4582 シンバイオ製薬の業績について考察してみた

4582 シンバイオ製薬の業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2021.Q4 2021.12 2,703 592 21.9%
FY2022.Q1 2022.03 2,315 509 21.99%
FY2022.Q2 2022.06 2,558 863 33.74%
FY2022.Q3 2022.09 2,482 216 8.7%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q1 2017.03 869 -525 -60.41%
FY2017.Q2 2017.06 917 -710 -77.43%
FY2017.Q3 2017.09 630 -2,273 -360.79%
FY2017.Q4 2017.12 1,028 -439 -42.7%
FY2018.Q1 2018.03 888 -714 -80.41%
FY2018.Q2 2018.06 1,040 -610 -58.65%
FY2018.Q3 2018.09 1,104 -583 -52.81%
FY2018.Q4 2018.12 803 -749 -93.28%
FY2019.Q1 2019.03 1,611 -595 -36.93%
FY2019.Q2 2019.06 393 -1,420 -361.32%
FY2019.Q3 2019.09 4 -1,521 -38025%
FY2019.Q4 2019.12 829 -765 -92.28%
FY2020.Q1 2020.03 551 -961 -174.41%
FY2020.Q2 2020.06 809 -878 -108.53%
FY2020.Q3 2020.09 972 -1,303 -134.05%
FY2020.Q4 2020.12 655 -1,364 -208.24%
FY2021.Q1 2021.03 1,420 -210 -14.79%
FY2021.Q2 2021.06 1,726 16 0.93%
FY2021.Q3 2021.09 2,407 618 25.68%
FY2021.Q4 2021.12 2,703 592 21.9%
FY2022.Q1 2022.03 2,315 509 21.99%
FY2022.Q2 2022.06 2,558 863 33.74%
FY2022.Q3 2022.09 2,482 216 8.7%

沿革

2005年3月東京都にてシンバイオ製薬株式会社設立。2005年12月にアステラスファーマ社(ドイツ)と抗がん剤SyB L-0501の日本における独占的開発権および独占的販売権の供与を受けるライセンス契約を締結。2010年10月抗悪性腫瘍剤「トレアキシン(開発コード:Syb L-0501)」の国内製造販売承認を取得、同年12月同薬を提携先の4523エーザイより国内販売開始2011年10月現東証ジャスダック上場。2020年10月トレアキシンの自社による国内販売を開始。がん、血液領域を中心とする希少疾患薬に特化したバイオベンチャー

株主構成

有価証券報告書によると2021年6月末時点で保有割合5%を超える株主は存在しない。筆頭株主は楽天証券で4.05%。以下、国内証券、個人名が並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は4名(社内1名、社外3名)、監査役は3名(全員社外)、監査役会設置会社である。社外取締役は4519中外製薬、国立がん研究所出身者および弁護士で構成される。

代表取締役の経歴

代表取締役社長執行役員(CEO)の吉田文紀氏は1949年1月生まれ。学習院大学理学部卒業後、MIT大学院修士課程修了、ハーバード大学では経営学、医療政策論にて修士課程修了。その後8058三菱商事、エイ・エッチ・エスジャパンに勤務。1980年には、日本バイオラッドラボラトリーズを創業。1991年7月日本シンテックス株式会社代表取締役社長を経て、1993年5月アムジェン株式会社代表取締役、米国アムジェン社の副社長に就任。2005年3月に同社を設立、以降代表取締役を務める

報告セグメント

医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務の単一セグメント。2021年12月期第2四半期売上高は、3,147百万円(4523エーザイから自社販売に移行した影響等により前年同四半期比+131.3%)、営業損失▲204百万円(前年同四半期は▲1,883百万円)だった。

事業モデル

同社は、医療ニーズは高いものの、専門性が高く参入障壁が高いがんおよび血液領域を中心に新薬の開発を行っている。抗がん剤の対象疾患は多岐に渡る中、患者数が少ない上、開発難度が高く、大手製薬企業が採算制等の問題から着手しにくい領域での新製品上市積み上げを目指す。

同社HP TOP>経営戦略>事業ドメインと収益モデル

また、下図の通り同社は基礎研究を行わず新薬候補を探索し、臨床試験段階からの開発に特化している。5~6年以内での新薬承認を目指しており、一般的な新薬開発に比して短い開発期間となっている。
同社HP TOP>経営戦略>ビジネスモデル

また、同社は研究設備、生産設備を保有しておらず当該業務は外注、開発品の戦略策定や実行等の業務に専念し、固定費抑制を図っている。また開発にかかる費用、リスクを軽減するために、主として既にヒトでPOC(Proof of Concept)が確立された化合物や、海外で既に上市されている製品を対象としている。
日本においては高齢化とともに医療費が膨張し、それに伴う国家戦略として後発医薬品の活用が進み、新薬メーカーにとっては厳しい環境となっている。そうした中、同社はアジア4か国(中国・韓国・台湾・シンガポール)を戦略地域と位置付け、アジア展開を目指す。

競合他社

がん治療薬の研究開発を行うバイオベンチャーとして、4565そーせいグループ(2020年12月期売上高8,842百万円)、4597ソレイジア・ファーマ(同454百万円)などが挙げられる。

連結の範囲

同社は連結対象となる子会社を持たない。

強み・弱み

新薬候補の探索力、医療ニーズは高いものの参入障壁も高いがん・血液領域でのシェア獲得力や短期間で製品化する開発力、ファブレス企業で固定費負担が軽いことなどが強み。一方で主力製品への売上依存が高くパテントクリフ後の業績が懸念されるほか、バイオベンチャー全般の課題だが、医薬品開発は長期化・大規模化の傾向にあり、延期や資金繰りによっては開発が中止となる可能性が常に考えられる。

KPI

パイプラインの進捗がKPIとなる

同社HP TOP>パイプライン>パイプラインの概要

業績

主力製品トレアキシンの適応症拡大を受け、2017年12月期の売上高は前期比+45.4%増収。以降売上高は3,000百万円弱~3,000百万円台後半で推移。営業利益は販管費が増加傾向で赤字幅が拡大、2020年12月期は▲4,506百万円だった。2020年12月にトレアキシンの自社販売を開始しており、同社は今後の売上高増収、利益率改善を見込んでいる。フリーCFはマイナスが継続。有利子負債は0だが買掛金や未払金あり2020年12月期の自己資本比率は64.3%。


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