6723 ルネサスエレクトロニクスの業績について考察してみた

6723 ルネサスエレクトロニクスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q4 2023.12 361,933 72,238 19.96%
FY2024.Q1 2024.03 351,790 77,836 22.13%
FY2024.Q2 2024.06 358,807 69,729 19.43%
FY2024.Q3 2024.09 345,282 57,229 16.57%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q1 2017.03 177,231 22,123 12.48%
FY2017.Q2 2017.06 197,322 9,437 4.78%
FY2017.Q3 2017.09 195,505 24,982 12.78%
FY2017.Q4 2017.12 210,203 21,858 10.4%
FY2018.Q1 2018.03 185,569 23,365 12.59%
FY2018.Q2 2018.06 203,340 32,769 16.12%
FY2018.Q3 2018.09 179,858 13,128 7.3%
FY2018.Q4 2018.12 187,736 -1,066 -0.57%
FY2019.Q1 2019.03 150,259 -1,370 -0.91%
FY2019.Q2 2019.06 192,625 -10,856 -5.64%
FY2019.Q3 2019.09 183,357 8,052 4.39%
FY2019.Q4 2019.12 192,002 10,437 5.44%
FY2020.Q1 2020.03 178,743 13,313 7.45%
FY2020.Q2 2020.06 166,672 17,256 10.35%
FY2020.Q3 2020.09 178,678 17,249 9.65%
FY2020.Q4 2020.12 191,580 17,324 9.04%
FY2021.Q1 2021.03 203,678 30,191 14.82%
FY2021.Q2 2021.06 217,875 35,470 16.28%
FY2021.Q3 2021.09 258,433 53,824 20.83%
FY2021.Q4 2021.12 314,432 64,116 20.39%
FY2022.Q1 2022.03 346,696 100,077 28.87%
FY2022.Q2 2022.06 376,212 109,928 29.22%
FY2022.Q3 2022.09 387,132 117,937 30.46%
FY2022.Q4 2022.12 390,813 96,228 24.62%
FY2023.Q1 2023.03 359,374 123,265 34.3%
FY2023.Q2 2023.06 368,717 97,257 26.38%
FY2023.Q3 2023.09 379,391 98,006 25.83%
FY2023.Q4 2023.12 361,933 72,238 19.96%
FY2024.Q1 2024.03 351,790 77,836 22.13%
FY2024.Q2 2024.06 358,807 69,729 19.43%
FY2024.Q3 2024.09 345,282 57,229 16.57%

沿革

2002年11月、日本電気株式会社の汎用DRAM事業を除く半導体の研究、開発、設計、製造、販売、サービスに関する事業を分社化し、NECエレクトロニクス株式会社が発足。
2003年4月、株式会社日立製作所ならびに三菱電機株式会社が半導体部門を分社化、両者を統合し株式会社ルネサステクノロジ設立。
2010年4月、NECエレクトロニクス株式会社と株式会社ルネサステクノロジが合併、前者を存続会社とし商号をルネサスエレクトロニクス株式会社とする。2013年9月には、経営悪化のため株式会社産業革新機構の管理下となり、再建を目指す。2003年7月、東証一部上場、現在は同プライム。半導体製品の製造・販売を事業とする

代表取締役の経歴

代表取締役社長兼CEOの柴田英利氏は1972年11月生まれ。東京大学卒業後、1995年4月に東海旅客鉄道株式会社入社。株式会社MKSパートナーズ、メリルリンチ日本証券株式会社に勤務の後、2009年9月に株式会社産業革新機構入社。2013年10月に同社取締役就任、取締役執行役員常務兼CFOなどを経て2019年7月より現職

報告セグメント

「自動車」、「産業・インフラ・IoT」の2セグメントで構成される。

事業モデル

自動車向け事業は、導入分野別に「車載制御」ならびに「車載情報」に分類される。車載制御は、自動車のエンジンや車体などを制御する半導体を提供する。車載情報は、車内外の環境を検知するセンサリングシステム、様々な情報を運転者などに伝えるIVI(In-Vehicle Infotainment)・インストルメントパネルなどの車載情報機器向けの半導体を提供する。同事業においては、マイクロコントローラ、SoC(System-on-Chip)、アナログ半導体、パワー半導体を中心に提供。
産業・インフラ・IoT向け事業は、スマート社会を支える「産業」、「インフラストラクチャー」、「IoT」から構成される。同事業では、マイクロコントローラ、SoC、アナログ半導体を中心に提供。
また、報告セグメントに含まれないその他事業として、半導体の受託開発・受託生産なども行う。

公式ウェブサイト内「会社情報」>「IR資料」>「ルネサスとは」p.9

競合他社

6963ローム(株)が、車載や産業機器向けアナログ半導体・パワー半導体の製造・販売に強みを見せる点で競合する。

強み・弱み

シグナルチェーン全体をカバーする幅広い製品ポートフォリオを持ち、完全な組み込みシステムを自社グループで提供できる点が強み。販売拠点を世界20ヵ国以上に展開するほか、半導体需要の多い中国、東南アジア、米国には生産拠点を置くなど、グローバルネットワークを有する点も強み。
一方、同社事業は変動の激しい半導体市場や為替の動向に強く影響を受ける点がリスク。中国における売上が連結売上収益の3割近くを占めるため、米中貿易摩擦の再燃にも警戒が必要。

KPI

前工程稼働率などが主要KPIと見られる。

2023年12月期第3四半期プレゼンテーション資料 p.10

業績

経営不振が続いていたが、2015年3月期より黒字化し、以降は黒字がほぼ定着。直近5期では売上高を2倍に、税引前利益は5倍以上へ拡大するなど半導体市場の好況に支えられる。2022年12月期は、売上収益1,500,853百万円(前期比+51.0%)、営業利益424,170百万円(同+144.0%)、税引前利益362,299百万円(同+153.9%)であった。なお2023年12月期第3四半期は伸び悩み、売上収益1,107,482百万円(前年同期比▲0.2%)、営業利益318,528百万円(同▲2.9%)、税引前利益343,631百万円(同+41.4%)となった。

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