4927 ポーラ・オルビスホールディングスの業績について考察してみた

4927 ポーラ・オルビスホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2023.Q1 2023.03 42,136 4,549 10.8%
FY2023.Q2 2023.06 43,700 4,417 10.11%
FY2023.Q3 2023.09 40,903 2,947 7.2%
FY2023.Q4 2023.12 46,565 4,167 8.95%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q1 2017.03 56,074 9,127 16.28%
FY2017.Q2 2017.06 61,304 11,817 19.28%
FY2017.Q3 2017.09 60,468 9,602 15.88%
FY2017.Q4 2017.12 66,489 8,335 12.54%
FY2018.Q1 2018.03 59,526 9,943 16.7%
FY2018.Q2 2018.06 65,736 13,160 20.02%
FY2018.Q3 2018.09 59,545 9,232 15.5%
FY2018.Q4 2018.12 63,767 7,161 11.23%
FY2019.Q1 2019.03 52,440 6,773 12.92%
FY2019.Q2 2019.06 57,807 9,463 16.37%
FY2019.Q3 2019.09 55,283 9,175 16.6%
FY2019.Q4 2019.12 54,390 5,726 10.53%
FY2020.Q1 2020.03 43,316 2,006 4.63%
FY2020.Q2 2020.06 40,486 3,875 9.57%
FY2020.Q3 2020.09 42,012 3,341 7.95%
FY2020.Q4 2020.12 50,497 4,530 8.97%
FY2021.Q1 2021.03 43,561 4,307 9.89%
FY2021.Q2 2021.06 45,494 4,788 10.52%
FY2021.Q3 2021.09 42,109 3,146 7.47%
FY2021.Q4 2021.12 47,478 4,647 9.79%
FY2022.Q1 2022.03 37,662 1,912 5.08%
FY2022.Q2 2022.06 41,086 3,005 7.31%
FY2022.Q3 2022.09 40,906 2,751 6.73%
FY2022.Q4 2022.12 46,653 4,913 10.53%
FY2023.Q1 2023.03 42,136 4,549 10.8%
FY2023.Q2 2023.06 43,700 4,417 10.11%
FY2023.Q3 2023.09 40,903 2,947 7.2%
FY2023.Q4 2023.12 46,565 4,167 8.95%

沿革

1929年9月に鈴木忍氏が静岡市で個人事業として創業、訪問販売による事業活動開始。1940年12月には事業規模の拡大により個人事業を株式会社化し、株式会社ポーラ化粧品本舗を設立。1943年8月、ポーラ化成工業株式会社へ商号変更。
1946年7月にポーラ化成工業株式会社から販売部門が独立し、ポーラ商事株式会社となる。1948年7月には株式会社ポーラ化粧品本舗へ、さらに2007年7月、株式会社ポーラへ商号変更。
1984年6月、オルビス株式会社設立。1987年5月から通信販売事業を首都圏にて本格展開、1988年1月には同事業を全国へ拡大。
2006年9月、株式会社ポーラ・オルビスホールディングス設立、持株会社体制へ移行し上記3社は同社の子会社となる。2010年12月に東証一部上場、現在は同プライム。老舗ブランド「POLA」を基軸に、化粧品類の製造・販売を事業とする

代表取締役の経歴

代表取締役は2名。代表取締役会長の鈴木郷史氏は1954年3月生まれで、創業者鈴木忍氏の孫。早稲田大学大学院修了後、1979年4月に株式会社本田技術研究所入社。1986年5月、株式会社ポーラ化粧品本舗(現株式会社ポーラ)入社。ポーラ化成工業株式会社代表取締役社長、株式会社ポーラ化粧品本舗代表取締役社長などを経て、2006年9月の同社設立時に代表取締役社長就任。2023年1月より現職
代表取締役社長の横手喜一氏は1967年9月生まれ。一橋大学卒業後、1990年4月に株式会社ポーラ化粧品本舗(現株式会社ポーラ)入社、2016年1月には代表取締役社長となる。2016年3月に同社取締役就任、2023年1月より現職

報告セグメント

「ビューティケア事業」、「不動産事業」の2セグメントで構成されるが、報告セグメント以外にビルメンテナンス事業に該当する「その他」区分が存在する。

公式ウェブサイト内「グループについて」>「グループの全体像」>「グループの事業構成」

事業モデル

主力のビューティケア事業は、各ブランドを「基幹ブランド」、「海外ブランド」、「育成ブランド」に分類して展開。「POLA」と「ORBIS」を擁する基幹ブランドは同事業の中核であり、売上構成比は8割を超える。POLAは1929年から続く同社の看板ブランドであり、百貨店やECでの販売のほか祖業の訪問販売形式も継続している。価格帯は10,000円以上の高級志向で、ハイプレステージスキンケアをコンセプトとし、エイジングケア・美白領域に強みを見せる。ORBISは通販用ブランドとして立ち上がった経緯もあり、現在でもEC・カタログ通販を主要販売ルートとしている。価格帯は1,000円~3,000円と気軽に試せる点が通販向けであり、より広い顧客層をターゲットとする
育成ブランドでは、様々な価格帯・コンセプトの新規ブランドを立ち上げ、次世代を担うブランドの育成を目的に事業を展開。
不動産事業は、東京、大阪、名古屋に所有する自社ビルのオフィス賃貸のほか賃貸マンションなども展開している。

公式ウェブサイト内「グループについて」>「グループの全体像」>「ブランドポートフォリオ」

競合他社

4911(株)資生堂、4922(株)コーセーが化粧品の製造・販売を主力事業とする点で競合する。また、株式会社カネボウ化粧品を子会社とする4452花王(株)も競合の可能性あり。

強み・弱み

ダイレクトセリングにより、顧客情報の収集ならびに積極的な商品提案、価格のコントロールを実現している点が強み。マルチブランド展開も、価値観が多様化している現代のライフスタイルにマッチ
一方、同社の特徴をなす委託販売形式は人材確保が課題となる。国内化粧品市場は成熟期を迎えており市場の拡大が期待できない上、既存の競合他社のほか異業種からの参入や海外ブランドの進出など外的リスクは多い。

公式ウェブサイト内「グループについて」>「グループの強み」>「お客さまとの直接的なつながり」

KPI

ブランド別売上高、営業利益などが主要KPIと見られる。

2023年12月期 第3四半期決算説明会資料 p.8

業績

過去5期を見ると、売上高、経常利益ともに減少傾向。2022年12月期は2018年12月期比で売上高3割以上、経常利益は6割以上の減少となり、売上高166,307百万円(前期比▲6.9%)、営業利益12,581百万円(同▲25.5%)、経常利益14,928百万円(同▲21.3%)であった。なお、2023年12月期第3四半期は持ち直し、売上高126,739百万円(前年同期比+5.9%)、営業利益11,913百万円(同+55.4%)、経常利益14,830百万円(同21.9%)となった。

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