四半期業績推移随時更新中
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2024.Q3 | 2023.12 | 2,819 | 147 | 5.21% |
FY2024.Q4 | 2024.03 | 2,578 | 94 | 3.65% |
FY2025.Q1 | 2024.06 | 2,356 | -130 | -5.52% |
FY2025.Q2 | 2024.09 | 3,438 | 106 | 3.08% |
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2017.Q4 | 2017.03 | 8,302 | 184 | 2.22% |
FY2018.Q1 | 2017.06 | 6,946 | -365 | -5.25% |
FY2018.Q2 | 2017.09 | 5,693 | -373 | -6.55% |
FY2018.Q3 | 2017.12 | 6,783 | -298 | -4.39% |
FY2018.Q4 | 2018.03 | 6,875 | -38 | -0.55% |
FY2019.Q1 | 2018.06 | 5,693 | -271 | -4.76% |
FY2019.Q2 | 2018.09 | 6,501 | 87 | 1.34% |
FY2019.Q3 | 2018.12 | 6,966 | 222 | 3.19% |
FY2019.Q4 | 2019.03 | 6,083 | -238 | -3.91% |
FY2020.Q1 | 2019.06 | 6,374 | -1,070 | -16.79% |
FY2020.Q2 | 2019.09 | 5,756 | -670 | -11.64% |
FY2020.Q3 | 2019.12 | 6,530 | -855 | -13.09% |
FY2020.Q4 | 2020.03 | 7,560 | 343 | 4.54% |
FY2021.Q1 | 2020.06 | 5,520 | -1,030 | -18.66% |
FY2021.Q2 | 2020.09 | 6,529 | 235 | 3.6% |
FY2021.Q3 | 2020.12 | 6,915 | 805 | 11.64% |
FY2021.Q4 | 2021.03 | 7,698 | 677 | 8.79% |
FY2022.Q1 | 2021.06 | 7,229 | 425 | 5.88% |
FY2022.Q2 | 2021.09 | 8,397 | 565 | 6.73% |
FY2022.Q3 | 2021.12 | 10,680 | -160 | -1.5% |
FY2022.Q4 | 2022.03 | 10,899 | 530 | 4.86% |
FY2023.Q1 | 2022.06 | 9,552 | -512 | -5.36% |
FY2023.Q2 | 2022.09 | 11,643 | -933 | -8.01% |
FY2023.Q3 | 2022.12 | 13,302 | -429 | -3.23% |
FY2023.Q4 | 2023.03 | 2,952 | 163 | 5.52% |
FY2024.Q1 | 2023.06 | 2,370 | 25 | 1.05% |
FY2024.Q2 | 2023.09 | 2,278 | 46 | 2.02% |
FY2024.Q3 | 2023.12 | 2,819 | 147 | 5.21% |
FY2024.Q4 | 2024.03 | 2,578 | 94 | 3.65% |
FY2025.Q1 | 2024.06 | 2,356 | -130 | -5.52% |
FY2025.Q2 | 2024.09 | 3,438 | 106 | 3.08% |
沿革
1971年4月、電子機器の製造、販売を目的に、サン電子株式会社として愛知県で設立される。立石電機株式会社(現:6645オムロン)の自動券売機を製造。1974年5月、パチンコホール用コンピュータの販売を始め、1980年3月にはパチンコ制御基板の販売も開始し「SUNTAC」ブランドを確立していく。1985年7月、家庭用ゲームソフトを販売開始。1986年7月に米国子会社を設立して以降、アメリカ支社を展開し、台湾、中国上海、欧州、南米、アジア、豪州などへ海外展開。2013年7月東証JASDAQ(スタンダード)に上場した。モバイル機器のデータ復旧などモバイルフォレンジック市場で世界トップシェアの製品「UFED」を有する企業。
株主構成
2021年9月末時点の保有比率に、2021年10月に提出された大量保有報告書の内容を加味すると、筆頭株主は東海エンジニアリング株式会社で17.8%を保有する。東海エンジニアリング株式会社は、同社創業者である前田昌美氏が保有する資産管理会社である。次いでUBS AG(銀行)が5.4%、そのほか、保有割合5%未満でINTERACTIVE BROKERS LLC、おもな取引先である株式会社藤商事や国内外の証券会社など。外国人株式保有比率は30%以上。
