3649 ファインデックスの業績について考察してみた

3649 ファインデックスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1985年1月、四国環衛興業株式会社として愛知県松山市に設立し、休眠していた法人格を1992年5月に再開し、商号を株式会社シェイクハンズへ変更。1998年3月に商号を株式会社ビーエスシーに変更し、医療システム開発やコンサルタント業務を開始する。2011年3月、大証JASDAQへ上場。2014年11月に東証一部へ変更し、商号も株式会社ファインデックスへ変更した。現在は東証プライム。2017年1月、本社を東京に移転。医療機関向けのデータマネジメントシステムやペーパーレスを推進する文書管理システムなどの開発販売を手がける。大学病院でシェア7割を超えるClaioが主力である。

株主構成

有価証券報告書によると、2021年12月末時点の筆頭株主は代表取締役社長の相原輝夫氏で、29.8%を保有する。次いでみずほ信託銀行株式会社有価証券管理信託が別口2つの合算で11.1%、日本マスタートラスト信託銀行株式会社の信託口が8.7%を保有する。以下は保有割合5%未満で国内外の銀行、銀行の信託口、証券会社が続く。外国人株式保有比率は10%以上20%未満。

取締役会

取締役は9名(社内6名、社外3名)で、社内1名と社外2名は監査等委員。監査等委員会設置会社である。代表権を持たない5名の取締役のうち2名は2005年に、ほか2名は2009年に入社した50代~60代。経歴は3401帝人や8385伊予銀行、6701NECなどさまざまだ。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の相原輝夫氏は1966年9月生まれ。愛媛大学教育学部を卒業後、1990年4月に四国日本電気ソフトウェア株式会社に入社し、システムエンジニア職に従事する。1993年に株式会社パイオニア四国(現:ファインデックス)に入社し、1994年から32年にわたって現職を務める

報告セグメント

「システム開発事業」「ヘルステック事業」の2報告セグメントに大別される。2022年12月期第1四半期の売上高1,264百万円の構成はシステム開発事業が96.6%、ヘルステック事業が3.4%である。セグメント別の営業利益は システム開発事業が413百万円、ヘルステック事業は▲43百万円。

事業モデル

システム開発事業は、医療システム領域とオフィスシステム領域に大別される。医療システム領域は、医療機関の診療データを一元管理するためのシステムを開発・販売し、メンテナンスまで手がける。販売形態は直販と代理店販売の2種類。直販では大規模病院に対して、同社や電子カルテメーカーがシステムの導入をおこなう。その他医療機関へは代理店がシステム導入をおこなう。今後は全製品のクラウド化や月額利用モデルの販売を進める方針
主力商品は画像ファイリングシステムのClaioで、レントゲン写真やエコー、手術動画などの画像やデータを管理し、利便性を向上させる。検査機器1台のデータ管理から大規模病院のトータルファイリングまで対応するほか、眼科パッケージや耳鼻咽喉科パッケージなども販売している。

有価証券報告書(第37期)

オフィスシステム領域は、文書管理システムDocumakerが主力。病院内で日々大量に作成される文章のデジタルデータ化と、診療報酬請求までの管理や法的根拠としての保存までを実現するべく生まれた製品。現在は医療機関に加えて、地方自治体や一般企業へも提供する。オフィスシステム領域においても、直販と代理店販売の2種の販売形態がある。代理店には4902コニカミノルタといった大手企業も含まれる

有価証券報告書(第37期)

ヘルステック事業では、眼科領域の新たな視野検査システム「GAP」の製造販売や、介護DXサービスなどを手がける。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で医療システム市場の成長はいまだ鈍化傾向にあるが、オフィスシステム市場は自治体でのDXニーズが高まっており、右肩上がりだ。

競合他社

電子カルテなどを開発する3733ソフトウェア・サービスが近年業績を伸ばしている。医療用画像管理システムを開発する2667イメージワンも競合として挙げられる。

連結の範囲

連結子会社は2社。EMC Healthcare株式会社はヘルステック事業を営み、ウェアラブルデバイスの開発、疲労や睡眠などを計測して生産性を向上させるサービスを提供する。2021年4月に設立したフィッティングクラウド株式会社は医療システム事業を営む。

強み・弱み

主力製品のClaioがデファクトスタンダードとなっている点は強み。医療界においてリードユーザーである大学病院で高いシェアを誇る。同社によると国立大学病院でのシェアは78%を超える。提供する機能を標準パッケージとし、必要な機能にライセンスを振ってリーズナブルな価格も実現することで、中小規模病院へと展開する戦略が奏功している。
顧客となる医療機関のシステム投資意欲に業績が左右されるところが大きく、診療報酬改定の影響や、大規模医療機関のシステム更新サイクルなどが業績に与える影響が大きい点は懸念点である。

株式会社ファインデックス 企業紹介資料

KPI

医療システムのユーザー数がKPIとなる。
①大規模病院(500床以上):2021年末188施設(前年比+1)
②中規模病院(100~499床):2021年末388施設(前年比+19)
③小規模病院(20床以下):2021年末81施設(前年比+3)

決算説明会資料 2021年12月期 通期決算

業績

2017年12月期から2021年12月期の過去5期の経営状況を見ると、2019年12月期までは増収増益。売上高は3,311百万円から4,281百万円へ約1.3倍、経常利益も547百万円から746百万円と約1.4倍へ増加した。2020年12月期は大規模医療機関でのシステム更新の谷間で、会社計画通りの減収減益であったが、2021年12月期には売上高4,968百万円、経常利益944百万円と、どちらも直近5期で最高を記録した。
自己資本比率は78%以上、営業CFはプラス、投資CFはマイナスで安定している。

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