8182 いなげやの業績について考察してみた

8182 いなげやの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2022.Q3 2021.12 63,158 523 0.83%
FY2022.Q4 2022.03 59,222 934 1.58%
FY2023.Q1 2022.06 60,100 -320 -0.53%
FY2023.Q2 2022.09 63,057 550 0.87%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 60,831 1,640 2.7%
FY2018.Q1 2017.06 63,611 344 0.54%
FY2018.Q2 2017.09 63,558 782 1.23%
FY2018.Q3 2017.12 66,832 1,116 1.67%
FY2018.Q4 2018.03 60,873 1,355 2.23%
FY2019.Q1 2018.06 62,079 -412 -0.66%
FY2019.Q2 2018.09 64,339 309 0.48%
FY2019.Q3 2018.12 65,992 785 1.19%
FY2019.Q4 2019.03 59,245 1,597 2.7%
FY2020.Q1 2019.06 62,296 -536 -0.86%
FY2020.Q2 2019.09 63,930 337 0.53%
FY2020.Q3 2019.12 65,742 609 0.93%
FY2020.Q4 2020.03 63,475 1,919 3.02%
FY2021.Q1 2020.06 69,290 3,067 4.43%
FY2021.Q2 2020.09 67,531 1,568 2.32%
FY2021.Q3 2020.12 67,535 1,640 2.43%
FY2021.Q4 2021.03 61,561 707 1.15%
FY2022.Q1 2021.06 64,502 961 1.49%
FY2022.Q2 2021.09 64,535 1,107 1.72%
FY2022.Q3 2021.12 63,158 523 0.83%
FY2022.Q4 2022.03 59,222 934 1.58%
FY2023.Q1 2022.06 60,100 -320 -0.53%
FY2023.Q2 2022.09 63,057 550 0.87%

沿革

1900年猿渡波蔵氏が鮮魚商「稲毛屋」を開業。1948年5月株式会社稲毛屋を東京都立川市に設立。1965年スーパーマーケットチェーンの展開体制を確立。1978年10月東証二部に上場。1984年9月東証一部に指定、商号を株式会社いなげやに変更。現在は東証プライム。1988年いなげや100店舗達成。1990年POSシステムを全店導入、株式会社ウェルパーク(ドラッグストア事業)を設立。2001年ウェルパーク、イオンと業務提携。生鮮食品・一般食品・家庭用品・衣料品等の小売業を営む。東京都西部の三多摩地区を地盤に、都内23区、神奈川県、埼玉県、千葉県の一部にまで展開するスーパーを展開。2021年8月に株式会社三浦屋は株式譲渡。

株主構成

有価証券報告書によると、2022年3月末時点の筆頭株主はイオン株式会社で17.01%を保有。次いで、若木会持株会が9.18%、日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)が5.37%を保有し、以下5%未満の保有で株式会社りそな銀行や三菱食品株式会社、日本生命保険相互会社、東京多摩青果株式会社、国分グループ本社株式会社などが並ぶ。

取締役会

取締役は9名(社内5名、社外4名)、監査役は4名(社内1名、社外3名、2名は常勤)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役4名の内プロパーが3名、株式会社協和銀行(現株式会社りそな銀行)の出身者が1名。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の本杉吉員氏は1964年3月生まれ。明星大学を卒業後、1986年4月に同社へ入社。入社前の経歴は開示がない。グループ人事本部長、販売本部長、営業本部長などを経て、2020年4月より6代目社長として現職に就任。同社において長い営業経験を有する。

報告セグメント

「スーパーマーケット事業」、「ドラッグストア事業」、「小売支援事業」の3報告セグメントに大別される。2022年3月期の売上高240,877百万円の構成比は、スーパーマーケット事業81.9%、ドラッグストア事業17.7%、小売支援事業0.4%である。セグメント利益は、スーパーマーケット事業2,192百万円、ドラッグストア事業989百万円、小売支援事業354百万円であり、調整額を差し引くと3,525百万円であった。

事業モデル

スーパーマーケット事業は、2022年3月末時点で「いなげや」を132店舗展開している。いなげやにおいては、「新鮮さを お安く 心をこめて」を経営目標とし、「楽しい」「美味しい」「鮮度感溢れる」を顧客に感じてもらうことを目指し、「売場」「商品」「人」創りを推進している。また、値ごろ感のある価格設定を目指しているが、駅前の大型スーパーや地域のディスカウントストアに比べて、NB品の値段は定価に近い。チラシを用いた広告戦略を実施しており、各店舗のHPでも確認可能。新型コロナウィルスの感染拡大を受け、顧客の生活様式が変化したことで内食需要が高まり、青果、鮮魚、精肉などの生鮮食料品を中心に、買上点数が堅調に推移しているとのこと。また、EC事業としていなげやオンラインショップを運営し、ネットスーパー実験や、オンラインモールへの出店、ギフト受付をオンラインショップへ誘導するなど進めている。しかし、スーパーマーケット業界においては、EC事業者やドラッグストアによる食品取扱量の拡大、デリバリー代行サービスによる外食産業の回復など食をめぐる環境の変化により、業種・業態間での競争激化の影響を受けている。
ドラッグストア事業は、議決権保有比率84.2%の株式会社ウェルパークによって行われており、ドラッグストアと調剤薬局を合わせて141店舗を展開している。「継続的な成長の為のチェーンストア経営の再構築」を基本方針とし、競争力を高めるために売上高の最大化と経費の最小化の実現に向けて邁進しているとのこと。
小売支援事業は、いなげやの強化分類である惣菜の製造、店舗の警備・清掃、施設管理、従業員の能力開発や自立支援に向けた取り組み、グループ各社に向け障がい者雇用の支援強化、農産物の栽培等を行う。

競合他社

スーパーマーケットやドラッグストアを運営する企業は多く、競合は多数存在する。東京都豊島区の株式会社マルエツが関東地方の食品スーパーでとして店舗数で最大規模を展開する“マルエツ” は価格帯や戦略などの類似点も多く競合となり得る。また、東京都国分寺市に本社を置く8289Olympicグループ(直近決算期売上高988億円)は食品スーパーや大型ホームセンターを首都圏地盤に展開しており、競合となり得る。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社5社で構成され、スーパーマーケットおよびドラッグストア事業を柱とした小売事業ならびに小売支援事業を行う。

強み・弱み

恵まれた立地条件と知名度を有し、東京都西部の三多摩地域においてドミナントエリアを形成していることが強み。地域密着で駅徒歩15分前後の立地で、日常生活を支える商店として価格競争を回避している側面も強い。景気や個人消費の動向などの影響を受けやすいことが弱み。

KPI

2022年3月期におけるKPIは下記。
①    小売事業総店舗数273店舗(前期比+4店舗)
②    新店・改装・閉店状況
③    事業別実績

2022年3月期決算説明資料

業績

2018年3月期から2022年3月期までの5期をみると、売上高は245,932百万円から240,877百万円、経常利益は3,844百万円から3,880百万円とほぼ横ばい。2021年3月期は内食需要の高まりもあり大幅増益となったが、直近期は減収減益。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年3月期の自己資本比率は56.4%。

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