四半期業績推移随時更新中
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2024.Q2 | 2023.10 | 6,417 | 478 | 7.45% |
FY2024.Q3 | 2024.01 | 6,540 | 425 | 6.5% |
FY2024.Q4 | 2024.04 | 6,822 | 799 | 11.71% |
FY2025.Q1 | 2024.07 | 6,983 | 649 | 9.29% |
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2017.Q4 | 2017.04 | 5,668 | 120 | 2.12% |
FY2018.Q1 | 2017.07 | 5,284 | 273 | 5.17% |
FY2018.Q2 | 2017.10 | 5,395 | 262 | 4.86% |
FY2018.Q3 | 2018.01 | 5,588 | 206 | 3.69% |
FY2018.Q4 | 2018.04 | 5,337 | 35 | 0.66% |
FY2019.Q1 | 2018.07 | 5,519 | 215 | 3.9% |
FY2019.Q2 | 2018.10 | 5,584 | 119 | 2.13% |
FY2019.Q3 | 2019.01 | 5,706 | 393 | 6.89% |
FY2019.Q4 | 2019.04 | 5,392 | 221 | 4.1% |
FY2020.Q1 | 2019.07 | 5,303 | 160 | 3.02% |
FY2020.Q2 | 2019.10 | 5,371 | 340 | 6.33% |
FY2020.Q3 | 2020.01 | 5,299 | 198 | 3.74% |
FY2020.Q4 | 2020.04 | 5,225 | 229 | 4.38% |
FY2021.Q1 | 2020.07 | 4,717 | 334 | 7.08% |
FY2021.Q2 | 2020.10 | 4,935 | 228 | 4.62% |
FY2021.Q3 | 2021.01 | 5,002 | 470 | 9.4% |
FY2021.Q4 | 2021.04 | 5,130 | 475 | 9.26% |
FY2022.Q1 | 2021.07 | 5,036 | 637 | 12.65% |
FY2022.Q2 | 2021.10 | 5,341 | 509 | 9.53% |
FY2022.Q3 | 2022.01 | 5,637 | 575 | 10.2% |
FY2022.Q4 | 2022.04 | 5,773 | 357 | 6.18% |
FY2023.Q1 | 2022.07 | 5,619 | 462 | 8.22% |
FY2023.Q2 | 2022.10 | 5,859 | 598 | 10.21% |
FY2023.Q3 | 2023.01 | 6,159 | 584 | 9.48% |
FY2023.Q4 | 2023.04 | 6,349 | 523 | 8.24% |
FY2024.Q1 | 2023.07 | 6,195 | 415 | 6.7% |
FY2024.Q2 | 2023.10 | 6,417 | 478 | 7.45% |
FY2024.Q3 | 2024.01 | 6,540 | 425 | 6.5% |
FY2024.Q4 | 2024.04 | 6,822 | 799 | 11.71% |
FY2025.Q1 | 2024.07 | 6,983 | 649 | 9.29% |
沿革
同社の起源は1917年6月に設立された株式会社神島硫酸製造所が硫酸の製造を目的に設立されたことに始まる。1919年12月に神島人造肥料株式会社に商号変更し、戦前は主に肥料事業を事業としていた。戦後は、肥料事業を縮小する一方、塩化マグネシウムや硫酸マグネシウムの製造など化成品事業をスタートさせたほか、1972年には不燃建材の製造など建材事業、1989年にはセラミックス事業を開始し、業容を拡大。1949年に東京及び大阪証券取引所に一度上場したものの、1978年に上場廃止となったが、1996年12月に大証市場第二部に株式を上場、2013年7月には、東証と大証の現物市場統合に伴い、東証市場第二部に上場。2017年6月には創業100周年を迎えた。現在は、住宅・ビル向け不燃建材などを手がける建材事業、セラミックス製造などを手かげる化成品事業を主な事業とする。
株主構成
有価証券報告書によると、2021年4月末時点の筆頭株主は、神島化学従業員持株会で発行済株式の11.68%を保有する。そのほかでは、取引関係のあるDOWAホールディングス株式会社が第2位株主として9.20%を保有するほか、日鉄鉱業株式会社が第6位株主として3.00%、四国倉庫株式会社が第10位株主として1.76%を保有する。その他は、第3位にシティバンク5.04%を保有するなど、信託口や取引金融機関が保有する。なお、外国法人等の保有比率は10%以上20%未満である。
