4431 スマレジの業績について考察してみた

4431 スマレジの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

スマレジの事業概要

2005年5月に同社の前身である有限会社ジェネフィックス・デザイン設立された。2010年5月、システム開発部門を切り分け株式プラグラムを設立。2013年8月に有限会社から株式会社へ組織変更し、同年12月に株式会社ジェネフィックス・デザインが株式会社プラグラムを吸収合併し、商号を株式会社プラグラムに変更。2016年11月、同社の主力製品のスマレジに合わせ、商号を株式会社スマレジに変更。2019年2月、東京証券取引所マザーズ市場に株式上場を果たした。
同社はクラウド型POSシステムであるスマレジの提供が主たる事業となっており、クラウドサービス事業の単一事業となっている。同社はスマレジの他に付随の製品であるスマレジ・タイムカードやスマレジ・ウェイターなどを提供している。スマレジ・タイムカードはスマートフォンやタブレットのカメラを利用したクラウド型の勤怠管理システムとなっている。また、スマレジ・ウェイターは飲食店向けのオーダーエントリーシステムとなっている。その他、小売店や飲食店でスマレジを利用する際に使用するタブレットやレシート、プリンターなどの周辺機器や消耗品の販売も行なっている。なお、売上高の構成はクラウドサービス月額利用料が48%、クラウドサービス関連機器販売が52%となっている。
スマレジはアパレルショップなどの小売店や飲食店等を主な顧客としている。また、クラウドを通じてサービス提供がされているため、インターネット経由でどこからでもデータにアクセスすることができ、リアルタイムの売上情報、売上分析、商品情報など店舗に関連する情報をいつでも把握が可能なシステムとなっている。
同社の創業者は徳田誠氏であり、代表取締役を務める法人の持分も含めて27%の株式を保有する筆頭株主である。現代表取締役を務める山本氏(徳田氏の同級生)は21.2%の株式を保有している。

スマレジの財務状況と経営指標

2016年4月期から上場した2019年4月期で売上高は607百万円から1,976百万円と4年間で3倍以上の成長をしており、多くの企業がコロナの影響を受けた2020年4月期で売上高が3,249百万円と成長が継続している。なお、同社は売上高の増加率を重視しており、売上高の対前年の増加比率が重要な経営指標としている。
同社のサービスを勘案すると一度導入すると他社に乗り換えるには障壁がある。また、同社はサブスクリプションモデルとなっており、月額で課金をしており安定的に収益を得ている。
同社の解約率はコロナの影響で上がったものの、コロナの影響を受けるまでの期間(2020年3月まで)の解約率は1%前後で推移している。つまり、一度顧客として取り込めば、サブスクリプションモデルを生かして安定的に収益を獲得できる。これらの観点から、同社のKPIは解約率と新規顧客数を設定していると考えられる。
売上原価率は2019年4月期で41.8%、2020年4月期で40.9%と41%前後で大きな変動はない。変動要素はスマレジ関連機器販売の売上高割合に応じて変動していると考えられる。
また、同社のビジネスモデルから勘案すると、同社の損益構造は売上原価が変動費となり、販管費はほとんど固定費となる。ただし、同社は売上の急激な拡大期となっており、2019年4月期の人員が86名だったのが、2020年4月期に129名となっている。その結果、給料手当が181百万円から279百万円と増加している。また、人員増加に合わせて事務所も変更しており、地代家賃も65百万円から110百万円と増加している(なお、2020年4月に移転しており、影響は1ヶ月程度となっているため、2021年4月期以降の業績に与える影響は大きいと予想される)。
先述の構造から、同社はある一定の売上高を超える(顧客を獲得する)ことで営業利益は数段増加すると考えられる。
次に、B/SやC/Sの観点で分析をすると営業利益を安定的に獲得することで、営業CFも安定的に獲得できている。2019年4月期から2020年4月期の営業利益が431百万円から751百万円に増加に合わせて、営業CFが371百万円から730百万円に増加している。その結果、借入金は全て返済した上で現預金は増加している(ネットキャッシュ:2,625百万円から3,170百万円に増加)。
その他、BS項目を見ると棚卸資産が73百万円から186百万円と増加しているが、これは大きな受注を受けたと考えられる。実際2021年4月期第2四半期の棚卸資産が減少して、売掛金が増加している。
2020年4月期で敷金が増加しているのは先述した事務所移転の影響と読み取れる。また、ソフトウェアも105百万円から124百万円と増加しており、売上高の増加に合わせてソフトウェアの投資をしていると読み取れる。
2021年4月期の業績は前年と同等の売上高と予想(2021年4月期第2四半期現在)されているが、営業利益は前年よりも下がる。営業利益は先述した地代家賃の増加が影響していると考えられる。