6757 OSGコーポレーションの業績について考察してみた

6757 OSGコーポレーションの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1970年8月大阪府にて家庭用浄水器(他社製品)販売の関西総代理店として株式会社大阪三愛を設立。1974年に初の自社ブランド浄水器を開発、翌年販売を開始する。1998年2月、同社を存続会社として販売、メンテナンス事業を行う子会社を合併、株式会社オーエスジー・コーポレーションに商号変更。2003年4月株式会社OSGコーポレーションに商号変更。2004年12月東証ジャスダックに上場する。2018年5月高級食パン専門店の展開を目的に孫会社株式会社銀座仁志川を設立。浄水器、電解水素水など環境・健康関連機器の製造・販売やフランチャイズ事業を行う

同社HP TOP>IR情報>事業概要(早分かり)

株主構成

有価証券報告書によると2021年1月末時点の筆頭株主は、同社関連会社で、同社代表取締役の湯川剛氏が代表取締役社長を務める株式会社三愛コスモスで保有割合38.50%。以降は保有割合5%未満でOSG社員持株会、海外銀行の顧客口座、海外金融機関、前述の湯川氏およびその親族とみられる個人名などが並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は9名(社内7名、社外2名)、うち監査等委員は3名(社内1名、社外2名)、監査等委員設置会社である。社内取締役は同社設立者の湯川氏、三菱金属株式会社(現5711三菱マテリアル)出身の佐藤氏を除きプロパー入社とみられる。

代表取締役の経歴

代表取締役は2名。取締役会長(代表取締役CEO)の湯川剛氏は1947年1月生まれ。高校卒業後、1965年4月藤井会計事務所入所。1970年8月株式会社大阪三愛(現同社)を設立。代表取締役社長に就任する。社長業の傍ら、関西大学を卒業したものとみられる。2007年4月現職に就任、子会社の代表取締役も兼任する
取締役社長(代表取締役)の山田啓輔氏は1971年10月生まれ。大阪経済大学卒業後、1994年4月同社入社。営業部長、西日本担当営業本部長、取締役などを歴任後、2021年4月より現職を務め、湯川氏と同じく子会社の代表取締役を兼任する

報告セグメント

「水関連機器事業」、「メンテナンス事業」、「HOD(水宅配)事業」および「フランチャイズ事業」の4報告セグメントに大別される。2022年1月期第1四半期売上高2,551百万円の構成比は各24.3%、17.7%、12.3%、45.8%。全社費用除く営業利益構成比は各14.6%、22.6%、1.4%、61.3%だった。下図の通り、近年フランチャイズ事業の構成比が拡大している。

2021年1月期(第51期)決算説明会資料

 

事業モデル

水関連機器事業にて取り扱う商品は、電解水素水生成器、浄水器、水自動販売機、ウォータークーラー、除菌水を生成する衛生管理機器等で、家庭用、業務用、産業用など多業界に用いられている。中国市場にも進出し現地法人で製造、販売代理店を通じて販売を行っている。インドにも現地法人を持つほか、アルカリイオン水のペットボトル飲料製造用製品が台湾、ベトナム等アジア諸国の飲料メーカーにも同社製品が採用されるなど海外市場の開拓を進めている。
メンテナンス事業は電解水素水生成器や浄水器等の交換用カートリッジなどを販売する。同社社員が年1回エンドユーザーを訪問し、消耗品の交換等を行う。
HOD(水宅配)事業は、冷温水サーバーを貸し出した上で、水を宅配する事業。自社プラントにて水道水からボトルドウォーターを生成する。エリア毎募った加盟店を介し、全国に展開している。
フランチャイズ事業は高級食パン専門店「銀座に志かわ」の運営・フランチャイズ展開および介護宅配弁当の製造・販売を行う。仕込み水に使用する独自のアルカリイオン水にこだわりを有し、他事業とのシナジーが認められる。全国に100店舗前後を展開
コロナ禍において一部営業活動に制限が加わるも、在宅率の高まりからメンテナンス効率の向上、水宅配事業におけるボトルドウォーターの需要が高まった。また衛生管理機器はこれまでの病院関連施設・老健施設に加え、外食業界・ホテル・スポーツジム等に市場が拡大した。

競合他社

整水器販売の競合は6788日本トリム(2021年3月期売上高14,911百万円)などが挙げられる。フランチャイズ事業を営む高級食パン「銀座に志かわ」は、2020年9月現在で直営店、加盟店合わせ全国に189店を出店する「乃が美」が競合となる。高級食パンは急速に人気拡大する市場で参入も多く競争が激化している。

連結の範囲

同社、連結子会社13社および持分法非適用会社1社でグループを構成する。主な連結子会社として、ミネラルウォーター製造装置の販売、ウォーターサーバーや水宅配事業を展開する株式会社ウォーターネット、食パン専門店の運営・フランチャイズ展開をする株式会社仁志川が挙げられる。

強み・弱み

創立以来50年の実績があるメンテナンス事業は、リカーリングビジネスとして継続的な収益が期待できることが強み。家庭用から産業用まで幅広い製品を取り扱い、特定の業界リスクを負わない。一方でチェーン展開により規模拡大を目指す水宅配事業は、加盟店確保が目論見通り進まない場合、業績に影響を与える可能性がある。

KPI

①水関連機器販売台数(非開示)
②水宅配事業加盟店数(2021年1月期末時点323社)
③銀座に志かわ出店数(2021年4月30日現在102店舗。2023年末に200店舗目標)

業績

人事体制の見直しが目論見通り機能せず営業赤字となった2018年1月期をボトムに3期連続増収増益。2018年に事業を開始した高級食パンフランチャイズ事業の寄与が大きい。フリーCFは営業赤字となった2018年3月期にマイナスだった以降はプラス。自己資本比率は営業赤字計上以前の50%台から低下し2021年1月期は42.0%