8285 三谷産業の業績について考察してみた

8285 三谷産業の業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2022.Q4 2022.03 23,993 949 3.96%
FY2023.Q1 2022.06 20,474 -443 -2.16%
FY2023.Q2 2022.09 23,071 401 1.74%
FY2023.Q3 2022.12 22,479 264 1.17%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 20,216 1,344 6.65%
FY2018.Q1 2017.06 17,232 3 0.02%
FY2018.Q2 2017.09 20,320 743 3.66%
FY2018.Q3 2017.12 21,247 499 2.35%
FY2018.Q4 2018.03 22,020 1,158 5.26%
FY2019.Q1 2018.06 18,300 77 0.42%
FY2019.Q2 2018.09 21,824 670 3.07%
FY2019.Q3 2018.12 20,367 215 1.06%
FY2019.Q4 2019.03 25,241 1,373 5.44%
FY2020.Q1 2019.06 15,981 31 0.19%
FY2020.Q2 2019.09 21,384 1,028 4.81%
FY2020.Q3 2019.12 17,989 349 1.94%
FY2020.Q4 2020.03 22,241 1,126 5.06%
FY2021.Q1 2020.06 14,672 -183 -1.25%
FY2021.Q2 2020.09 19,382 735 3.79%
FY2021.Q3 2020.12 20,286 652 3.21%
FY2021.Q4 2021.03 26,201 1,363 5.2%
FY2022.Q1 2021.06 19,333 143 0.74%
FY2022.Q2 2021.09 20,420 208 1.02%
FY2022.Q3 2021.12 20,681 -160 -0.77%
FY2022.Q4 2022.03 23,993 949 3.96%
FY2023.Q1 2022.06 20,474 -443 -2.16%
FY2023.Q2 2022.09 23,071 401 1.74%
FY2023.Q3 2022.12 22,479 264 1.17%

沿革

1928年2月石川県において三谷合名会社金沢出張所として創業、石炭・コークス・セメントを販売。1940年10月分離独立して株式会社三谷商店設立、化学品の販売開始。1943年12月三谷産業株式会社へ改称。1949年8月三谷石炭株式会社設立。1951年6月三谷石炭株式会社が三谷産業株式会社を吸収合併し、現在の「三谷産業株式会社」に商号変更。1988年7月名証二部へ上場。1994年7月ベトナム国営関連企業と合弁企業を設立。2014年2月東証二部へ上場。2015年3月東証一部および名証一部に指定。2022年4月東証の市場区分見直しによりプライム市場へ移行。主力は化学品関連、空調設備工事の北陸の総合商社

株主構成

有価証券報告書によると2022年9月末時点の筆頭株主は、前取締役会長の三谷充氏で保有割合19.00%。三谷充氏の資産管理会社とみられる三谷株式会社が9.71%、公益財団法人三谷育英会が7.64%、公益社団法人三谷研究開発支援財団が6.50%、日本マスタートラスト信託銀行の信託口が6.24%で続き、以降は5%未満の保有で、三谷充氏が代表取締役を務める株式会社三谷サービスエンジン、同じく同氏の関連企業とみられる有限会社北都代行社、国内信託銀行信託口、8830住友不動産、北陸銀行が並ぶ。創業者の三谷一族や、同一族により設立された企業や財団、創業地である石川県の企業などが大株主として並ぶ外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は15名(社内10名、社外5名)、監査役は4名(社内1名、社外3名)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役10名の内9名はプロパー、1名は富士通株式会社ものづくり推進部の出身者。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の三谷忠照氏は1984年6月生まれ創業者の孫で、2022年6月に退任した全取締役会長三谷充氏の長男。慶應義塾大学を卒業後、米国のベンチャーキャピタル「DEFTA Partners」 でアナリストとして勤務、シリコンバレーで2社の起業経験を有する。2010 年6月同社取締役として入社、2017 年6月より代表取締役を務める

報告セグメント

「化学品関連事業」、「情報システム関連事業」、「空調設備工事関連事業」、「エネルギー関連事業」、「樹脂・エレクトロニクス関連事業」、「住宅設備機器関連事業」の6報告セグメント及び報告セグメントに含まれない「その他」に大別される。2022年3月期第2四半期累計期間の売上高43,545百万円の構成比は、化学品関連事業42.7%、情報システム関連事業9.0%、空調設備工事関連事業14.3%、エネルギー関連事業7.5%、樹脂・エレクトロニクス関連事業11.0%、住宅設備機器関連事業14.2%、その他1.3%である。セグメント利益(又は損失)は、化学品関連事業652百万円、情報システム関連事業323百万円、空調設備工事関連事業283百万円、エネルギー関連事業20百万円、樹脂・エレクトロニクス関連事業▲182百万円、住宅設備機器関連事業▲329百万円、その他105百万円であり、調整額を差し引くと営業利益は872百万円であった。

