四半期業績推移随時更新中
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2023.Q4 | 2023.12 | 6,696 | 270 | 4.03% |
FY2024.Q1 | 2024.03 | 6,907 | 1,310 | 18.97% |
FY2024.Q2 | 2024.06 | 7,180 | 937 | 13.05% |
FY2024.Q3 | 2024.09 | 7,381 | 1,210 | 16.39% |
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2017.Q1 | 2017.03 | 2,315 | 602 | 26% |
FY2017.Q2 | 2017.06 | 2,298 | 249 | 10.84% |
FY2017.Q3 | 2017.09 | 2,298 | 280 | 12.18% |
FY2017.Q4 | 2017.12 | 2,591 | -329 | -12.7% |
FY2018.Q1 | 2018.03 | 2,695 | 604 | 22.41% |
FY2018.Q2 | 2018.06 | 2,828 | 465 | 16.44% |
FY2018.Q3 | 2018.09 | 2,769 | 482 | 17.41% |
FY2018.Q4 | 2018.12 | 3,011 | -448 | -14.88% |
FY2019.Q1 | 2019.03 | 3,211 | 792 | 24.67% |
FY2019.Q2 | 2019.06 | 3,336 | 460 | 13.79% |
FY2019.Q3 | 2019.09 | 3,340 | 577 | 17.28% |
FY2019.Q4 | 2019.12 | 3,530 | -97 | -2.75% |
FY2020.Q1 | 2020.03 | 3,804 | 885 | 23.26% |
FY2020.Q2 | 2020.06 | 3,866 | 747 | 19.32% |
FY2020.Q3 | 2020.09 | 3,865 | 663 | 17.15% |
FY2020.Q4 | 2020.12 | 4,139 | -25 | -0.6% |
FY2021.Q1 | 2021.03 | 4,448 | 924 | 20.77% |
FY2021.Q2 | 2021.06 | 4,525 | 496 | 10.96% |
FY2021.Q3 | 2021.09 | 4,637 | 438 | 9.45% |
FY2021.Q4 | 2021.12 | 4,879 | -417 | -8.55% |
FY2022.Q1 | 2022.03 | 5,184 | 313 | 6.04% |
FY2022.Q2 | 2022.06 | 5,379 | 10 | 0.19% |
FY2022.Q3 | 2022.09 | 5,630 | 530 | 9.41% |
FY2022.Q4 | 2022.12 | 5,874 | -242 | -4.12% |
FY2023.Q1 | 2023.03 | 6,059 | 1,238 | 20.43% |
FY2023.Q2 | 2023.06 | 6,229 | 793 | 12.73% |
FY2023.Q3 | 2023.09 | 6,448 | 1,093 | 16.95% |
FY2023.Q4 | 2023.12 | 6,696 | 270 | 4.03% |
FY2024.Q1 | 2024.03 | 6,907 | 1,310 | 18.97% |
FY2024.Q2 | 2024.06 | 7,180 | 937 | 13.05% |
FY2024.Q3 | 2024.09 | 7,381 | 1,210 | 16.39% |
沿革
1997年8月、愛媛県松山市にて設立された。社名は「電脳」を意味する「cyber」と、親しみを込めた「子供」の呼び方「坊主(bozu)」に由来し、「電脳社会の未来を担う者達」という意味も込められている。1997年10月に「サイボウズOffice」シリーズを発売。初期ソフトウェアはスケジュール、行き先案内板、掲示板、施設予約の4アプリケーションのみ。製品パッケージやマニュアルも作らず、顧客自身がホームページからソフトをダウンロードする配布形態によって製作コスト削減・製品の低価格化を実現した。2000年8月に東証マザーズに上場、2002年3月に東証二部、2006年7月に東証一部へ市場変更。2007年より中国、ベトナム、米国など海外展開。2021年には日経コンピュータ「顧客満足度調査 クラウド基盤サービス部門」1位を獲得、また「働きがいのある会社ランキング」に8年連続でランクインしている。
株主構成
有価証券報告書によると、2021年6月末時点での大株主は共同創業者かつ元取締役の畑氏(18.9%)、Cbzサポーターズ株式会社(17.6%)、サイボウズ従業員持株会(4.8%)である。Cbzサポーターズは代表取締役社長の青野慶久氏が100%出資している会社で、個人の持ち分を合わせて19.4%を保有し、実質的には同氏が筆頭株主である。なお、外国人株式保有比率は10%以上20%未満。
