四半期業績推移随時更新中
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2024.Q3 | 2023.12 | 3,024 | 492 | 16.27% |
FY2024.Q4 | 2024.03 | 3,150 | 630 | 20% |
FY2025.Q1 | 2024.06 | 3,231 | 636 | 19.68% |
FY2025.Q2 | 2024.09 | 3,265 | 629 | 19.26% |
(単位:百万円) | 決算期 | 売上 | 営業利益 | 営業利益率 |
FY2017.Q4 | 2017.03 | 2,321 | 382 | 16.46% |
FY2018.Q1 | 2017.06 | 2,281 | 168 | 7.37% |
FY2018.Q2 | 2017.09 | 2,287 | 140 | 6.12% |
FY2018.Q3 | 2017.12 | 2,360 | 225 | 9.53% |
FY2018.Q4 | 2018.03 | 2,410 | 310 | 12.86% |
FY2019.Q1 | 2018.06 | 2,400 | 250 | 10.42% |
FY2019.Q2 | 2018.09 | 2,389 | 319 | 13.35% |
FY2019.Q3 | 2018.12 | 2,442 | 337 | 13.8% |
FY2019.Q4 | 2019.03 | 2,508 | 363 | 14.47% |
FY2020.Q1 | 2019.06 | 2,534 | 394 | 15.55% |
FY2020.Q2 | 2019.09 | 2,533 | 403 | 15.91% |
FY2020.Q3 | 2019.12 | 2,545 | 349 | 13.71% |
FY2020.Q4 | 2020.03 | 2,653 | 460 | 17.34% |
FY2021.Q1 | 2020.06 | 2,777 | 406 | 14.62% |
FY2021.Q2 | 2020.09 | 2,801 | 362 | 12.92% |
FY2021.Q3 | 2020.12 | 2,863 | 445 | 15.54% |
FY2021.Q4 | 2021.03 | 2,910 | 477 | 16.39% |
FY2022.Q1 | 2021.06 | 2,820 | 450 | 15.96% |
FY2022.Q2 | 2021.09 | 2,873 | 494 | 17.19% |
FY2022.Q3 | 2021.12 | 2,899 | 495 | 17.07% |
FY2022.Q4 | 2022.03 | 2,985 | 395 | 13.23% |
FY2023.Q1 | 2022.06 | 3,029 | 494 | 16.31% |
FY2023.Q2 | 2022.09 | 3,016 | 404 | 13.4% |
FY2023.Q3 | 2022.12 | 3,042 | 468 | 15.38% |
FY2023.Q4 | 2023.03 | 3,083 | 475 | 15.41% |
FY2024.Q1 | 2023.06 | 3,029 | 378 | 12.48% |
FY2024.Q2 | 2023.09 | 3,014 | 465 | 15.43% |
FY2024.Q3 | 2023.12 | 3,024 | 492 | 16.27% |
FY2024.Q4 | 2024.03 | 3,150 | 630 | 20% |
FY2025.Q1 | 2024.06 | 3,231 | 636 | 19.68% |
FY2025.Q2 | 2024.09 | 3,265 | 629 | 19.26% |
沿革
1988年11月、同社の前身として株式会社朝日新聞社の社内プロジェクトチームにてパソコン通信サービス「ASAHIパソコンネット」がスタート。1990年4月株式会社朝日新聞社と9715トランスコスモスの共同出資により株式会社アトソン設立、「ASAHIパソコンネット」事業を継承する。1994年6月インターネット接続サービスを開始。2001年1月株式会社朝日ネットに商号変更。2007年2月に教育支援サービス「manaba」を開発。株式は2006年12月東証二部上場、2007年12月東証一部に変更。2022年4月東証の市場区分見直しによりプライム市場へ移行。「ASAHIネット」を運営する独立系ISP(インターネットサービスプロバイダー)の大手。
株主構成
有価証券報告書によると2022年9月末時点の筆頭株主は、日本マスタートラスト信託銀行の信託口で保有割合10.04%。同社創業メンバーの一人である杉山裕一氏が9.09%、株式会社朝日新聞社が7.92%、岩崎慎一氏(2006年まで副社長)の資産管理会社とみられる株式会社IWASAKIが6.03%(同氏は個人でも3.41%を保有)で続き、以降は5%未満で国内銀行信託口、NTT東日本、海外銀行などが名を連ねる。尚、大量保有報告書によると、英国の資産運用会社シュローダー・インベストメント・マネジメントの保有割合が5.04%と報告されている。外国人保有割合は10%以上20%未満。
