7244 市光工業の業績について考察してみた

PERAGARU管理人

市光工業の事業概要

・沿革
同社は1903年(明治36年)6月に白光舎、白光蝋油および信号灯の専門工場として創業後、鉄道用照明機器や蒸気機関車の前照灯、ヘッドランプ開発などを経て1939年に白光舎として誕生した。1971年8月には東証1部への上場を果たしている。国内各事業所を拡大後、1987年以降は積極的に海外展開も推進し、米国・中国・タイ・マレーシアへも事業拡大を続けている。2017年1月、ヴァレオ・バイエン(フランス本社の自動車部品メーカー)による株式公開買付により、同社の連結子会社となった。
・株主構成
親会社に該当するヴァレオ・バイエンが61.16%の株式を保有し、その他の株式を金融機関などが保有している。
・取締役会構成
同社の取締役会は、代表取締役会長CEOのオードバディ・アリ氏が議長を務め、メンバーは代表取締役社長COO:サワー・ハイコー氏を含む取締役10名で構成されており、原則年9回開催されている。
・代表取締役の経歴
取締役社長(代表取締役)COOであるサワー・ハイコー氏は1968年4月25日生まれ。フォードモーターカンパニー(ドイツ)を経て2000年リアコーポレーションに入社、2005年に同社東風汽車合弁企業(中国)総経理を務めた後、2007年 ヴァレオライティング本部(中国)へ。同社総経理および市光法雷奥(佛山)汽車照明系統有限公司董事長などを経て、2017年6月ヴァレオライティング代表取締役社長COO(現在)。
・報告セグメントと事業の構成、ビジネスモデル
同社は事業単位を自動車部品事業及び用品事業のセグメントに分類している。
自動車部品事業としては、主に自動車メーカー向けに自動車用照明製品およびミラー製品等を製造・販売しており、また用品事業においては、アフターマーケット向けを中心に自動車用バルブやワイパー等を製造・販売している。
各セグメントの売上高構成比は、2019年3月期で自動車部品93%、用品6%、その他1%となっている。
・競合他社
競合上位社としては、三菱ふそう、日産ディーゼル、東海理化、小糸製作所、ユタカ技研、スタンレー電気、横浜ゴムなど、競合同位レベルではアイシン高丘、矢崎総業、トピー工業、タカタ、愛知製鋼、シマノ、アスモ、東洋ゴムなどが挙げられる。
・連結の範囲
PIAA㈱、PIAA Corp.,USA、九州市光工業㈱ 、㈱ハクデン、美里工業㈱など、合計10社が連結対象となっている。

自動車部品事業

・事業モデル
主にトヨタ自動車、日産自動車など大手自動車メーカーへ、ライト等の主力部品を販売して利益を確保している。
・強みや弱み
強みとしては、中核事業である自動車用ランプ類、ミラー類の開発、製造においては国内シェア15%を誇り、また親会社であるフランス企業との強固なアライアンスによってアジアにとどまらず海外各地での強いネットワークを活かして製品開発、生産、販売が可能なことが挙げられる。
その反面、国内の成長はマイナス傾向となっており、今後もビジネス展開を海外へ志向せざるを得ない状況がある。
・事業の盛衰
自動車ランプ分野では国内3位(シェア15%)であり、自動車ミラーも手掛け、世界で初めて電動格納ドアミラーを開発している。
親会社である仏・ヴァレオ・バイエン社と自動運転対応製品の開発などで連携し、トヨタ・ダイハツ向けが好調である一方、日産・三菱向けが伸び悩み、昨年第三四半期累計ではやや足踏みが続いている。
・KPI
営業利益率を8.3%とする目標を掲げている。なお、2019年12月期における営業利益率は4.8%である。
また、トヨタやダイハツを中心とする堅調な国内自動車生産台数の伸びと、インドネシアを中心とするアセアン地域での販売拡大を中心に、今後の販売拡大を見込んでいる。

・懸念点
新型コロナの影響による新車生産台数の急減が懸念される。海外市場においては、中国市場での販売拡大において、政治的背景などによる不安要因が懸念材料となっている。
・業績の進捗
売上高・経常利益における業績推移と進捗は次のとおりである。
売上高は、2016年通期実績である1021億円からの推移をみると、2020年12月予測は1110億円と、やや減少見込みとなっている。経常利益も同期間比較では30億円から24億円と縮小見込みである。
今期第三四半期の実績進捗は、売上高798億円(予算比達成率:72.5%)、営業利益4億円(同:40.0%)、経常利益11億円(同:72.7%)となっている。