四半期業績推移随時更新中
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2024.Q3 | 2023.12 | 15,061 | 1,573 | 10.44% |
FY2024.Q4 | 2024.03 | 15,501 | 1,655 | 10.68% |
FY2025.Q1 | 2024.06 | 15,230 | 1,446 | 9.49% |
FY2025.Q2 | 2024.09 | 14,867 | 1,478 | 9.94% |
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2017.Q4 | 2017.03 | 11,606 | 1,153 | 9.93% |
FY2018.Q1 | 2017.06 | 11,774 | 1,506 | 12.79% |
FY2018.Q2 | 2017.09 | 11,504 | 1,233 | 10.72% |
FY2018.Q3 | 2017.12 | 11,883 | 1,310 | 11.02% |
FY2018.Q4 | 2018.03 | 12,431 | 1,325 | 10.66% |
FY2019.Q1 | 2018.06 | 13,245 | 1,741 | 13.14% |
FY2019.Q2 | 2018.09 | 12,839 | 1,466 | 11.42% |
FY2019.Q3 | 2018.12 | 12,625 | 1,182 | 9.36% |
FY2019.Q4 | 2019.03 | 12,534 | 1,220 | 9.73% |
FY2020.Q1 | 2019.06 | 12,619 | 1,543 | 12.23% |
FY2020.Q2 | 2019.09 | 12,296 | 1,002 | 8.15% |
FY2020.Q3 | 2019.12 | 11,646 | 807 | 6.93% |
FY2020.Q4 | 2020.03 | 11,651 | 862 | 7.4% |
FY2021.Q1 | 2020.06 | 10,960 | 878 | 8.01% |
FY2021.Q2 | 2020.09 | 10,670 | 807 | 7.56% |
FY2021.Q3 | 2020.12 | 11,118 | 560 | 5.04% |
FY2021.Q4 | 2021.03 | 11,969 | 1,230 | 10.28% |
FY2022.Q1 | 2021.06 | 12,151 | 1,157 | 9.52% |
FY2022.Q2 | 2021.09 | 12,589 | 1,539 | 12.22% |
FY2022.Q3 | 2021.12 | 13,949 | 1,941 | 13.91% |
FY2022.Q4 | 2022.03 | 14,478 | 2,335 | 16.13% |
FY2023.Q1 | 2022.06 | 14,263 | 2,046 | 14.34% |
FY2023.Q2 | 2022.09 | 15,314 | 1,897 | 12.39% |
FY2023.Q3 | 2022.12 | 16,084 | 2,583 | 16.06% |
FY2023.Q4 | 2023.03 | 16,517 | 2,351 | 14.23% |
FY2024.Q1 | 2023.06 | 15,489 | 2,001 | 12.92% |
FY2024.Q2 | 2023.09 | 15,693 | 1,873 | 11.94% |
FY2024.Q3 | 2023.12 | 15,061 | 1,573 | 10.44% |
FY2024.Q4 | 2024.03 | 15,501 | 1,655 | 10.68% |
FY2025.Q1 | 2024.06 | 15,230 | 1,446 | 9.49% |
FY2025.Q2 | 2024.09 | 14,867 | 1,478 | 9.94% |
沿革
1927年1月、自動車および各種高速機械用ブレーキライニングの製造販売を目的に、バルカーの前身となる日本ブレーキライニング製作所が大阪府に創立される。1932年4月、日本バルカー工業株式会社を設立し、工業用パッキンの生産を開始。1952年にはフッ素樹脂製品を日本で初めて生産・販売。1962年9月に東証二部へ上場し、1975年に一部へ市場変更をおこなう。1980年代後半からタイ、中国、米国など海外へ進出。2018年、株式会社バルカーへと商号変更している。プラントや自動車部品のシール製品や機能樹脂製品の製造販売、シリコンウエハーリサイクル事業を展開する。
株主構成
有価証券報告書によると2021年3月末日時点の大株主は、日本マスタートラスト信託銀行の信託口で7.9%を保有する。以下は保有割合5%未満で国内外の銀行、信託銀行が並ぶ。ほか代表取締役会長CEOの瀧澤利一氏や、業務資本提携を結んでいる6367ダイキン工業の名前も見られる。外国人株式保有比率は10%以上20%未満。
取締役会
