3445 RS Technologiesの業績について考察してみた

3445 RS Technologiesの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q4 2023.12 12,423 2,318 18.66%
FY2024.Q1 2024.03 15,358 2,632 17.14%
FY2024.Q2 2024.06 14,710 3,450 23.45%
FY2024.Q3 2024.09 14,486 3,587 24.76%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q1 2017.03 2,502 684 27.34%
FY2017.Q2 2017.06 2,414 659 27.3%
FY2017.Q3 2017.09 2,913 662 22.73%
FY2017.Q4 2017.12 3,103 977 31.49%
FY2018.Q1 2018.03 5,193 1,188 22.88%
FY2018.Q2 2018.06 6,323 1,065 16.84%
FY2018.Q3 2018.09 6,578 1,714 26.06%
FY2018.Q4 2018.12 7,384 1,784 24.16%
FY2019.Q1 2019.03 6,311 1,414 22.41%
FY2019.Q2 2019.06 6,204 1,341 21.62%
FY2019.Q3 2019.09 6,104 990 16.22%
FY2019.Q4 2019.12 5,882 972 16.52%
FY2020.Q1 2020.03 6,182 1,173 18.97%
FY2020.Q2 2020.06 6,471 1,407 21.74%
FY2020.Q3 2020.09 6,346 1,321 20.82%
FY2020.Q4 2020.12 6,562 629 9.59%
FY2021.Q1 2021.03 6,684 755 11.3%
FY2021.Q2 2021.06 8,875 1,709 19.26%
FY2021.Q3 2021.09 9,093 2,157 23.72%
FY2021.Q4 2021.12 9,968 2,253 22.6%
FY2022.Q1 2022.03 11,067 2,617 23.65%
FY2022.Q2 2022.06 13,126 3,434 26.16%
FY2022.Q3 2022.09 13,440 3,727 27.73%
FY2022.Q4 2022.12 12,231 3,240 26.49%
FY2023.Q1 2023.03 12,147 3,011 24.79%
FY2023.Q2 2023.06 13,979 3,384 24.21%
FY2023.Q3 2023.09 13,344 3,181 23.84%
FY2023.Q4 2023.12 12,423 2,318 18.66%
FY2024.Q1 2024.03 15,358 2,632 17.14%
FY2024.Q2 2024.06 14,710 3,450 23.45%
FY2024.Q3 2024.09 14,486 3,587 24.76%

沿革

2010年12月にラサ工業株式会社からシリコンウェーハ再生事業を受け継いで、株式会社RS Technologiesを設立。2013年3月に半導体生産設備の買取り・販売を開始。2015年3月に東証マザーズに上場。2016年9月に東証一部に変更。本社は東京都品川区。半導体製造装置用テストウェーハの再生加工で世界首位

株主構成

参照日時:2023/06/30

氏名又は名称所有株式数割合
R.S.TECH HONG KONG LIMITED   (常任代理人 方 永義)9,520,00036.2%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)2,442,0009.3%
方  永義2,011,0007.7%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)1,255,0004.8%
GOVERNMENT OF NORWAY(常任代理人 シティバンク エヌ・エイ東京支店)1,109,0004.2%
JP MORGAN CHASE BANK 380621(常任代理人 株式会社みずほ銀行)904,0003.4%
那須マテリアル株式会社684,0002.6%
フューチャーエナジー株式会社474,0001.8%
鈴木 正行430,0001.6%
本郷  邦夫370,0001.4%

取締役会

参照日時:2022/12/31

役職名・氏名生年月日任期所有株式数
代表取締役社長
方  永義
1970年10月13日(注)4.611,531,600
取締役製造部長
遠藤 智
1971年3月27日(注)4134,800
取締役営業部長
大澤 一生
1978年9月23日(注)4121,000
取締役 監査等委員
金森 浩之
1962年4月24日(注)1.2.3.5.7-
取締役  監査等委員
桒田 良輔
1958年5月29日 (注)1.2.3.5.7800
取締役監査等委員
清水 夏子
1973年12月28日Cannot be retrieved-

(注)1.監査等委員である取締役の金森浩之、取締役桒田良輔、取締役清水夏子は、社外取締役であります。

2.監査等委員である取締役の金森浩之、取締役桒田良輔、取締役清水夏子は、株式会社東京証券取引所の定める独立役員であります。

3.2022年3月30日開催の定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、当社は同日付をもって監査等委員会設置会社へ移行しました。

4. 取締役(監査等委員である取締役を除く)の任期は、2023年3月30日開催の定時株主総会終結の時から2023年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

5.監査等委員である取締役の任期は、2023年3月30日開催の定時株主総会終結の時から2023年12月期に係る定時株主総会終結の時までであります。

6.代表取締役方永義の所有株式数は、同氏の資産管理会社であるR.S.TECH HONGKONG LIMITEDが所有する株式数を含んでおります。

7.当社は、法令に定める監査等委員である取締役の員数を欠くことになる場合に備え、会社法第329条第3項の規定に基づき、補欠の監査等委員である取締役として、張翠萍を選任しております。補欠の監査等委員の任期は、就任した時から退任した監査等委員の任期の満了する時までであります。補欠の監査等委員の略歴は以下のとおりであります。 名前 生年月日 略歴 所有株式数(株) 張 翠萍 1977年5月24日生 2002年 5月 中国司法試験合格 2004年 5月 中国律師登録 2008年 1月 中倫律師事務所パートナー就任 2010年 9月 西村あさひ法律事務所入所 2011年 3月 外国法事務弁護士(中国法)登録 2013年 1月 西村あさひ法律事務所パートナー就任(現任) -    