事業モデル

「創業93年のベンチャー企業」を標榜しており、積極的に新たな事業領域を創造していることや、1994年よりベトナムに製造拠点を持ち、複数の事業を展開していることが特徴。2022年3月期の海外売上高比率は10.5%で、その太宗がベトナムであると考えられる。

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化学品関連事業は、無機・有機化学品の卸売に加え、機能性食品・飼料などに用いる機能性材料を受託製造・販売する。また、副生品・廃棄物の有価買取、有効活用のための環境ビジネスをコーディネートする。さらに、製薬メーカー向け医薬中間体・原薬(API)の受託製造・販売等を行う。
空調設備工事関連事業は、空調設備に加えて、給排水衛生設備、消防・防災設備などの建築設備の設計・施工を実施している。新築、リニューアルどちらにも対応し、オフィスビル、マンション、工場、公共施設から、老健施設、中・小事業所まで幅広く手掛けている。
情報システム関連事業は、1,300社を超えるあらゆる業種の顧客に対し、販売・会計・生産管理など基幹システムだけでなく、情報の可視化やチームワークの効率化に有効なオリジナルソフトウェア「POWER EGG」を提供。さらにネットワークインフラをも含めた最適なインテグレーションサービス(企画・設計・開発・構築・導入・運用支援・保守)を提供している。
樹脂・エレクトロニクス関連事業は、自動車部品メーカー向けに、プロテクター、リレーボックス・ブロック、コネクター、高圧部品、「走る・止まる・曲がる」に関わるコントロールユニット部品を提供している。また、民生品(一般消費者向け電子機器・装置)メーカー向けに、プラスチック成形品・金型を製造・販売、また電子デバイスを販売している。
エネルギー関連事業は、法人(企業・工場・病院・学校等) には石油製品(重質油、軽質油、ガソリン、再生油)およびLPガス(ブタンガス)を、一般消費者(戸建て・集合住宅) にはLPガス(プロパンガス)を販売している。
住宅設備機器関連事業は、水まわり製品(キッチン、洗面化粧台、ユニットバス)、システム収納を、企画・設計・施工・販売している。ユーザーにとっての使い心地にこだわり、ユニバーサルデザインを取り入れるなど、ライフスタイルに応じた最適な製品を提供している。
その他は、主にコンピュータ・事務機器等のサプライ品の販売、浴室空間の企画・設計・開発・製造・販売およびオフィスビル等の保全管理事業を行う。
新型コロナウイルス感染症がパラダイムシフトをより加速させていくきっかけとなったと考えると同時に、今後も経済状況や需要の変化、社会構造の変容を見据えて柔軟に企業対応していくことが必要だと同社は考えている。6つの事業セグメントにわたって、複数のレイヤーでビジネスを展開することを強みとして、ビジネスを展開していく。

競合他社

同社は6つの分野で事業を展開しており、各事業で競合が複数存在する。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社23社、関連会社6社等から構成される。ベトナムに化学品関連、空調設備工事関連、情報システム関連、樹脂・エレクトロニクス関連で8社、アメリカ合衆国に1社、シンガポールにも1社の連結子会社を有する。

強み・弱み

6つの分野で事業を展開する複合企業で事業基盤が分散していることは強み。また社風の高いベンチャーマインドと、3代目社長の国際感覚とグローバルなビジネス経験も強みであろう。一方で、ベトナムに事業展開しており、地政学リスクや為替のリスクへの対応、現地拠点の経営管理に高い遂行能力が求められる点は懸念点である。

KPI

①セグメント別売上高・営業利益・売上高構成
②セグメント別受注実績・販売実績
③地域別売上高・売上構成比
④「POWER EGG」導入実績
同社が行う事業は多岐にわたるため、KPIとなる指標は他にも多数あるとみられる。

業績

2018年3月期から2022年3月期までの5期をみると、売上高は80,000百万円前後の推移となっている。営業利益は2,000百万円台、営業利益率は3%前後だったが、2022年3月期はベトナムのロックダウン対応費用計上により前期比▲55.6%の減益となった。営業CFのプラス幅に比して投資CFのマイナス幅が大きい期が多く、フリーCFもマイナスの期が多い。自己資本比率は4期連続で40%台後半

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