取締役は7名(社内4名、社外3名)、監査役は3名(社内常勤1名、社外2名)、監査役会設置会社である。プロパー入社の取締役はいない。取締役CDOの中澤剛太氏は1980年8月生まれ。東京大学法学部を卒業後、財務省に入省。国際金融行政や税制の企画立案を担った。また同省在籍中に米国へ留学してMBAを取得。その後4310ドリームインキュベータでベンチャーキャピタル投資の米国担当、経済産業大臣秘書官を歴任する金融のエキスパートである。2016年には投資アプリ開発などを手がけるTORANOTEC株式会社を創業し、現在も取締役を務める。2021年3月、バルカーの顧問に就き、6月に現職へ就任。
代表取締役の経歴
代表取締役会長CEOの瀧澤利一氏は1960年10月生まれで、同社創業者を祖父に持つ。法政大学工学部を卒業後、1801大成建設に入社。1987年にバルカーへ入社し、8001伊藤忠商事への出向を経て1995年取締役に就任。1996年、社長であった父の逝去により36歳で3代目社長に就任。東証一部上場企業では最年少の社長となった。2019年6月より現職を務める。
代表取締役社長CEOの本坊吉博氏は1957年3月生まれ。東京大学経済学部を卒業後、8031三井物産に入社。化学畑の出身で、基礎化学品本部長や事業統括部長、代表取締役副社長など歴任。2019年に現職へ就任したほか、2020年より4042東ソーの社外取締役も務める。
報告セグメント
同社事業は製品・サービス別に「シール製品事業」、「機能樹脂製品事業」および「シリコンウエハーリサイクル事業他」の3つを報告セグメントとする。直近2022年3月期第1四半期の売上高12,151百万円の内訳を見ると、シール製品事業が69.9%、機能樹脂製品事業が24.6%、シリコンウエハーリサイクル事業他が5.5%を計上している。一方で同期の営業利益1,157百万円についてはシール製品事業が88.8%を占め、シリコンウエハーリサイクル事業他は▲41百万円と赤字である。
事業モデル
主力のシール製品事業では配管や製品どうしの継ぎ目から液体・気体の漏れを防ぐ「シール材」を製造販売する。パッキンやガスケットと呼ばれ、水道の蛇口や化学プラント、ロケット、半導体製造など多様な用途に対応。種類は1,000以上にのぼる。なかでも海外の半導体製造装置メーカー向けやデバイスメーカー向けといった先端産業市場向けを中核に据える。
機能樹脂製品事業では、プラントの配管やタンクの内張りに使われるフッ素樹脂製品を中心とした機能樹脂製品の製造販売をおこなう。先端産業市場・プラント市場向け製品を主軸とする。
シリコンウエハーリサイクル事業他はシリコンウエハーのリサイクルのほか、「H&S事業」を手がける。長年蓄えた知見を活かし、H(ハード=製品)の販売のみならずS(シールエンジニアリングサービス=ソリューション)を提供する。体験型のシール施工教育施設「STC」開設などに取り組んでいるが、まだ収益化はしていない。
工業用ガスケットの世界市場は2020年で90億米ドル。用途の多様化や環境規制の厳格化、新興国における製油所の増加などを要因に2025年には116億米ドルに成長すると予測されている。
競合他社
自動車やプラント向けシール材を製造する企業は7240NOK、5393ニチアス、6490日本ピラー工業、6486イーグル工業ほか大小さまざまな企業が存在する。一方で、半導体製造用の真空シール材メーカーは、6890フェローテックホールディングスをはじめ5393NOK、6486イーグル工業などまだ数は少ない。
連結の範囲
同社グループは、同社および連結子会社19社、持分法適用関連会社1社から構成される。連結子会社は国内6社、海外に13社である。海外の子会社は米国、中国、韓国、台湾、ベトナム、タイにあり、シール製品事業と機能樹脂製品事業のどちらか、または両方を営む。
強み・弱み
製品の幅広さが強みである。同業の6890フェローテックは半導体製造向けに特化するなど、主力市場に偏りが見られる企業が多い中、同社は先端産業市場、機器市場、プラント市場の3市場でバランスよく売上を計上している。しかしシリコンウエハーリサイクル事業他においては四半期決算で見て赤字が続いており、収益力の向上が課題となる。
KPI
半導体製造や電子部品など、とくに海外での先端産業用のニーズ増加が見込まれるため、同市場向け売上高、海外売上高の推移がKPIとなりうる。両項目とも2022年3月期第1四半期の数値である。
①先端産業市場向け売上高:47,000百万円(前年同期比+17.5%)
②海外売上高:3,642百万円(前年同期比+14.6%)
業績
過去5期分の経営状況をみると、売上高、経常利益ともに2019年3月期をピークに減少している。売上高は2017年3月期の43,640百万円から2021年3月期の44,717百万円へとかろうじて+2.5%まで回復したが、経常利益は同期間で3,929百万円から3,673百万円へ▲6.5%の減少。自己資本比率は62.7%から67.7%と順調に推移。また自己資本利益率も8.3%から9.0%に増加し、2023年3月期までに10%を目指す。営業CFは安定してプラスで推移、投資CFは恒常的にマイナスである。