※有価証券報告書から抜粋

代表取締役の経歴

代表取締役社長の方永義氏は1970年10月生まれ。中国出身で1988年8月に来日。城西国際大学大学院を卒業後、日本のタイヤ回収企業での勤務を経て独立、1999年1月に中古パソコン回収を行う株式会社永輝商事を設立。ラサ工業株式会社からシリコンウェーハ再生事業をM&Aによって承継2010年12月に同社を設立し、現職に就任した。

報告セグメント

2023年09月期 参照日時:2023/09/30

セグメント売上高(百万円)
プライムシリコンウェーハ製造販売事業15,045
プライムシリコンウェーハ製造販売事業14,108
半導体関連装置・部材等10,254

「ウェーハ再生事業」、「プライムシリコンウェーハ製造販売事業」、「半導体関連装置・部材等」の3セグメントに大別される。報告セグメントに含まれない事業として、ソーラー事業や技術コンサルティングを行う「その他」がある。2021年12月期第1四半期は売上高6,684百万円の内、ウェーハ再生事業が2,912百万円で43.6%、プライムシリコンウェーハ製造販売事業が1,860百万円で27.8%、半導体関連装置・部材等が1,898百万円で28.4%、その他が0.2%を占める。
全社費用を除く営業利益の内訳は、ウェーハ再生事業が1,063百万円で利益率30%台後半、プライムシリコンウェーハ製造販売事業が▲211,064百万円で赤字、半導体関連装置・部材等が81百万円で1桁台前半だった。尚、プライムシリコンウェーハ事業は新工場立ち上げの影響による影響で売上高が前年比9.7%減、利益も研究開発活動を積極的に行った影響で赤字だったと説明されている。前年同期の利益率は14.5%だった。

事業モデル

ウェーハ再生事業では、半導体製造過程でのモニタリングに使用されるモニタウェーハの再生を行う。従来は使い捨てで使用されていたモニタウェーハを再生加工することで、顧客企業のコスト削減に貢献する。同事業で世界シェア3割を誇る、最大手企業である。
プライムシリコンウェーハ製造販売事業では、実際に半導体に使用されるウェーハの製造販売を行う。2018年1月に中国で設立した合弁会社を通して、中国大手プライムシリコンウェーハメーカーを連結子会社化。中国向けを中心に事業を展開する。
半導体関連装置・部材等の事業では、中古の半導体関連装置や消耗材を解体から組立までを一括して行い、中国国内に販売する。
世界的な半導体需要は、工場自動化や自動運転車の増加、データセンターの拡大により、増加傾向である。半導体需要の取り込みに向けて、同社では日本や台湾での増産体制や中国に置ける量産体制を整備する。
海外売上高は、高い水準で、中国向けが3割強、台湾向けが2割強、その他米国、欧州、アジア向けに売上がある。Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.(TSMC)と長年取引実績があり、2020年12月期の販売実績は全体の14.4%を占めた。

競合他社

  • 8155 三益半導体工業(24年5月期売上高89,109百万円)
  • 4063 信越化学工業(24年3月期売上高2,414,937百万円)
  • 3436 SUMCO(23年12月期売上高425,941百万円)

連結の範囲

連結子会社8社と持分法適用関連会社1社を持つ 。主要な連結子会社はウェーハ再生事業を担う台湾の1社と、プライムシリコンウェーハ製造販売事業を担う中国の1社である。両社それぞれの総売上高に占める売上高の比率は10%を超える。

強み・弱み

再生ウェーハの技術力業界1位を誇るシェア強み。再生ウェーハの需要はウェーハ全体の需要の20%を占めており、再生加工費は新品のウェーハの約25%程度でリサイクルニーズが高い。同社がラサ工業株式会社から受け継いだ特異技術では、再生加工時に製品に与えるダメージを最小限に抑えることや微細な金属不純物の除去ができる。同技術により、ウェーハの再生回数を増やすことができ、顧客企業のさらなるコストダウンを実現する。同社の再生ウェーハの世界シェアは33%(2020年12月期)であり、過去5年間でシェアは約1.7倍、生産能力は約2.3倍に拡大。M&Aや生産設備への投資を積極的に行い、さらなるシェア拡大に注力する。懸念点としては、価格競争による再生ウェーハの市場価格低下が挙げられる。

KPI

KPIにはウェーハ再生事業における地域別出荷数構成比半導体市場価格、市場規模動向および海外売上比率が高く為替動向などが挙げられる。
・地域別出荷数構成比(下図)
・半導体市場価格
・半導体市況(SOX指数など)
・為替(米ドル、中国元、台湾ドルなど)

2020年12月期決算説明会資料
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