取締役会
取締役は6名(社内2名、社外4名)、うち監査等委員が3名(全員社外)、監査等委員会設置会社である。社内取締役は朝日新聞社出身者と9432NTT出身者。
代表取締役の経歴
代表取締役社長執行役員の土方次郎氏は1971年1月生まれ。京都大学卒業後、1993年株式会社朝日新聞社入社。1998年9月退社の後、株式会社エースネット(2001年1月同社と合併)の取締役に就任。2000年5月同社前身の取締役に就任の後、2002年5月より代表取締役を務めるも2004年5月に退任。9432NTT傘下の東日本電信電話株式会社に入社したが2008年6月退社し再び同社に取締役副社長として入社。2013年5月より代表取締役を務める。
報告セグメント
ISP事業の単一セグメント。セグメント内はインターネット接続サービスとインターネット関連サービスに大別され、2023年3月期第2四半期の売上高構成比は各86.7%、13.3%だった。インターネット接続サービスは接続契約数が開示されており、2022年9月末はFTTH(光接続)452千ID、ADSL7千ID、モバイル接続47千IDとなっている。
事業モデル
インターネット接続サービスはISPとVNEにサービスが大別される。ISP(インターネットサービスプロバイダ)は、顧客に対しインターネット接続環境を提供し、月額利用料を収受、提携する電気通信事業者へ回線利用料等の費用を支払い、販管費を控除した差額が同社の収益となる。また新規会員獲得にあたっては初期費用や月額利用料無料化等のキャンペーンを行うケースが多く、提携電気通信事業者へ支払う回線利用料等の費用が先行し収益化が遅れる傾向にある。接続方式別に光接続、ADSL、モバイル接続を提供しているが、うちADSLはサービス終了に伴い契約数が減少している。VNE(バーチャルネットワークイネイブラー)は事業者である同社がネットワークをプロバイダに販売する企業間取引である。IPv6接続サービスの「V6コネクト」を提供する。
インターネット関連サービスは顧客にインターネット接続に加えて提供するサービスで、ホームページサービス、独自ドメインサービス、メールサービス、セキュリティサービスなどを提供している。またクラウド型教育支援サービス「manaba」の開発、販売、サポートを行っている。国内大学をはじめとする教育機関で採用(2022年9月末現在99校)され、課題管理、情報発信、学習過程の成果物を蓄積するポートフォリオなどの機能を持ち、教職員、学生に利用される。
ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)業界においては、光ファイバーの利用者数、MVNO(無線通信インフラを他社から借り受け提供する事業者)サービスの利用者とも一貫して増加を続けている。近年は、インターネット回線事業者とプロバイダがセットで一体型サービスを提供するのが主流となってきている。また、新型コロナウイルス感染症による在宅期間の増加によるトラフィックの増加は落ち着いてきたものの、定額動画配信サービスやオンラインゲームの利用者が増加傾向にあることから通信速度、品質の維持、向上が業界全般の課題となっている。
競合他社
光ファイバー接続サービスを展開する競合として、大手では、Yahoo!BBやBIGLOBE、OCN、楽天ブロードバンドなどが挙げられる。また、3774インターネットイニシアティブ(2022年3月期売上高226,335百万円)、9449GMOインターネット(2021年12月期売上高241,446百万円)なども競合となる。
連結の範囲
連結の対象となる親会社・子会社を持たない。
強み・弱み
退会率(0.75%)が示す通り、高い顧客満足度が同社の強み。通信品質等が評価され外部調査機関が実施するISPの調査において8年連続第1位(RBB TODAY ブロードバンドアワード)を受賞している。一方で競合他社に対して知名度等は劣後する。また提携業者に支払う回線利用料の価格設定などが同社業績に影響を与えるものと考えられる。
KPI
①「ASAHIネット」会員数、退会率(下図)
②「ASAHIネット」月額固定料金、通信量などと連動する費用
③「v6コネクト」提携事業者数(2022年9月末11事業者、前年同期比同数)
④「manaba」契約ID数、利用校数(2022年9月末818千ID、99校)
業績
売上高は連続増収で、直近決算期の2022年3月期は5期前の約1.3倍となっている。一方で営業利益率は長期的に低下してきており、過去は30%台だったものが、直近5期は15%前後(新サービスv6コネクトの費用が先行した2018年3月期(9.0%)を除く)。営業CFは恒常的にプラスも、投資CFはネットワーク整備に係る設備投資などが定期的に発生し、フリーCFはマイナスとなる期もある。長年有利子負債はゼロで自己資本比率は80%台後半以上を保つ。