9882 イエローハットの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1961年10月東京都にて自動車用品及び付属用品の販売を目的として「ローヤル」を創業。1975年11月直営店舗第1号店として、イエローハット宇都宮南店を開設。1990年12月社団法人日本証券業協会の承認を得て店頭登録。1995年12月東証二部に上場。1997年9月東証一部に指定、10月株式会社イエローハットに商号変更。国内に800以上の店舗を擁し、カー用品等の製造・販売、一般消費者への小売販売を行う

株主構成

有価証券報告書によると2020年9月末時点の大株主は、創業者の鍵山秀三郎氏の不動産運用会社である株式会社幸栄企画13.59%、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)7.83%、イエローハット共和会5.80%、JP MORGAN CHASE BANK 4.89%と並ぶ。そのほか、信託銀行の信託口、株式会社三菱UFJ銀行、鍵山幸一郎氏などが並ぶ。

取締役会

取締役は6名(社内4名、社外2名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。社内取締役3名はいずれもプロパー。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の堀江康生氏は1952年1月生まれ。京都工芸繊維大学を卒業後、同社に入社。その後、営業本部長や営業管理部長、経理部長などを経て2008年10月に現職へ就任。4代目社長。

報告セグメント

「カー用品・二輪用品等販売事業」、「賃貸不動産事業」の2報告セグメント。2021年3月期の売上高146,994百万円の構成比は、カー用品・二輪用品等販売事業95.7%、賃貸不動産事業4.3%である。セグメント利益は、カー用品・二輪用品等販売事業11,678百万円、賃貸不動産事業1,299百万円であり、営業利益は12,978百万円であった。

2021年3月期 決算説明会資料

事業モデル

カー用品・二輪用品等販売事業は、カー用品・二輪用品等の製造、卸売販売及び一般消費者等への小売販売を行う。カー用品等を扱う「イエローハット」のほか、格安タイヤ・ホイール販売・買取専門店「トレッド」、オートバイ用品専門店「2りんかん」、新車・中古バイクの販売・買取・査定などを行う「バイク館SOX」などを展開する。2021年3月期は、イエローハット740店舗(トレッド48店舗を含む)、2りんかん57店舗、バイク館SOX55店舗の合計852店舗、イエローハット車検センターが7拠点となっている。品目別では、カーナビ、ドライブレコーダ-、オーディオ、ETCといったAVC、タイヤ、エンジンオイル、バッテリー、車内外の用品、などを提供する。売上高の約3割が卸売、残り7割が小売によるものである。
賃貸不動産事業は、主に販売子会社、関連会社及びグループ企業に対して不動産賃貸を行う。
同社店舗では、新型コロナウィルス感染症の影響により来店客数の減少及び高単価商品が販売不振となった。しかし、感染症対策としてクルマ・バイクでの移動需要が高まり、同社の予想より前倒しでグループ事業に対する需要が回復している。中長期的には高齢化、若者の自動車離れといった市場縮小懸念があるが、地方では自家用車は生活インフラの一つとして機能しており、今後も一定の需要が継続すると同社はみている。

競合他社

9832オートバックスセブン(直近決算期売上高2,204億円)、7605フジ・コーポレーション(直近決算期売上高342億円)など、カー用品やタイヤ・ホイールを扱う企業が競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社及び子会社38社(国内37社、海外1社)、関連会社2社(国内1社、海外1社)にて構成され、カー用品・二輪用品等の製造、卸売販売及び一般消費者等への小売販売、並びに賃貸不動産事業を行う。

強み・弱み

全国に店舗を展開するグループ力やブランド力が強み。日本経済の悪化や個人消費の低迷による業績への影響が懸念される。また、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンなどの冬季関連商品は、暖冬の場合は販売不振となりやすい。ガソリン価格が高止まりする時期には、自動車の利用機会が抑制されることや、不景気の際に新車の買い替え需要が弱まるなど、外部環境の影響を受けやすい点は懸念点であるが、一定程度は多角化された事業で相殺できると見られる。

KPI

2021年3月期におけるKPIとみられる開示は下記。
①イエローハット全店舗 品目別店頭売上高前年比の推移(下図ご参照)
②店舗数 イエローハット740店舗(2021年3月末)
③出退店数 2021年3月期 出店18 退店16 純増2

2021年3月期 決算説明会資料

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、売上高は129,817百万円から146,994百万円、経常利益は8,099百万円から14,031百万円と増収増益。店舗数の拡大基調が継続している。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。自己資本比率は70%台で安定推移。