取締役会
取締役17名(全員社内)、監査役3名(全員社外、1名は常勤)、監査役会設置会社である。
「全社員が情報を発信し、情報にアクセスできる組織」、「全社員取締役化」を掲げ、2020年12月、社内公募で取締役を募り、2021年3月の株主総会を経て増員した経緯がある。新しい取締役のなかには新卒1年目(公募当時)の社員も見られる。
代表取締役の経歴
代表取締役社長の青野慶久氏は1971年6月生まれ。大阪大学工学部を卒業後、1994年4月に松下電工株式会社へ入社。松下電工で青野氏の上司だった高須賀宣氏、大阪大学の先輩だった畑慎也氏の3名で同社を起業した。2005年より代表取締役社長を務める。
報告セグメント
「ソフトウェア事業」の単一セグメント。「kintone」、「サイボウズOffice」、「Garoon」を中心にパッケージソフト、クラウド両方で業務効率化サービスを提供する。2020年12月期末においては自社クラウド基盤「cybozu.com」上で提供するサービス売上が積み上がり、連結売上高は15,674百万円(前期比+16.8%)であった。このうちクラウド関連事業の売上高は11,945百万円(前期比+24.9%)となっている。
事業モデル
直販とパートナー販売でクラウドサービスを提供する。現在はクラウド版販売の半数以上がパートナーからの販売となっている。主力製品である業務アプリ構築クラウド「kintone」は、プログラミング等のスキルがなくてもデータベース、情報共有、コミュニケーション等のツールを作成できるPaaS(Platform as a Service)である。最低5ユーザーから契約でき、1ユーザー月額1,500円。同サービスの契約社数は18,000社(2020年12月期、前期比+28.6%)を突破し、順調に伸長している。2019年7月には自治体専用閉域ネットワークLGWANに対応し、官公庁でも活用されてきている。
中小企業向けグループウェア「サイボウズOffice」は勤怠管理や経費申請等のビジネスに必要な機能を集約したサービス。数人から300人程度の組織に最適なツールであり、クラウド版は最低5ユーザーから、1ユーザー500円から契約できる。同サービスは5年連続で過去最高売上高を記録し、2020年末時点で69,000社を超える顧客へ提供している。
大企業・中堅企業向けグループウェア「Garoon」は、詳細な権限設定、国際化、システム連携にも対応する総合ビジネスパッケージ。300名から数万人規模の組織向けに提供されている。近年は同サービスの認知度が高まっており、2020年12月末時点でパッケージ製品とクラウドサービスを合わせて累計導入社数5,800社を突破した。クラウド版は最低10ユーザーから契約でき、1ユーザー月額800円から提供している。
近年、働き方の多様化が進んでいることやSaaS市場の盛り上がりから、グループウェアの市場規模も拡大するものとみられる。
競合他社
業務を効率化するグループウェアで国内高シェアを誇る。時価総額(2022年2月現在)は約760億円。同業種の1位は日本オラクル(4716)、2位はトレンドマイクロ(4704)、3位はオービックビジネスコンサルタント(4733)、4位はジャストシステム(4686)であり、サイボウズの時価総額は日本オラクルの約7%である。
連結の範囲
東京、上海、ホーチミン、カリフォルニア、シドニー拠点の連結子会社5社と、関連会社2社によって構成されている。
強み・弱み
クラウド版の成長性が挙げられる。主力サービスの1つである「Garoon」に関してはパッケージ売上高が微増しているものの、その他のサービスは総じてパッケージ売上高が減少している。本業で得た資金の大半を、クラウドサービスに使用するサーバー等に投資していることや、市場規模拡大の追い風、ユーザーにクラウドの利便性が浸透してきていることから、今後さらなる伸びが期待できる。同社の提供するサービスは顧客が業務を遂行するための基盤となっており、クラウドサービスを提供する他社の動向をみても、比較的高い価格の決定権を有する点も強みといえる
一方で、グローバル市場における認知度の低さが課題。日本国内と比較してライバル企業が圧倒的に多く、競争も激しい。商習慣の違いにフィットした機能やサービス展開、またパートナー企業の新規開拓が急がれる。
KPI
クラウドサービスの海外契約数はKPIになるといえる。以下、主力サービス「kintone」の、中華圏、APAC、米国での2020年度末時点の契約数である。
①中華圏1,110社(前期比+7.8%)
②APAC750社(前期比+27.1%)
③米国520サブドメイン(前期比+44.4%)
業績
売上高・利益ともに安定的な成長を継続しており、2016年12月期から2020年12月期までの5年間で売上高は1.9倍、経常利益は3.9倍、営業CFは3.1倍となった。投資CFは恒常的にマイナス。直近5年間の財務CFは▲459百万円~▲270百万円(主に配当金の支払額)で推移し、現金及び現金同等物の期末残高は1,587百万円~3,956百万円で推移している。投資に必要な資金は本業の儲けで確保できており、必要な時に資金調達を行う余裕があることが読み取れる。自己資本比率は5年間を通じて50%前後で推移している。