7718 スター精密の業績について考察してみた

7718 スター精密の業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2021.Q4 2021.12 18,713 2,022 10.81%
FY2022.Q1 2022.03 17,539 2,412 13.75%
FY2022.Q2 2022.06 21,713 3,310 15.24%
FY2022.Q3 2022.09 22,405 3,564 15.91%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.02 13,803 954 6.91%
FY2018.Q1 2017.05 13,475 1,102 8.18%
FY2018.Q2 2017.08 14,630 1,189 8.13%
FY2018.Q3 2017.11 15,307 1,799 11.75%
FY2018.Q4 2018.02 17,360 2,120 12.21%
FY2018.Q2 2018.05 23,884 4,006 16.77%
FY2018.Q3 2018.08 16,992 2,180 12.83%
FY2018.Q4 2018.12 25,063 3,526 14.07%
FY2019.Q1 2019.03 14,323 1,333 9.31%
FY2019.Q2 2019.06 17,089 1,936 11.33%
FY2019.Q3 2019.09 15,152 1,543 10.18%
FY2019.Q4 2019.12 14,087 1,005 7.13%
FY2020.Q1 2020.03 10,707 512 4.78%
FY2020.Q2 2020.06 10,369 114 1.1%
FY2020.Q3 2020.09 10,564 392 3.71%
FY2020.Q4 2020.12 14,030 1,154 8.23%
FY2021.Q1 2021.03 12,791 1,136 8.88%
FY2021.Q2 2021.06 15,139 1,494 9.87%
FY2021.Q3 2021.09 17,717 2,763 15.6%
FY2021.Q4 2021.12 18,713 2,022 10.81%
FY2022.Q1 2022.03 17,539 2,412 13.75%
FY2022.Q2 2022.06 21,713 3,310 15.24%
FY2022.Q3 2022.09 22,405 3,564 15.91%

沿革

1950年7月、腕時計並びにカメラ用部品等の製造、販売を目的として、株式会社スター製作所設立。1960年10月に腕時計用ネジの量産を目的に、シチズン時計株式会社との共同出資により東海精密株式会社を設立、1965年9月にはこれを吸収合併するとともに商号をスター精密株式会社へ変更。1976年10月にCNC自動旋盤の、1979年7月に小型プリンターの製造、販売を開始。1981年10月に名証二部上場、1984年8月には同一部へ市場変更。1990年10月、東証一部上場。また、1970年代より米国、欧州、中国に拠点を設け、積極的に海外展開を図る。祖業の腕時計部品の他、小型プリンター、CNC自動旋盤等の工作機械の、製造、販売を主な事業とする。

株主構成

有価証券報告書によると、2020年12月末時点での筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行株式会社信託口で12.61%保有。次いで株式会社日本カストディ銀行信託口が11.04%保有。以下は5%未満の保有率で、静岡銀行や日本生命保険相互会社の他、国内外の信託銀行等の金融機関と、機関投資家を中心に続く。2021年4月に更新されたコーポレート・ガバナンス報告書によると外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は7名(社内3名、社外4名)、うち3名は監査等委員(全員社外、1名は常勤)、監査等委員会設置会社である。社内取締役は代表取締役社長の佐藤衛氏を除き全員プロパー。社外取締役には静岡ガス株式会社元代表取締役(現特別顧問)、クラリオン株式会社幹部、弁護士、公認会計士が就任。

代表取締役の経歴

代表取締役は2名。代表取締役会長の佐藤肇氏は創業者佐藤誠一氏の実子で、1951年12月生まれ。学習院大学卒業後、1974年4月に入社。専務取締役、代表取締役社長などを歴任後、2017年3月より現職
代表取締役社長の佐藤衛氏は上記佐藤肇氏の従弟で、1960年1月生まれ。青山学院大学卒業後、1982年に学習研究社(現学研ホールディングス)入社。1984年7月、同社入社。執行役員、常務取締役などを経て、2017年3月より現職

報告セグメント

「特機事業」、「工作機械事業」、「精密部品事業」の3セグメントで構成され、それぞれの主要製品は小型プリンター、CNC自動旋盤、腕時計部品である。2020年12月期の売上高45,670百万円の構成比は、特機事業が25.7%、工作機械事業が72.2%、精密部品事業が2.1%であった。また、同期のセグメント利益4,243百万円の構成比は、特機事業が36.4%、工作機械事業が61.6%、精密部品事業が2.0%であり、売上高、セグメント利益の両面で工作機械事業が主力セグメントといえる。なお、地域別売上構成比は、国内が12.6%、米国が30.0%、中国が22.9%、その他が34.5%であり、海外における販売が大部分を占める。

事業モデル

特機事業、工作機械事業、精密部品事業のうち前2者で売上高、セグメント利益ともに約98%に及ぶため、実質的にはこれらが2本柱となる。
特機事業は小型プリンター、カードリーダーライターなどを扱う。市場ニーズに合わせた製品開発やハード・ソフトを融合させたサービス提供により、これらの製品・サービスは世界各地の多彩な分野で流通している。
工作機械事業は腕時計等の部品を製造する加工機を自社生産したことに始まり、現在の主力製品はCNC(Computerized Numerical Control:コンピュータ数値制御)自動旋盤である。欧米をはじめ、世界の生産拠点として注目を集めるアジアでも生産・販売・サービス体制を構築している。
また、早期から海外展開を重視している点が特徴的で、現在は売上構成比、生産高比率ともに海外が87%を占める。

2020年12月期決算資料 p.20

競合他社

6101 (株)ツガミが、CNC自動旋盤を主力製品とする点で競合する。売上高61,662百万円(2021年3月期)。シチズンマシナリー(株)(非上場、シチズン時計(株)の100%出資)も、CNC自動旋盤が主力な点で競合(売上高等は非開示)。
また、プリンター及びカードリーダーなどの市場では、7751 キヤノン(株)(売上高3,160,243百万円)や6724 セイコーエプソン(株)(売上高995,940百万円)などの、大手事務機器メーカーも競合し得る。

連結の範囲

同社グループは、同社、連結子会社18社、関連会社3社(うち1社は持分法適用会社)で構成される。連結子会社のうち、スターマイクロニクスアメリカ・INC、スターCNCマシンツール Corp.(米国)、上海星昴機械有限公司の3社は、売上高の連結売上高に占める割合が10%を超えている(それぞれ14.0%, 16.7%, 22.4%)。

強み・弱み

海外市場に重点を置く経営戦略は、新興国の経済発展に伴う世界的マーケットの拡大局面において迅速に適応できる点で有利。創業時よりのコア技術である小型精密加工・組立は、各種製品の小型化・高精度化が進行する現在においても有用な技術である。
海外重視の姿勢は、一方で為替リスクや地政学的リスクを負うことになり、主な生産拠点が中国及びタイである点はこの影響が懸念される。

公式ウェブサイト内「投資家情報」>「個人投資家の皆様へ」>「スター精密の強みを知りたい」

KPI

受注台数、単価などが主要KPIと見られる。
・工作機械受注台数:1,210台(2021年1-3月)

2021年12月期第1四半期決算資料 p.8

業績

2012年2月期からの10期を見ると、2018年12月期までは売上高、経常利益ともに堅調に推移してきたが、2019年12月期より2期連続で減収減益。特に2020年12月期は、新型コロナウイルス感染症による経済活動低迷の影響が深刻で、売上高45,670百万円(前期比▲24.7%)、営業利益2,172万円(前期比▲62.6%)、経常利益2,772百万円(前期比▲55.0%)であった。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは直近10期では2017年2月期を除いてマイナス。直近決算期の自己資本比率は68.2%。

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