取締役会
取締役は13名(社内11名、社外2名)で構成される。また、監査役は3名(社内1名、社外2名)であり、監査役会を構成する。取締役のうち、代表取締役社長である池田和夫氏のほか、取締役総務部長である高橋誠氏は取引金融機関であるみずほフィナンシャルグループ出身である。また、社外取締役2名は、公認会計士・税理士である今岡重貴氏、共立株式会社で常勤監査役を務めている中村英明氏である。
代表取締役の経歴
代表取締役社長である池田和夫氏は1953年生まれ。早稲田大学理工学部を卒業後、1976年に株式会社日本興業銀行に入行した。みずほコーポレート銀行福岡営業部部長などを経て、2004年に当社入社。常務取締役経理部長を経て、2010年7月に代表取締役社長(現任)に就任した。
報告セグメント
報告セグメントは、「建材事業」と「化成品事業」の2つの事業から構成される。
事業モデル
主力の建材事業では、住宅及び非住宅、ビル向けの不燃建材や耐火パネルなどの製造販売を手がける。化成品事業は、酸化マグネシウム、セラミックス製品などの製造販売を行う。現在の中期経営計画では、成熟産業である住宅分野から、成長事業である「化成品事業」へのシフト、更には、現在化成品事業の中に含まれているセラミックス分野の育成を掲げ構造転換を進めている。
戦後にスタートした化成品事業をはじめ、高度経済成長時の住宅市場拡大に応じた建材事業への進出を果たし、直近20年は世界で唯一、透明化セラミックスの研究開発、事業化を図っている。
経営方針は「顧客満足を第一に考え、より広く、より深く社会に貢献する」を掲げ、創業時の硫酸製造をはじめとして、無機化学メーカーとして時代に応じた高機能な製品の提供を使命とする。
競合他社
同社の現在の主力事業である建材事業関連では、国内メーカーでは、メラニン化粧板で国内首位である4206アイカ工業(2021年3月期売上高174,628百万円)がある。化成品や建材事業を手がけ、不燃機能を持たせた壁面材を得意とし、大まかな事業構造も同社と似ている。また、建材事業では、5391エーアンドエーマテリアル(2021年3月期売上高37,204百万円)も、太平洋セメントグループの中核建材会社として、不燃建材に強みを持つ。7943ニチハ(2021年3月期売上高119,942百万円)も、高級感のある洋風の外壁材などを得意とする点で建材事業では競合となる。
連結の範囲
2021年4月末時点において、同社グループは同社のみから構成され、同社には関係会社はない。
強み・弱み
創業以来培ってきた無機化学に関する知見は強み。主力事業の窯業系建材では、不燃建材など、安全性の高い機能性やデザイン性の高い製品も手がけている。また、近年では世界で唯一つとされるセラミックス透明化・緻密化技術がある。航空宇宙分野をはじめ、製造・医療などのさまざまな場面でキーデバイスとして期待され、同社の技術力を示す。
一方で、事業の柱である窯業系建材は住宅向けが主力で、国内住宅市場が大きな拡大が見込めず、中長期的な先細りが懸念される点がリスク。同社も事業ポートフォリオの多角化を目指し、セラミック事業など将来の事業の柱を育てているが、現在の窯業系建材に取って代わることができるかどうかが課題であろう。
KPI
2020年4月よりスタートしている3ヵ年の中期経営計画を策定し、基本戦略として、①建材事業から化成品(マグネシウム)事業への業態変換、②セラミックス事業の本格的事業化、③住宅から非住宅へのエネルギーシフト、④住宅分野は、高級化路線、を掲げている。それぞれの進捗状況を確認する指標として以下のものが挙げられる。
①「マグネシウム売上高」 6,765百万円 (2021年4月期)
②「セラミックス売上高 855億円 (2021年4月期)
③「(売上高に占める」)非住宅比率」 20.2% (2021年4月期)
④「(売上高に占める)高級軒天ボード比率」 17.5% (2021年4月期)
業績
2017年4月期から2021年4月期までの売上高推移を確認すると、最高額が22,629百万円(2017年4月期)、最低額が19,784百万円(2021年4月期)で、特に2021年4月期については、新型コロナウィルス感染拡大の影響などを受けて減少しているが、その他の年度については、概ね22,000百万円前後出横ばい推移である。自己資本比率は概ね40%前後、自己資本利益率は10%前後と、創業100周年超える歴史ある企業であり、安定的な推移である。但し、2021年4月期は減収ながら増益(当期純利益+488億円)で着地しており、中期経営計画で掲げる注力事業への転換、高級化路線が功を奏している兆しが見える。KPIで言及した数値などを確認しつつ、着実に経営方針が遂行出来ていると市場から見られれば、株価にも一段の上値余地が出てこよう。