6454 マックスの業績について考察してみた

6454 マックスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1942年11月航空機のウイング部品メーカーとして山田航空工業株式会社設立。1945年9月山田工業株式会社に商号変更、ホッチキスを主とした事務器の生産を開始。1955年9月マックス工業株式会社に、1964年11月マックス株式会社に商号変更。1970年3月東証二部、1971年3月大証・名証二部に上場。1975年に3市場とも一部に変更(現在は大証・名証は上場廃止)。2000年8月シンワハイテク2社を買収し、住環境機器事業に進出。2005年8月タイに釘打機の生産を目的とする連結子会社を設立。ホッチキスや釘打機の国内首位メーカー

同社HP TOP>会社情報>会社のあゆみ>商品のあゆみ ホッチキス編

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、第一生命保険株式会社で保有割合8.98%。日本生命保険相互会社が7.89%、マックス共栄会第一持株会が7.87%、日本マスタートラスト信託銀行の信託口が7.22%、マックス共栄会第二持株会が6.51%で続き、以降は保有割合5%未満でみずほ銀行、8334群馬銀行、国内信託銀行信託口、マックス従業員持株会、5401日本製鉄が並ぶ。外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は8名(社内5名、社外3名)、うち監査等委員は3名 (全員社外3名)、監査等委員設置会社である。社内取締役は全員プロパー入社とみられる。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の黒沢光照氏は1955年2月生まれ。慶應義塾大学卒業後、1979年4月に同社入社。主に生産本部での経験を経て、2010年4月に執行役員就任。2012年6月取締役、2015年4月常務取締役を経て、2017年4月より現職を務める

報告セグメント

「オフィス機器」、「インダストリアル機器」および「HCR機器」の3報告セグメントに大別される。2022年3月期第1四半期売上高17,163百万円の構成は、オフィス機器25.6%、インダストリアル機器70.4%、HCR機器4.0%だった。全社費用等を除く営業利益は7割超をインダストリアル機器が占める一方、HCR機器は赤字だった。

事業モデル

オフィス機器は国内で初めて開発された小型ホッチキスを筆頭に、各種事務機器を取り扱う。ホッチキスなどは本体のみならず針などの消耗品も製造しており、本体販売後も継続的な売上が見込める。同社およびタイ、中国の連結子会社で製造が行われている。
インダストリアル機器は住宅建築などに用いられる釘打機や重点事業としている鉄筋結束機等を製造する機工品事業およびトップシェアを誇る浴室乾燥機などを製造販売する住宅設備機器に大別される。釘打機などはオフィス機器と同様に消耗品の継続的な販売が見込める。同社のほか、国内製造子会社、マレーシア、タイ、中国の蓮勝子会社で製造が行われている。

2022年3月期第1四半期決算説明会資料

HCR機器は主に国内の連結子会社にて介護・福祉機器の製造販売を行う。
2021年3月期の全事業通じての海外売上高比率は下記の通り、35.6%だった。北米、欧州ではインダストリアル機器の売上が大勢を占める一方、アジアではオフィス機器の売上高比率が高い
2022年3月期第1四半期決算説明会資料

コロナ禍による経済活動停滞に伴い個人消費は減少したものの、2021年3月期第4四半期からは持ち直しの動きがみられている。また住宅着工件数についても前年割れが続いていたが、2020年11月以降は増加が続いている。

競合他社

オフィス機器では、7962キングジム(2021年6月期売上高36,319百万円)、7984コクヨ(2020年12月期売上高300,644百万円)、インダストリアル機器では、6586マキタ(2021年3月期売上高608,331百万円)、5952アマテイ(同4,401百万円)などが競合にあたると考えられる。

連結の範囲

連結子会社22社で構成される。国内販売の一部を担うマックス販売株式会社や、海外販売の一部を担うMAX USA CORP等の海外現地法人、インダストリアル機器の製造を担うMAX(THAILAND) CO.,LTDなどが主要子会社として挙げられる。

強み・弱み

100億円規模のニッチ市場に商品を展開し、数多くのトップシェア、国内・世界初の商品を持つこと、消耗品ビジネスにより収益基盤が確立していることが強み。リスクとしては、インダストリアル機器事業は住宅着工件数に影響を受けること、海外売上・海外調達により為替リスク、カントリーリスクを負うことが挙げられる。

KPI

①国内新設住宅着工件数(2021年7月約7.7万戸、前年同月比+9.9%)
②米国住宅着工件数(2021年7月約153.4万戸、前年同月比+2.5%)
③為替(米ドル、ユーロ、香港ドル、タイバーツ、中国元等)

業績

2019年3月期までは概ね増収増益基調が続いていたが、コロナ禍において在宅勤務が拡大したことによるオフィス機器需要や住宅着工件数の低迷から売上高は2期連続減収、営業利益は2021年3月期に減益となった。フリーCFは毎期プラス。自己資本比率は長期に渡り70%台を維持し、2021年3月期は76.6%