3932 アカツキの業績について考察してみた

3932 アカツキの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

モバイルゲームの開発・運営を目的として2010年6月に現代表取締役社長の香田哲朗氏と塩田元規氏(退任済み、後述)により株式会社アカツキ創立。2015年1月株式会社バンダイナムコエンターテインメントとの協業により「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」のAndroid版をリリース。2016年3月東証マザーズ上場、2017年9月東証一部に変更海外30か国以上に展開するスマホゲームの企画・開発・運営会社

株主構成

有価証券報告書によると2021年9月末時点の筆頭株主は、株式会社サンクピア(同社創業者の1人、塩田氏の資産管理会社)で保有割合16.18%。現代表取締役香田哲朗氏が10.85%、前述の塩田氏個人が8.40%、前述の香田氏の資産管理会社、株式会社Owl Ageが7.83%で続き、以降は保有割合5%以下で国内外金融機関、信託銀行が並ぶ。外国人株式保有比率は20%以上30 %未満

取締役会

取締役は4名(社内2名、社外2名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表取締役は後述、ほか1名の社内取締役は2432ディー・エヌ・エー出身者。また同社の共同創業者、塩田元規氏は2021年6月非常勤取締役から退任した。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の香田哲朗氏は1985年5月生まれ。筑波大学卒業後、2009年6月株式会社アクセンチュア入社。2010年6月同社を創業、代表取締役に就任。2012年3月代表取締役を辞任し、取締役となるが、2020年6月より再び代表取締役に就いた

報告セグメント

ゲーム事業の単一セグメント。IP事業、その他事業も行うが売上の割合は僅少。

事業モデル

国内SNS運営事業者が提供するプラットフォームやプラットフォーム運営事業者が運営する各アプリマーケットにおいてモバイルゲームを提供する事業を行っている。モバイルゲームは月額基本料無料、一部アイテム課金制を採用するタイトルが主流であり、同社においても同様の仕組みを採用している。また「ゲームを軸としたIPプロデュースカンパニー」として事業展開し、現在は売上僅少だがライツビジネスの拡大を図っている。

2022年3月期第2四半期決算説明資料

ゲームタイトルはオリジナルタイトルと他社IP利用タイトルに大別され、オリジナルタイトルは、企画、開発、運営、マーケティングまでの一連過程を自社にて実施し、1タイトルの提供を行っている。他社IP利用タイトルは他社のIP(著作権等の知的財産権)を利用し、協業によりゲームの提供を行い、収益についてはIP使用会社から同社へ配分されるもので、合計5タイトルが提供されている。(2021年9月現在)
オリジナルタイトルはユーザーの課金アイテム代金から各種手数料を差し引いた金額がプラットフォーム事業者から、他社IPはIP使用会社を経由し配分額が入金される。2021年3月期の主要販売先は、販売金額が多い順に株式会社バンダイナムコエンターテインメント、株式会社スクウェア・エニックス、Apple Inc.だった。
また海外展開も行っており、売上高のうち3割弱は海外言語のゲームによるもの
2020年の世界のゲーム市場規模は前年比19.6%で成長(newzoo「グローバルゲームマーケット2020」より)。モバイルゲームはその中でも最も大きな割合を占め、今後も成長し続ける業界であると同社は考えている。

競合他社

3911Aiming(2020年12月期売上高11,903百万円)3656Klab(同33,952百万円)3668コロプラ(2021年9月期売上高37,125百万円)などスマホゲームを取り扱う企業は競合が多い。

連結の範囲

連結子会社は3社で、海外用アプリの開発、運用を委託するAkatsuki Taiwan Inc.、モバイルゲームの運用を委託する株式会社アカツキ福岡などで構成される。

強み・弱み

オリジナルタイトル(収益分配率は高いものの、イラスト費やプロモーションコスト負担も高い)と他社IPタイトル(収益分配率は低くなるが、ユーザー認知度が高くサービス提供直後から一定のユーザー獲得を見込める)を並行して展開していることが強み。一方でモバイルゲーム事業は競合他社が多数存在すること、ユーザーの求める品質が高まり開発期間が長期化し、開発費用の高騰する傾向があること、また運用体制維持・向上のための人材確保などがリスク要因として挙げられる。

KPI

①モバイルゲームの市場規模
②パイプラインの進捗

2022年3月期第2四半期決算説明資料

③既存ゲームのストアセールスランキング
④従業員数
2022年3月期第2四半期決算説明資料

業績

2020年3月期まで売上高は一貫して増収、5年前比7倍超に成長した。2021年3月期はその他事業に含まれる施設の休業、入場者数減少を受け、全体でも前期比▲3%の減収となった。営業利益率は2016年3月期以降30%以上の水準を維持している。フリーCFは2016年3月期以降プラス。事業規模拡大に伴い一定規模の借入金があるが、利益剰余金の積み増しもあり、2018年3月期以降自己資本比率は上昇傾向、2021年3月期は77.6%

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