6245 ヒラノテクシードの業績について考察してみた

6245 ヒラノテクシードの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1935年6月、熱交換機、送排風機の専門メーカとして平野金属合資会社が大阪にて創業。1957年3月に平野金属株式会社へ商号変更、1989年1月には現商号のヒラノテクシード株式会社となる。1962年4月に大証二部上場、2013年7月には市場統合により東証二部、2022年4月からは東証スタンダード。コーティングマシン(フィルム等薄い素材に液を塗り乾かしてロール状に巻き取る装置)を中心に、機械設備の製造・販売を事業とする。

株主構成

有価証券報告書によると、2022年3月末時点の筆頭株主は、明治安田生命保険相互会社ならびに伊藤忠商事株式会社がともに9.63%保有。続いて取引先持株会のヒラノ会が8.68%、日本マスタートラスト信託銀行株式会社信託口が5.50%保有。以下は5%未満の保有率で、国内外の金融機関などが続く。なお、大量保有報告書によると2022年4月29日現在でフィデリティ投信株式会社が6.41%保有とのこと。外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は11名(社内7名、社外4名)、うち3名は監査等委員(1名は常勤で社内、2名は非常勤で社外)、監査等委員会設置会社である。社内取締役は、株式会社三菱UFJ銀行出身者ならびに株式会社りそな銀行出身者の2名以外は全員プロパー。社外取締役には新日本理化株式会社代表、東洋炭素株式会社元代表、公認会計士、弁護士が就任。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の岡田薫氏は1958年9月生まれ。関西大学卒業後、1981年3月に入社。設計部部長代理、取締役などを経て2015年6月より現職

報告セグメント

「塗工機関連機器」、「化工機関連機器」、「その他」の3セグメントで構成される。2022年3月期の外部顧客への売上高37,866百万円の構成比は、塗工機関連機器70.1%、化工機関連機器26.4%、その他3.5%であった。また、同期のセグメント利益4,947百万円の構成比は、塗工機関連機器56.5%、化工機関連機器39.4%、その他4.1%となった。売上高、セグメント利益の両面で塗工機関連機器が主力。地域別売上高は、日本国内16.6%、東アジア48.1%、欧州18.1%、北米14.6%、その他2.6%と、東アジアが主力。なお、主要な販売先として2社が該当するものの、秘密保持契約を理由に社名等は非開示。

事業モデル

産業用機械の製造・販売を行う。同社の製造する機械が生産するものはリチウムイオン二次電池用電極や、タッチパネル用フィルム、LCD用薄膜フィルムなど多岐に渡り、最終製品としてはスマホ、タブレット、テレビ、PC、EV含む自動車、医療品、食品などの製造に用いられる。また、顧客の要望を聞きながら生産する受注生産方式で生産する。同社保有の実験施設「テクニカム」にて顧客立会いによるプロセス開発・検証実験を行い、受注案件への即時展開を行う他、市場動向を的確にとらえる提案型企業としての開発に取り組む。製造設備は、奈良県の本社工場と2019年10月竣工の京都工場の2か所。

公式ウェブサイト内「会社情報」>「事業紹介」

競合他社

フィルム塗工乾燥機等では、6246(株)テクノスマート(売上高16,939百万円)、ムサシノキカイ(株)(非上場、資本金244百万円)などが競合する。車載用リチウムイオン2次電池用では、3402東レ(株)の100%子会社である東レエンジニアリング(株)(売上高46,528百万円)も競合し得る。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社2社(ヒラノ技研工業株式会社、株式会社ヒラノK&E)で構成される。両社ともに同社への製品ならびに部品の供給を事業とする。また、株式会社ヒラノK&Eは同社製品の販売及びアフターサービスも担当する。

強み・弱み

ウェットコーティング(液体の塗工)とドライコーティング(個体物による塗工)をグループ内で共有できる体制は、世界で類を見ない同社の特徴であり強みである。顧客が地域・業種の両面で多岐に渡っており、市場リスクの分散が図られている点も強み。一方、製造原価の6割を鋼材・部材等が占めるため、鋼材価格上昇にともなうコスト高が懸念材料。

KPI

受注実績などが主要KPIと見られる。

99期 第1四半期決算説明資料 p.8

業績

2012年3月期から2022年3月期までの10年間で売上高を1.6倍、経常利益を2.8倍へ伸ばすなど概ね堅調。2021年3月期は新型コロナウイルス感染症による経済活動低迷の影響で前期比減収減益となったものの、2022年3月期には回復し、売上高37,866百万円(前期比+46.8%)、営業利益3,986百万円(同+55.7%)、経常利益4,122百万円(同+54.9%)であった。なお、同期より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を適用しているため、前期比は参考値。営業CFは概ねプラス、投資CFは概ねマイナスで推移。2023年3月期第1四半期の自己資本比率は70.4%。

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