3103 ユニチカの業績について考察してみた

3103 ユニチカの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q4 2023.03 29,769 -442 -1.48%
FY2024.Q1 2023.06 27,940 -676 -2.42%
FY2024.Q2 2023.09 30,089 -1,116 -3.71%
FY2024.Q3 2023.12 28,476 -826 -2.9%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 34,032 3,318 9.75%
FY2018.Q1 2017.06 31,382 3,388 10.8%
FY2018.Q2 2017.09 31,682 2,409 7.6%
FY2018.Q3 2017.12 32,170 3,006 9.34%
FY2018.Q4 2018.03 33,154 2,855 8.61%
FY2019.Q1 2018.06 32,036 2,612 8.15%
FY2019.Q2 2018.09 31,343 1,796 5.73%
FY2019.Q3 2018.12 32,315 1,985 6.14%
FY2019.Q4 2019.03 33,404 1,751 5.24%
FY2020.Q1 2019.06 30,311 1,464 4.83%
FY2020.Q2 2019.09 30,175 1,402 4.65%
FY2020.Q3 2019.12 28,278 984 3.48%
FY2020.Q4 2020.03 30,773 1,617 5.25%
FY2021.Q1 2020.06 27,290 1,566 5.74%
FY2021.Q2 2020.09 27,538 1,232 4.47%
FY2021.Q3 2020.12 26,825 1,661 6.19%
FY2021.Q4 2021.03 28,722 1,559 5.43%
FY2022.Q1 2021.06 28,057 2,109 7.52%
FY2022.Q2 2021.09 27,457 1,283 4.67%
FY2022.Q3 2021.12 28,477 1,503 5.28%
FY2022.Q4 2022.03 30,722 1,110 3.61%
FY2023.Q1 2022.06 29,599 987 3.33%
FY2023.Q2 2022.09 29,506 527 1.79%
FY2023.Q3 2022.12 29,068 255 0.88%
FY2023.Q4 2023.03 29,769 -442 -1.48%
FY2024.Q1 2023.06 27,940 -676 -2.42%
FY2024.Q2 2023.09 30,089 -1,116 -3.71%
FY2024.Q3 2023.12 28,476 -826 -2.9%

沿革

1989年6月、有限責任尼崎紡績会社を創立、翌年綿糸の製造を開始1892年2月大阪株式取引所に上場。1893年7月尼崎紡績株式会社に改組。1918年6月大日本紡績株式会社に、1964年4月ニチボー株式会社に、1969年10月にユニチカ株式会社に商号変更。総合繊維会社から事業多角化した機能素材メーカー

株主構成

参照日時:2023/09/30

氏名又は名称所有株式数割合
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)6,149,00010.66%
株式会社三菱UFJ銀行2,356,0004.08%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)1,770,0003.06%
ユニチカ従業員持株会1,660,0002.87%
大同生命保険株式会社800,0001.38%
株式会社SBI証券713,0001.23%
株式会社日本カストディ銀行(信託口4)656,0001.13%
東京海上日動火災保険株式会社649,0001.12%
ユニチカ共栄会639,0001.1%
内木 真哉585,0001.01%

取締役会

参照日時:2022/03/31

役職名・氏名生年月日任期所有株式数
代表取締役 会長
注連 浩行
1952年2月10日注450,000
代表取締役 社長執行役員 監査室担当
上埜 修司
1957年12月8日注431,000
取締役 常務執行役員 管理本部長
鷲見 英二
1961年8月27日注43,000
取締役 上席執行役員 技術開発本部長 兼 生産統括本部長
北野 正和
1960年3月17日注412,000
取締役 上席執行役員 高分子事業本部長 グローバル推進管掌 東京駐在
松田 常俊
1961年4月23日注414,000
取締役 (非常勤)
古川 実
1943年6月13日注413,000
取締役 (非常勤)
太田 道彦
1952年12月8日注45,000
取締役 (非常勤)
石川 路子 (戸籍上の氏名: 伊藤 路子)
1971年4月26日注43,000
監査役 (常勤)
岡 和貴
1958年1月14日注511,000
監査役 (常勤)
杉澤 滋
1961年8月7日注68,000
監査役 (非常勤)
福原 哲晃
1947年10月29日注76,000
監査役 (非常勤)
丸山 澄高
1956年1月29日注54,000

(注)1.取締役 古川実、太田道彦、石川路子の各氏は、社外取締役である。

2.監査役 福原哲晃、丸山澄高の各氏は、社外監査役である。

3.当社では、執行役員制度を導入し、業務執行における意思決定の迅速化と責任体制の明確化を図るものとしている。また、取締役と執行役員の相互連携強化を図るため、一部を除き、取締役が執行役員を兼務する体制としている。 なお、取締役ではない執行役員は、次のとおりである。 役職名 氏 名 職 務 分 担 常務執行役員 細田 雅弘 特需部担当 兼 ユニチカトレーディング㈱代表取締役社長 常務執行役員 久内 克秀 経営企画本部長 兼 コーポレート統括部長 常務執行役員 竹歳 寛和 機能資材事業本部長 上席執行役員 吉村 哲也 不織布事業部長 上席執行役員 中西 雅之 フィルム事業部長 上席執行役員 藤井 実 ガラス繊維事業部長 兼 ユニチカグラスファイバー㈱代表取締役社長 執行役員 豊田 明生 グローバル推進事業部長 執行役員 森田 誠宏 経営企画部長 執行役員 植田 敦子 中央研究所長 執行役員 尾﨑 達博 人事総務部長 執行役員 村上 浩司 樹脂事業部長

