7727 オーバルの業績について考察してみた

7727 オーバルの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1949年5月東京都にてオーバル機器工業株式会社設立。1953年7月ガスメータの製造許可を受け、水量メータ、ガソリン機器、オイルメータと共に4種の製造許可を有する日本最初の計量器製造事業所となる。1961年10月東証二部上場。1985年7月米国EMERSON ELECTRIC CO.の日本法人である日本エマソン株式会社に対し第三者割当増資を行う。1992年12月株式会社オーバルに商号変更。2002年9月日本エマソン株式会社との資本提携を解消。2014年5月東証一部に変更流体計測機器の最大手

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、明治安田生命保険相互会社で保有割合8.48%。業務・資本提携契約を結ぶ7721東京計器が5.84%、日本マスタートラスト信託銀行の信託口が5.05%で続き、以降は保有割合5%未満で取引先とみられる非上場企業2社、国内生保・損保、6841横河電機、国内信託銀行信託口、同社元社長の 加島淳一郎氏が並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は7名(社内4名、社外3名)、うち監査等委員3名 (全員社外)、監査等委員会設置会社である。社内取締役は全員プロパーとみられる。社外取締役は現明治安田生命、公認会計士、現みずほ銀行出身者の3名。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の谷本淳氏は1957年4月生まれ。東海大学卒業後、1982年3月同社入社。技術部門部長等を歴任後、2004年6月取締役就任。2012年6月より現職を務める

報告セグメント

計量機器等の製造・販売事業の単一セグメント2022年3月期第1四半期売上高2,400百万円の事業部門毎の構成は、センサ部門68.3%、システム部門12.1%、サービス部門19.6%だった。利益の内訳は非開示。

事業モデル

流体計測機器専業メーカーとして、流量(単位時間毎に配管などの任意の断面を流体が通過する量)を計測する流量計の他、流量計と組み合わせて使用する各種製品を取りそろえる。流量計等の製造販売するセンサ部門のほか、同社の計測技術をベースとした制御装置をオーダーメイドで提供、省力化・自動化等業務改善提案を行うシステム部門、流量計が正しく計測できているか証明する校正や、計測機器等のメンテナンスを行うサービス部門に大別される。家庭用の水道やガスメーターも流量計の一種だが、同社製品は工業用のより大容量のものである。顧客業界は多岐に渡り、2021年3月期においては電力関連業界、半導体関連業界向け販売が好調に推移した一方、海外向けや石油関連業界向けが低迷した。地域別売上高構成をみると、日本が8割超、アジアが2割弱、その他欧州、中近東向けなど。
コロナ禍における企業収益減少の警戒感を背景に設備投資やプロジェクトを延期する動きがみられ、同社にとって厳しい経営環境となっている。コロナ禍終息後は先送りされた顧客の設備投資が顕在化することにより業績回復していくことが見込まれる。

競合他社

計測機器メーカーとして6850チノー (2021年3月期売上高21,080百万円)、7715長野計器 (同44,805百万円)、7721東京計器(同42,081百万円)などが挙げられる。

連結の範囲

連結子会社10社および持分法適用関連会社3社。主な子会社としてセンサ部門製品の製造・販売を行う株式会社山梨オーバルおよび株式会社宮崎オーバル、海外にはシンガポール、台湾、中国、韓国、マレーシア、米国、ベトナム、タイに拠点を持つ。

強み・弱み

あらゆる流体を測定できるラインナップ、センサーやそれに付随するシステム、サービスを一貫して行えることが同社の強み。一方で景気変動の影響を受ける傾向にあり、顧客の設備投資額の減少や経費削減が同社業績に影響を与える。また世界各国に販売される同社製品の一部は計量法の規制対象になっており、同規制の改正によりコスト増や事業の継続に影響を及ぼす可能性がある。

KPI

①受注高(10,632百万円、前期比▲7.3%)
②受注残高(2,594百万円、前期比12.6%)
③海外売上高比率(中期経営計画で25%を目標としている)
③為替(人民元、韓国ウォン、シンガポールドル等)

業績

2017年3月期以降の売上高は、主に石油市場への売上が減少した2018年3月期およびコロナ禍の2021年3月期を除き、12,000百万円前後でほぼ横ばい推移。営業利益も400百万円前後での推移だったが、2021年3月期は赤字となった。フリーCFは安定しない。自己資本比率は60%台での推移続いたが2021年3月期は赤字の影響と有利子負債の増加から57.5%に低下。