180 -1.58%
FY2022.Q1 2021.06 11,916 205 1.72%
FY2022.Q2 2021.09 11,882 259 2.18%
FY2022.Q3 2021.12 12,539 391 3.12%
FY2022.Q4 2022.03 12,780 582 4.55%
FY2023.Q1 2022.06 13,070 472 3.61%
FY2023.Q2 2022.09 12,824 380 2.96%

沿革

1930年11月に東京伸鐵所を創立し、みがき帯鋼の製造を開始。1939年11月に日本特殊鋼材工業株式会社に改組。1945年9月に日本金属産業株式会社に商号変更。1949年11月に東証一部に上場。1954年2月に日本金属株式会社に商号変更。本社は東京都港区。ステンレス帯鋼の圧延に強みを持つ、圧延専業メーカー

株主構成

有価証券報告書よると2021年9月末時点 の筆頭株主は日鉄ステンレス株式会社で13.0% 、次いで日本金属取引先持株会が9.8%、日本マスタートラスト信託銀行の信託口が7.2%、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社が5.7%、その他は保有割合5%未満で国内信託銀行信託口、JFE商事株式会社、5998アドバネクス、みずほ銀行、ASADA株式会社、国内生保が並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は7名(社内5名、社外2名)、監査役3名 (社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。専務取締役の原田喜弘氏は5401日本製鉄を経て同社に入社。その他の社内取締役はプロパーとみられる。社内取締役は生産本部、開発・営業本部、管理本部、技術本部をそれぞれ統括する。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の下川康志氏は1957年1月生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、1980年3月に同社に入社。鋼帯事業本部と管理部門に長年に渡り従事し、2014年6月に常務取締役を経て、2017年4月に現職に就任した

報告セグメント

「みがき帯鋼事業」と「加工品事業」の2セグメントに大別される。2022年3月期第2四半期の売上高は23,798百万円で、みがき帯鋼事業が18,565百万円で78.0%、加工品事業が5,232百万円で22.0%を占める。
2021年3月期はみがき帯鋼事業がセグメント損失を計上したが、利益率は加工品事業が1桁中盤から10%台前半、みがき帯鋼事業が1桁前半から中盤を推移する。

事業モデル

みがき帯鋼事業では、冷間圧延ステンレス鋼帯やみがき特殊帯鋼の製造・販売を行う。国内で初めてみがき特殊帯鋼を生産したメーカーであり、ステンレス製品においては100%受注生産を行う。顧客ごとの仕様に合わせて独自設計で製造されており、業界トップクラスの薄さや強度を誇るステンレス泊を手掛ける。板橋工場を中心に製造を行い、連結子会社の日金精整テクニックス株式会社で一部加工を担う。販売は連結子会社の日金スチール株式会社を始め、タイ・マレーシアの連結子会社と国内外の非連結子会社2社を通して行う。
加工品事業では、異形鋼や精密管、型鋼の製造・販売を行う。素材調達から加工、検査を一貫管理で行い、高品質で低コストに製造できる生産体制を整備する。岐阜工場と福島工場、タイ工場が製造拠点であり、顧客企業の海外進出に柔軟に対応する。電磁製品は連結子会社の日金電磁工業株式会社から仕入れる。一部製品の販売は連結子会社の株式会社セフが担う。
海外売上高比率は27.6%で、地域ごとではアジアが26.5%、その他が1.1%を占める。(2021年3月期)
同社製品は自動車業界や家電業界等に採用されている。ステンレスを用いた自動車用光モールは業界トップシェアを持つ。主要顧客は田島スチール株式会社で、同社への売上高が連結売上高の13.6%を占める。(同)
同社では既存の機能強化製品の販売強化を目指す他、次世代電池や新エネルギー車、医療、産業機器を注力分野に位置づけて新規製品の開発や事業化を狙う。

会社HP 経営計画

<2>競合他社

みがき帯鋼に強みを持つ圧延専業メーカー5458高砂鐵工 (2021年3月期売上高8,730百万円)、 ステンレス管の加工技術に強い5464モリ工業(同35,112百万円)、国内大手ステンレス専業メーカー5480日本冶金工業 (同112,482百万円)が競合として挙げられる。

連結の範囲

連結子会社6社と非連結子会社2社、持分法適用関連会社1社を持つ。連結子会社の日金スチール株式会社は、連結売上高に占める売上高の割合が10%を超える。

強み・弱み

強みとして高い技術力が挙げられる。同社では極薄かつ高強度のステンレス泊を製造する専用ラインを持ち、業界トップクラスの製品水準を誇る。ステンレス鋼帯では顧客ごとにオーダーメイドで生産しており、製品ごとに材料から圧延時に使用する副資材まで一元管理して高品質な製品を提供する。顧客ニーズに応じたきめ細やかな製品対応力で他社との差別化を図る。
懸念点としては、原料となるニッケルの国際価格の変動リスク、海外販売にかかる地政学、為替変動リスク、最終製品の売上動向が挙げられる。

KPI

KPIには①海外売上高比率と②ROSなどが挙げられる
①海外売上高比率(2021年3月期):27.6%
②ROS(同):▲6%
③受注高、受注残高(同):38,534百万円(前期比▲12.7%)、5,584百万円(同▲22.0%)
④同社製品が用いられる自動車、家電業界の売上動向

第114期 報告書

業績

売上高は2017年3月期から2019年3月期にかけては、みがき帯鋼事業における自動車関連向けの需要が牽引して+12.0%増収。2021年3月期にかけては、中国景気減速や新型コロナ流行によって自動車関連をはじめとする各種製品の需要低迷が影響して▲18.6%減収。経常利益は2017年3月期から2018年3月期にかけて2倍に増益。2020年3月期にかけては、板橋工場における火災事故やそれに伴う代替材料の調達コストの増加が影響して▲81.5%減益。2021年3月期は新型コロナ流行による売上高減少と工場火災によるコスト増が響き、▲2,454百万円の損失となった。フリーCFは有形固定資産取得による投資CFが膨らんだ、2019年3月期と2020年3月期を除いてプラスを維持。自己資本比率は30%台前半を推移する

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