沿革
2003年4月、健康食品の通信販売を目的として、東京都に健康コーポレーション株式会社設立。同年6月、自社Webサイトにてインターネット通信販売を開始。2004年5月に楽天市場へ、2005年12月にはYahoo!ショッピングへ出店。2006年5月、札証アンビシャス上場。2010年5月、子会社のグローバルメディカル研究所株式会社設立、パーソナルトレーニングジム「RIZAP(ライザップ)」開設。2016年7月には持株会社体制へ移行し、健康コーポレーション株式会社はRIZAPグループ株式会社へ商号変更。2017年2月の株式会社ジーンズメイト、2018年3月の株式会社ワンダーコーポレーションの子会社化など、M&Aによりアパレルやゲーム・音楽ソフトの販売事業も拡大。各種ジムの運営、アパレル及びエンタメ商品等の販売を事業とする。
代表取締役の経歴
代表取締役社長の瀬戸健氏は1978年5月生まれ。明治大学中退後、2003年4月に健康コーポレーション株式会社(現同社)設立、代表取締役社長就任(現任)。
報告セグメント
「ヘルスケア・美容」、「ライフスタイル」、「インベストメント」の3セグメントで構成される。主力はライフスタイル。
事業モデル
ヘルスケア・美容事業は、パーソナルトレーニングジムRIZAP及びRIZAP GOLF等のRIZAP関連事業の運営、体型補正用下着、美容関連用品・化粧品・健康食品の販売等を展開。特に近年は、初心者でも気軽に利用できるコンビニジム「chocoZAP」に注力し、幅広い利用者層の獲得を目指す。
ライフスタイル事業では、エンターテインメント商品等の小売やリユース事業の店舗運営など幅広い分野をカバー。インテリア雑貨、アパレル、スポーツ用品の企画・開発・製造・販売を行う他、住宅・リフォームなども扱う。WonderGOO、WonderREX、新星堂、JEANSmate、アンティローザ等を展開。
インベストメント事業は、グループ会社間でのシナジーを支える機能会社群として安定的な収益創出を目的とする。フィットネスやアパレル、宝飾品等、前2事業に資するサービスを展開。
競合他社
ジム関連事業と各種小売業の異業種展開はユニークであり、全面的に競合する他社は見当たらないが、ジム展開と異業種の組合せに着目すると9766コナミグループ(株)が競合し得る。また、ANYTIME FITNESSを展開する7092(株)Fast Fitness Japan、Curvesを展開する7085(株) カーブスホールディングスなども、chocoZAPと利用者層が重なる点で競合の可能性あり。
強み・弱み
豆乳クッキーダイエット、美顔器エステナード、RIZAPに代表される、他に類を見ない商品・サービスを企画する独創力が強み。短期間でchocoZAPの展開と集客を実現するなど、販売力(マーケティング力)も強み。
一方でchocoZAP事業への集中投資が赤字拡大を招いており、先行投資を回収できるか否かは課題。ジム関連事業、小売業いずれにおいても、同社事業には同業他社が多い点もリスク。
KPI
会員数、店舗数などが主要KPIと見られる。
・chocoZAP会員数(2023年11月14日時点):1,010千人(同年8月14日比+34.7%)
・chocoZAP店舗数(同上):1,160店(同上+22.1%)
業績
直近5期で売上収益が2割減、税引前利益は2022年3月期を除いて赤字と振るわない。とりわけコロナ禍の影響が出始めた2021年3月期の売上減が大きく、同期以降も売上は回復していない。2023年3月期は売上収益160,519百万円(前期比▲0.3%)、営業利益▲4,505百万円(同▲10,321百万円)、税引前利益▲6,641百万円(同▲10,831百万円)であった。なお2024年3月期第2四半期は、売上収益は拡大したものの引き続きchocoZAP事業への先行投資が利益を圧迫し、売上収益81,012百万円(前年同期比+5.3%)、営業利益▲5,791百万円(同▲6,021百万円)、税引前利益▲7,302百万円(同▲6,588百万円)となった。