取締役会
取締役は9名(社内5名、社外4名)、うち3名は監査等委員(社内1名、社外2名)。監査等委員会設置会社である。社内取締役5名のうち4名が中途入社とみられる。また2名が公認会計士、1名は弁護士と、計3名が士業のキャリアを持つ。
代表取締役の経歴
代表取締役社長の内海龍輔氏は1965年10月生まれ。岩手高卒。創業家の一人である。社団法人中部経営情報化協会 あいちベンチャーハウス インキュベーションマネージャー、社団法人中部航空宇宙技術センター 産業支援部担当部長を経て、2012年6月に同社へ入社。内部統制室室長、内部監査室室長を歴任し、2020年4月、取締役に就任。同時に同社子会社のCellebrite DI Ltd. Director、イードリーム株式会社 取締役にも就任する。2021年6月より現職を務める。
代表取締役専務の木村好己氏は1948年4月生まれ。中央大学を卒業後、ピート・マーウィック・ミッチェル会計事務所(現:KPMG)へ入所。その後は会計事務所、監査法人などを経て、1994年11月に株式会社グッドマン内部監査室長へと就任。数社の監査役を務め、同社には2018年7月にコンサルタントとして携わる。2019年6月、同社代表取締役社長に就任した。2021年2月よりCellebrite DI Ltd. Director、6月より同社代表取締役専務を務める。
報告セグメント
「モバイルデータソリューション事業」、「エンターテインメント関連事業」、「新規IT関連事業」の3報告セグメントに大別される。2022年3月期第1四半期の売上高7,229百万円の構成比はモバイルデータソリューション事業が82%、エンターテインメント事業12%、新規IT関連事業6%である。
事業モデル
モバイルデータソリューション事業はイスラエルの子会社を事業本部としている。米国を中心とした全世界の犯罪捜査機関に向けて、モバイルデータトランスファー機器と関連サービスを提供する。スマートフォンやタブレット端末などからデータを抽出する「UFED」は世界中の携帯電話約6,500機種に対応。国内外80以上の携帯電話メーカー、通信キャリアと関係を結び、アップデートソフトの定期配信を可能にしている。
エンターテインメント関連事業ではパチンコ制御基板等を製造・販売する。顧客はパチンコ業界の遊技機メーカーおよび全国のパチンコホールであり、なかでも株式会社藤商事への売上高は全体の10%を超える。
新規IT関連事業では、おもにM2M(マシン to マシン)通信機器およびIoTソリューション、B2B向け業務支援システムなどを開発・販売する。スマートグラスとソフトを組み合わせたARソリューションでの事業展開を狙う。
携帯電話は犯罪捜査において重要な証拠品として取り扱われる一方で、セキュリティの高度化やアプリの多様化などからデータ抽出の難易度が高まっている。各国行政機関の安全保障に対する意識の高まりと、デジタル化の進展、犯罪捜査手法の進化にともなって、需要も幅広く高度になりつつある。いかに継続的に需要に対応できるか、競争力が試される展開となっている。
競合他社
モバイルフォレンジック市場では、同社製品「UFED」が世界150ヵ国、累計60,000ライセンスを提供し、世界トップシェアを持つ。競合は海外企業となり、国内上場企業での競合先は見当たらない。またパチンコ制御基板では6430ダイコク電機がシェア35%と最大手。同社はシェア10%程度で3番手グループに位置する。
連結の範囲
連結子会社は17社、持分法適用会社は2社。主要な子会社はイスラエルのCellebrite DI Ltd.で、UFEDの開発・製造・販売を手掛ける。
強み・弱み
モバイルデータソリューション事業での競争優位性も去ることながら、ハードとソフト両方を扱ってきた技術力、開発力も強みといえる。新規IT事業において、自社開発の業務用スマートグラス「AceReal」と多機能型ソフトウェア「Apps」を中心に遠隔作業支援ソリューションビジネスを展開。技術者不足や現場作業の効率化を可能にし、さまざまな産業への汎用性があることから、今後先行者利益やスケールメリットを獲得できる可能性がある。一方で売上高の11.3%を占めるエンターテインメント関連事業は業界の先行きが不透明であり、他事業での売上アップや、あらたな事業機会の創出が課題である。
KPI
売上の柱であるモバイルデータソリューション事業、今後の先行きが懸念されるエンターテインメント関連事業、また注力事業である新規IT関連事業それぞれの売上高はKPIとなりうる。
業績
過去5期分の経営状況をみると、売上高は2019年3月期のみマイナス成長だったものの、堅調に増加し24,698百万円から26,662百万円へ+7.9%となった。経常利益については2020年3月期まで赤字推移。Cellebrite社の第三者割当による優先株式発行にともなう費用や営業損失などが原因。しかし2021年3月期には881百万円の黒字に転じた。自己資本比率は49.8%から28.9%へと右肩下がり。また投資CFは2018年3月期をのぞいてマイナス、営業CFは2020年3月期をのぞいてプラスで推移している。