4.2022年6月29日開催の定時株主総会の終結の時から1年間。

5.2019年6月27日開催の定時株主総会の終結の時から4年間。

6.2022年6月29日開催の定時株主総会の終結の時から4年間。

7.2021年6月29日開催の定時株主総会の終結の時から4年間。

8.当社では、監査役の法定の員数を欠くこととなる場合に備え、補欠監査役1名を選出している。補欠監査役の略歴は以下のとおりである。 氏名 生年月日 略歴 所有株式数 (千株) 小林 二郎 1945年6月4日生 1974年4月 弁護士登録 現在に至る。 普通株式 0

9.所有株式数には、役員持株会における各自の持分を含めた実質所有株式数を記載している。なお、2022年6月分の役員持株会による取得株式数は、提出日(2022年6月29日)現在確認が出来ないため、2022年5月末現在の実質所有株式数を記載している。

※有価証券報告書から抜粋

代表取締役の経歴

代表取締役は2名。代表取締役会長の注連浩行氏は1952年2月生まれ。関西学院大学卒業後、1975年4月同社に入社。2003年4月に執行役員、2008年6月より取締役を務める。代表取締役は2014年6月代表取締役社長執行役員として着任、2019年6月より現職を務める
代表取締役社長執行役員の上埜修司氏は1957年12月生まれ。大阪大学大学院を修了後、1983年4月同社に入社。2011年6月に執行役員、2012年6月より取締役を務める。代表取締役は2015年6月代表取締役常務執行役員として着任、2019年6月より現職を務める

報告セグメント

2023年12月期 参照日時:2023/12/31

セグメント売上高(百万円)
高分子事業38,527
機能資材事業25,003
繊維事業22,939

高分子事業、機能素材事業、繊維事業の3報告セグメントと、その他に大別される。2022年3月期第2四半期におけるセグメント別売上構成は下図の通り。営業利益は大半を高分子事業で計上する一方、繊維事業は赤字だった。同社は繊維事業が祖業であるが、同事業の不採算部門の撤退や集約といった構造改革を行っている最中である。現在は、フィルムや樹脂や高分子事業を強化している。

2022年3月期第2四半期決算説明会資料

事業モデル

高分子事業は、フィルム、樹脂の2分野で展開する。食品包装用ナイロンフィルムは世界トップシェアを誇る。日本とインドネシアの2極生産体制。また、ポリエステルフィルムはニッチ技術で特化した用途で製品展開する。樹脂分野は自動車用途をメインにエネルギー関連や航空宇宙分野への拡大を目指し、グローバルニッチ戦略を推進している。巣ごもり需要により食品包装などが好調、樹脂も新型コロナの需要減少から回復がみられる。
機能資材事業では多岐にわたる産業繊維を取り扱う不織布は農業資材や土木資材、自動車部材等に使用される。短繊維不織布のスパンレース100%不織布として国内トップシェアをもつ。タイの生産・販売拠点を中心に海外展開を進め、国内展開も含め高付加価値品へのシフトを進めている。ガラスビーズは路面標示塗料用として国内トップシェア。ガラス繊維は高次生産技術により電子分野、建築分野等に幅広く用いられている。半導体用途が好調に推移する一方、土木用途は需要減少からの回復が遅れている。
繊維事業では衣料素材や産業用素材をはじめ、二次製品の製品販売も行う。生産から販売までグローバル展開をしている。産業用素材としては、土木・建築、水産、衛生・メディカル用途等を展開する。コロナ禍で旺盛な需要があった医療用ガウンや除菌シートの需要が落ち着いてきている。衣料繊維はコロナ禍の影響を引き続き受けている。

競合他社

  • 3101 東洋紡(23年3月期売上高399,921百万円)
  • 3401 帝人(23年3月期売上高1,018,751百万円)
  • 3402 東レ(23年3月期売上高2,489,330百万円)

連結の範囲

連結子会社は29社。繊維事業を担うユニチカトレーディング株式会社などで構成される。海外現地法人はインドネシア、タイ、米国、中国、ブラジル、ベトナム、ドイツに拠点を持つ。

強み・弱み

多数の国内シェアトップ事業を持つ(下図)ことなどが強み。リスク要因は、原燃料価格や為替の変動、海外拠点を持つ国の地政学リスクなどが挙げられる。

2022年3月期第2四半期決算説明会資料

KPI

また3402東レなど同業他社に比して、利益率の低い繊維事業から非繊維事業への構造改革が遅れた。同社が注力する高分子事業にかかる最終製品の売上動向、シェア、同社売上構成比などがKPIになると考えられる。

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