4051 GMOフィナンシャルゲートの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1999年9月J-Debitの決済情報処理センター業務を行うデータセンターとして、株式会社シー・オー・シーを設立。共同出資した4社のうちの1社である株式会社アイネスが2009年11月全株式を取得。2010年1月GMOペイメントゲートウェイ株式会社の持分法適用会社となる。2015年4月「GMOフィナンシャルゲート株式会社」へ商号変更。2016年1月主力商品であるハイブリッド型決済端末VEGA3000の発売を開始。2016年9月GMOペイメントゲートウェイ株式会社の連結子会社となる。2020年7月東証マザーズへ上場。決済端末「stera terminal(ステラターミナル)」の発売を開始。

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株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、親会社であるGMOペイメントゲートウェイ株式会社で57.7%を保有。次いで個人投資家とみられる豊山慶輔が3.51%。以下2%以下の保有で、国内外の信託銀行等の信託口や海外銀行、証券会社などが並ぶ。2020年12月更新のコーポレート・ガバナンス報告書では外国人株式保有比率は10%未満。

取締役会

取締役は7名(社内6名、社外1名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。取締役会長の高野明氏(1951年6月生まれ)はカシオ計算機株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社を経て2001年4月より同社、2010年1月より社長を務めた。同氏と社長を含めて、社内取締役6名のうち4名が日本アイ・ビー・エム株式会社出身者、2名がメガバンク出身者。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の杉山憲太郎氏は1979年1月生まれ。2001年4月ニイウス株式会社(現株式会社ラック)に入社。その後日本アイ・ビー・エム株式会社、GMOペイメントゲートウェイ株式会社などを経て、2017年12月に現職へ就任。

報告セグメント

「対面決済サービス事業」の単一セグメント。サービスの品目別に「イニシャル」、「ストック」、「フィー」、「スプレッド」の4つに売上を区分しており、2021年9月期第2四半期の売上高2,816百万円の構成比はイニシャル69.6%、ストック10.0%、フィー7.1%、スプレッド13.3%であった。品目別の利益開示はない、連結財務諸表上の営業利益は318百万円であった。

事業モデル

電子商取引(EC)事業者を対象とする非対面決済サービス事業を展開するGMOペイメントゲートウェイ株式会社の連結子会社として、クレジットカード、デビットカード、電子マネー等のキャッシュレス決済インフラを提供する。品目別に売上が区分されている4つのビジネスモデルは、「イニシャル」が端末販売台数等に応じて発生する一時的な売上、「ストック」が端末稼働台数等に応じて月額固定で発生する固定売上、「フィー」がクレジットの決済処理件数に応じて発生する処理料売上、「スプレッド」がクレジットの決済処理金額に応じて発生する手数料売上にて構成される。フロー収益は「イニシャル」のみで、それ以外はストック型収益のため、加盟店数や市場拡大・顧客成長と連動して増加する収益構造で、ストック型収益が拡大中である。
マルチ決済端末ソリューションとして、「VEGA3000」を提供。クレジット決済、各種電子マネーやポイントサービス機能を搭載し、端末本体・カードリーダー・ピンパッドを1台に集約したヒット商品。このほか、三井住友カードとビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社との提携で、クレジットカードや電子マネー、QRコードなどの決済手段に対応し、実店舗とネットを一体化して処理できるワンストップシステムStera及びオールインワン端末「Stera terminal」も提供する。
キャッシュレス事業においては、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上を目指す施策の推進や、マイナンバーカードとキャッシュレス決済を紐づけたマイナポイント事業の推進など政府による施策が行われており、国内のキャッシュレス推進の動きを支援する潮流となっている。

2021年9月期 第2四半期 決算説明会

競合他社

2428ウェルネット(直近決算期売上高93億円)や3623ビリングシステム(直近決算期売上高28億円)など、競合は多数存在する。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社のグローバルカードシステム株式会社、GMOデータ株式会社の3社にて構成される。

2021年9月期 第2四半期 決算説明会

強み・弱み

対面決済事業における実績が20年以上あること、あらゆる業種・業態に対応するキャッシュレスプラットフォーマーであること、決済デバイス・決済センター・入金業務までワンストップで提供できることなどが強み。多種多様な決済手段が登場しており、競争激化に伴う業績への影響が懸念される。

KPI

2021年9月期第2四半期におけるKPIは下記。
①稼働端末数 合計93.1千台(前年同期比+61.7%)
②決済処理件数 約27.7百万件(前年同期比+85.7%)
③決済処理金額約 2,361億円(前年同期比+53.9%)

業績

2018年9月期から2020年9月期までの3期をみると、売上高は1,617百万円から3,691百万円、経常利益は169百万円から428百万円と増収増益。キャッシュレス化の拡大や、キャッシュレス決済におけるセキュリティの強化が国家レベルの課題となる中、同社サービスへの需要が増加している。営業CFは期によってばらつきがあるが、直近期は棚卸資産の増加によりマイナス。投資CFは恒常的にマイナス。自己資本比率は60%前後で推移。