3662 エイチームの業績について考察してみた

3662 エイチームの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2024.Q1 2023.10 5,974 -170 -2.85%
FY2024.Q2 2024.01 5,941 -15 -0.25%
FY2024.Q3 2024.04 6,266 329 5.25%
FY2024.Q4 2024.07 5,736 418 7.29%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q3 2017.04 9,907 1,748 17.64%
FY2017.Q4 2017.07 9,413 1,307 13.89%
FY2018.Q1 2017.10 8,904 963 10.82%
FY2018.Q2 2018.01 9,165 1,093 11.93%
FY2018.Q3 2018.04 10,269 1,753 17.07%
FY2018.Q4 2018.07 9,336 892 9.55%
FY2019.Q1 2018.10 8,927 484 5.42%
FY2019.Q2 2019.01 9,597 693 7.22%
FY2019.Q3 2019.04 9,504 998 10.5%
FY2019.Q4 2019.07 9,123 636 6.97%
FY2020.Q1 2019.10 8,148 149 1.83%
FY2020.Q2 2020.01 7,866 193 2.45%
FY2020.Q3 2020.04 8,386 709 8.45%
FY2020.Q4 2020.07 7,339 222 3.02%
FY2021.Q1 2020.10 7,493 378 5.04%
FY2021.Q2 2021.01 7,378 -157 -2.13%
FY2021.Q3 2021.04 8,638 359 4.16%
FY2021.Q4 2021.07 7,743 121 1.56%
FY2022.Q1 2021.10 7,334 -252 -3.44%
FY2022.Q2 2022.01 7,648 -891 -11.65%
FY2022.Q3 2022.04 8,559 180 2.1%
FY2022.Q4 2022.07 8,249 665 8.06%
FY2023.Q1 2022.10 7,134 213 2.99%
FY2023.Q2 2023.01 7,340 -3 -0.04%
FY2023.Q3 2023.04 6,771 163 2.41%
FY2023.Q4 2023.07 6,307 170 2.7%
FY2024.Q1 2023.10 5,974 -170 -2.85%
FY2024.Q2 2024.01 5,941 -15 -0.25%
FY2024.Q3 2024.04 6,266 329 5.25%
FY2024.Q4 2024.07 5,736 418 7.29%

沿革

1997年6月個人事業としてソフトウェアの受託開発を開始、2000年2月有限会社エイチームを設立。2000年8月携帯電話向けコンテンツの受託開発を開始。2004年11月株式会社に組織変更。2006年6月「引越し価格ガイド」(現引越し侍)サービスを開始。2007年9月中古車買取価格の一括査定サイト「かんたん車査定ガイド」(現ナビクル)サービスを開始。2008年10月同社初のiOS搭載端末向けアプリをリリース、以降mixi、mobage、GREEといったソーシャルアプリ向け、Android搭載端末向けアプリを続々リリース。2011年8月3632グリ―と業務提携。2012年4月東証マザーズに上場、同年11月東証一部に変更。2022年4月東証の市場区分見直しに伴いプライム市場へ移行。ゲームコンテンツ、情報サイトやECサイトなどの企画・開発・運営を行う総合IT企業

代表取締役の経歴

代表取締役社長の林高生氏は1971年12月生まれ。中学を卒業後、ソフトウェア開発のアルバイトや塾経営を経て、1997年6月エイチーム創業。2000年2月の法人化以降、代表取締役を務める

報告セグメント

同社の事業は「ライフスタイルサポート事業」、「エンターテインメント事業」および「EC事業」の3報告セグメントで構成される。セグメント毎の売上高推移は下図の通りで、エンターテインメント事業の売上高が年々減少、現在はライフスタイルサポート事業の売上が7割強を占める。2023年7月期第3四半期累計期間の利益をみると、大部分がライフスタイルサポート事業で計上される一方、EC事業は赤字。

2023年7月期第3四半期決算説明資料

事業モデル

報告セグメントにも挙げられている、3つの事業軸でビジネスを展開している。

同社HP TOP>株主・投資家情報>個人投資家の皆様へ

ライフスタイルサポート事業では日常生活に密着した比較サイトや情報サイト等、様々なウェブサービスを企画・開発・運営している。主なサービスとして、引越し料金やサービスを比較し業者の予約や一括見積依頼が出来る「引越し侍」、中古車買取会社に一括査定依頼が出来る「ナビクル」、結婚式情報を比較し、式場の見学予約が出来る「ハナユメ」などが挙げられる。提携事業者にユーザーを見込み客として紹介した対価として、紹介手数料を収受している。
エンターテインメント事業では、多様なジャンルのゲームや便利なツールアプリなどの提供を行っている。ユーザーがゲーム内アイテムを購入した際の課金などを同社の収益としてプラットフォーム事業者を介して受領している。尚、国内のみならず海外のモバイルゲーム市場にも進出しており、海外売上高比率は下図の通り年々高まっている。

2023年7月期第3四半期決算説明資料

EC事業では化粧品・スキンケアブランドのlujoや、ドッグフードブランドのOBREMOといった複数のECサイトを企画・開発・運営している
デジタル配信ゲーム市場は欧州を中心に堅調な成長を遂げている。一方で国内外多くのゲームメーカーの本格参入により競争は激化している。またユーザーの求める品質水準が高まっていることからゲームの開発費用が高騰や開発期間の長期化がみられている。

競合他社

ライフスタイルサポート事業では、6098リクルートホールディングスや、ヤフー株式会社などが類似する事業を展開している。エンターテインメント事業では、3765ガンホー・オンライン・エンターテイメント3668コロプラなどが挙げられる。

強み・弱み

多角化により事業リスクの分散が図れていること日常生活に密着した新規サービスの開発力などが同社の強みと考えられる。リスクとしては為替(EC事業に関連する商品の輸入やゲーム配信にかかる海外売上等)apple、googleといったプラットフォーマーの動向(料率の変更等)などが挙げられる。

KPI

①利用件数、ARPU(利用者1人あたり売上高)、CPA(顧客獲得1人あたり広告単価):ライフスタイルサポート事業
②パイプライン:エンターテインメント事業

業績

売上高は31,000百万円台で横ばい、利益は減益トレンドとなっており、2022年7月期は営業赤字を計上した。エンターテインメント事業での新規タイトルとEC事業での新商品リリースへの投資が重なったことを減益の要因とし、2023年7月期は会社予想として減収増益(黒字転換)を見込んでいる。フリーCFはプラス。自己資本比率は60%~70%台で推移。

3662 エイチーム
のオルタナティブデータあります

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