2303 ドーンの業績について考察してみた

2303 ドーンの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2022.Q3 2022.02 304 113 37.17%
FY2022.Q4 2022.05 393 124 31.55%
FY2023.Q1 2022.08 272 68 25%
FY2023.Q2 2022.11 245 66 26.94%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q3 2017.02 251 53 21.12%
FY2017.Q4 2017.05 254 65 25.59%
FY2018.Q1 2017.08 127 -15 -11.81%
FY2018.Q2 2017.11 146 11 7.53%
FY2018.Q3 2018.02 285 104 36.49%
FY2018.Q4 2018.05 278 62 22.3%
FY2019.Q1 2018.08 142 -6 -4.23%
FY2019.Q2 2018.11 179 22 12.29%
FY2019.Q3 2019.02 282 115 40.78%
FY2019.Q4 2019.05 290 69 23.79%
FY2020.Q1 2019.08 194 50 25.77%
FY2020.Q2 2019.11 242 57 23.55%
FY2020.Q3 2020.02 231 44 19.05%
FY2020.Q4 2020.05 383 139 36.29%
FY2021.Q1 2020.08 219 54 24.66%
FY2021.Q2 2020.11 230 65 28.26%
FY2021.Q3 2021.02 274 87 31.75%
FY2021.Q4 2021.05 396 133 33.59%
FY2022.Q1 2021.08 213 43 20.19%
FY2022.Q2 2021.11 312 120 38.46%
FY2022.Q3 2022.02 304 113 37.17%
FY2022.Q4 2022.05 393 124 31.55%
FY2023.Q1 2022.08 272 68 25%
FY2023.Q2 2022.11 245 66 26.94%

沿革

1991年6月、前代表取締役社長の滝野秀一氏が、ソフトウェア開発会社として神戸市に有限会社ドーン設立。1994年10月、地理情報システム(Geographic Information System, GIS)構築環境「GeoBase Ver1.1」発売開始。その後は一貫してGIS及びその周辺技術を磨いている。1997年3月に株式会社へ改組し、2002年6月には大証ナスダック・ジャパン上場、現在は東証スタンダード。2006年5月、株式会社オウケイウェイブと業務提携。GISに特化した研究開発でGIS構築用ソフトウェアをソフトウェア開発事業者や総合電機メーカーにライセンス販売するほか、クラウドでのサービス提供も行う。同社の技術は中央省庁や地方自治体へも採用されている。

株主構成

有価証券報告書によると2022年5月末時点の筆頭株主は、元常務取締役で2022年8月に退任した近藤浩代氏で7.26%保有。続いて、大阪本社の資産運用アドバイスやM&A仲介を手掛ける株式会社ディキャピタルが6.86%、代表取締役社長の宮崎正伸氏が6.66%保有。以下は5%未満の保有率で、不動産会社、個人、国内外の金融機関などが名を連ねる。外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は6名(社内3名、社外3名)、うち3名は監査等委員(全員社外)、監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役は、公認会計士で社外取締役を経て社内取締役兼管理部長へ就任した岩田潤氏、東日本電信電話株式会社出身の品川真尚氏。社外取締役(全員監査等委員)には公認会計士、コンサル代表、弁護士が就任。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の宮崎正伸氏は1969年7月生まれ。大阪工業大学工学部卒業後、1993年4月に株式会社オービック入社。1998年9月に入社し、取締役営業部長、代表取締役副社長などを経て2009年10月より現職

報告セグメント

「地理及び位置情報事業」の単一セグメントであるが、サービス内容別に「クラウド利用料」、「受託開発」、「ライセンス販売」、「商品売上」に分類される。2022年5月期の外部顧客への売上高1,222百万円の構成比は、クラウド利用料50.3%、受託開発42.4%、ライセンス販売6.1%、商品売上1.2%であった。地域別では、国内市場が全売上を占める。

事業モデル

GIS構築用ソフトウェア「GeoBase」と「GeoBase.NET」の開発を行い、ライセンス販売するほか、関連アプリケーション・ソフトウェアの受託開発、クラウドによる地図情報等の配信サービスを展開。同社の販売先はSI事業者だが、同社製品を活用した地理情報システムは地方自治体等の官公庁や電力・通信事業者等のインフラ系事業者が利用する。従来はSI事業者からの開発ライセンス料を収益源としてきたが、近年では防災関連のクラウドサービスとして自社システムを活用したシステムを企業や警察や消防、地方自治体へ広く販売し、初期の環境構築費や月額利用料を収受。クラウド利用料の売上構成比は高まっている。なお、受託開発は通信、電力等のインフラ系事業者等の大規模な設備管理用の地理情報システムや警察等の官公庁で使用される特定業務に特化した開発を、エンドユーザーより直接受託している。

有価証券報告書-第31期 p.8 より抜粋

競合他社

GIS関連事業に特化している国内上場企業は他にないが、非上場を含めると米Esri社の日本法人ESRIジャパン(株)がGISソフトウェアを主力商品とする点で競合する。

連結の範囲

同社は子会社、関連会社を持たない。

強み・弱み

創業時から20年以上にわたって一貫してGISの開発に注力しており、災害時の安否確認や災害情報をいち早く共有できるなど、信頼性の高いシステムを提供可能な点が強み。これを評価され、警察や消防を始めとする官公庁や地方自治体への納入実績を有する点も、安全に関わる社会インフラとしての役割と合わせ、景気動向に左右されにくい安定した収益に貢献。
ただし、官公需への依存度が高い点は、政策変更が大きな外的リスクとなり得る。また、市場規模は大きくないため、同業他社のシェア拡大は同社のシェア縮小へ直結する。

KPI

受注状況などが主要KPIとみられる。
受託開発
・受注高(2022年5月度):586百万円(前期比+8.3%)
・受注残高(同上):192百万円(同上+55.0%)

業績

2012年5月期~2022年5月期の10年間で売上高を2.6倍へ伸ばすなど、順調に業容を拡大。経常利益も2013年5月期までは赤字が多かったものの、翌2014年5月期以降は黒字を維持。2022年5月期は、売上高1,222百万円(前期比+9.2%)、営業利益400百万円(同+17.9%)、経常利益404百万円(同+17.8%)であった。2023年5月期第1四半期も引き続き好調で、売上高272百万円(前年同期比+27.5%)、営業利益68百万円(同+56.6%)、経常利益68百万円(同+55.6%)となった。営業CFは概ねプラス、投資CFは概ねマイナスで推移。2023年5月期第1四半期の自己資本比率は92.5%。

関連ありそうな記事