6659 メディアリンクスの業績について考察してみた

6659 メディアリンクスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q1 2022.06 492 -123 -25%
FY2023.Q2 2022.09 345 -214 -62.03%
FY2023.Q3 2022.12 781 154 19.72%
FY2023.Q4 2023.03 905 14 1.55%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 1,406 -48 -3.41%
FY2018.Q1 2017.06 794 -245 -30.86%
FY2018.Q2 2017.09 674 -265 -39.32%
FY2018.Q3 2017.12 878 -102 -11.62%
FY2018.Q4 2018.03 1,586 221 13.93%
FY2019.Q1 2018.06 494 -169 -34.21%
FY2019.Q2 2018.09 830 38 4.58%
FY2019.Q3 2018.12 604 -57 -9.44%
FY2019.Q4 2019.03 1,299 262 20.17%
FY2020.Q1 2019.06 314 -310 -98.73%
FY2020.Q2 2019.09 510 -194 -38.04%
FY2020.Q3 2019.12 775 32 4.13%
FY2020.Q4 2020.03 838 -64 -7.64%
FY2021.Q1 2020.06 360 -226 -62.78%
FY2021.Q2 2020.09 673 -2 -0.3%
FY2021.Q3 2020.12 283 -262 -92.58%
FY2021.Q4 2021.03 1,168 252 21.58%
FY2022.Q1 2021.06 484 -273 -56.4%
FY2022.Q2 2021.09 612 -151 -24.67%
FY2022.Q3 2021.12 493 -213 -43.2%
FY2022.Q4 2022.03 907 -24 -2.65%
FY2023.Q1 2022.06 492 -123 -25%
FY2023.Q2 2022.09 345 -214 -62.03%
FY2023.Q3 2022.12 781 154 19.72%
FY2023.Q4 2023.03 905 14 1.55%

沿革

1993年4月映像設計受託業を目的として北海道にて株式会社メディア・リンクスを設立。2005年4月に欧米での販売を目的として米国デラウェア州に子会社を設立。2005年5月株式会社メディアグローバルリンクスに商号変更。2006年3月ジャスダックに上場。その後2011年6月にはオーストラリアにおける販売を目的とした子会社設立、2015年8月には欧州中東アフリカ地域の販売網を統括する拠点として英国に子会社を設立している。2017年6月株式会社メディアリンクスに商号変更。2022年4月東証の市場区分見直しによりスタンダード市場へ移行。主に放送用ネットワークのインフラを形成するための機器・システムを開発・販売するファブレスメーカー。継続的な赤字により疑義注記

株主構成

有価証券報告書によると2022年9月末時点の筆頭株主は、BNP PARIBAS LONDON BRANCH FOR PRIME BROKERAGE CLEARANCE ACC FOR THIRD PARTYで14.77%を保有。日本証券金融株式会社が7.64%で続き、以降は保有割合5%未満で国内外金融機関、個人名が並ぶ。尚、大量保有報告書によるとEvo Fundの保有割合が13.11%とみられる外国人株式保有比率は10%未満

取締役会

取締役は5名(社内3名、社外2名)、監査役は3名(すべて社外)、監査役会設置会社である。社内取締役のうち、取締役CMOのジョン・デイル氏は2005年11月に米国子会社MEDIA LINKS,INC.に入社し、2012年3月に同社のPresidentに就任。その後同社の取締役副社長や代表取締役を歴任。2020年4月より現職。取締役管理本部長の長谷川渉氏は1982年4月に住友電気工業株式会社に入社。その後シスコシステムズや日本オラクル、ワコム、キトーなどを経て2016年2月に同社入社。2016年6月より現職。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の菅原司氏は1977年10月生まれ。1998年函館工業高等専門学校卒。同年4月同社入社。同社設計開発本部長などを経て2020年4月より現職

報告セグメント

映像通信機器メーカーの単一事業。セグメント内は、下図の通りハードウェアとその他(メンテナンス・サポートなど)に大別される。また個別の開示はないが、日本や中国を含めたアジア市場、オーストラリア市場、EMEA市場、北米市場に分けて事業を管掌しているもよう。期によって比率変動は大きいが、海外売上高の構成比は総じて高く、半分以上を占める。

2022年3月期 決算説明会 決算説明資料

事業モデル

テレビ放送における高品位映像素材のIP通信を実現するための機器およびシステムなどを開発・販売する。放送事業者の拠点間、あるいは拠点内部の部署間をIPで結ぶネットワークを実現する。同社製品はサッカーのワールドカップやオリンピックのような世界中の人々が注目するスポーツイベントの映像伝送装置や、欧州や米国などを代表するトップ企業の重要な放送用基幹インフラを形成する機器として採用されている。
また、機器単独の販売だけではなく、ソフトウエア、設置工事、保守サービスなどを組み合わせたシステム構築事業も展開。主として機器やシステムを通信事業者またはテレビ放送局に対して販売している。ファブレス形態で、製造委託先は3社以上との提携を基本としている
同社製品は効率性の高いIP通信の技術をベースに、映像が途切れることのない性能を実現しており、放送事業者のインフラ機器として絶対の信頼性と安定性を有す。映像機器の開発と同時に通信の要素技術も蓄積してきた。
IPは、放送が要求する高い安定性、信頼性に応えられなかったため、通信ネットワークでの利用に限られてきたが、同社の独自のIP技術による製品開発と、技術面のリードで先進国の一部で放送事業のインフラとしての採用が進み、今後は拡大期に入ることを同社は見込む。

競合他社

国内で直接競合となる企業はいないものとみられるが、海外では映像伝送分野で下図の企業が競合にあたると考えられる。

2022年3月期決算説明会 決算説明資料

連結の範囲

連結子会社はアメリカ法人およびオーストラリア法人の販売子会社2社

強み・弱み

同社の強みは、技術の優位性であり無瞬断切替機能、帯域保証、ビデオルータでの完全ノンブロッキングなどがあげられる。同社の代表製品であるマルチメディアIP伝送装置MD8000は、放送用ネットワークインフラ装置メーカーとして業界内での確固たる認知度を獲得している。
一方で、収入が顧客の需給動向に大きく左右されるため、継続的に安定した案件獲得が必要となる(サブスクリプションモデルではない)点は弱み。同様に、同社グループの売上高において、海外の大口顧客向けの販売に依存していることや、主力製品IP伝送装置MD8000シリーズへの依存度が高いこともあげられる。

KPI

恒常的に赤字になりがちの企業で、その一因として研究開発費に見合う売上を回収できていないことがあげられるため、下記をKPIとする。売上変動による四半期ごとの数値変動も大きいため、本決算時の数値を参照する。
①売上総利益率:53.5%(前期比▲9.1%:2022年3月期)
②研究開発費:758百万円(前期比+134百万円:同上)

2022年3月期第2四半期決算説明会 決算説明資料

業績

2020年3月期まで売上高は減収基調だったが、以降は下げ止まりをみせ、3期連続で2,400百万円台の売上高となっている。しかし利益面は伸びず、2018年3月期以降の5期で、黒字は2019年3月期の1度のみ。3期連続の赤字で、来期2023年3月期も同社は赤字を見込んでいる(赤字幅は縮小)。フリーCFはマイナスが続き、現金同等物も減少している。それに合わせ自己資本比率も低下傾向での推移が続き、2022年3月期末は前期比▲8.5%の33.5%だった。

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