9962 ミスミグループ本社の業績について考察してみた

9962 ミスミグループ本社の業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2024.Q3 2023.12 92,729 10,388 11.2%
FY2024.Q4 2024.03 94,826 9,462 9.98%
FY2025.Q1 2024.06 99,527 11,828 11.88%
FY2025.Q2 2024.09 98,495 11,562 11.74%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 71,785 6,395 8.91%
FY2018.Q1 2017.06 75,774 10,019 13.22%
FY2018.Q2 2017.09 76,691 8,883 11.58%
FY2018.Q3 2017.12 78,593 8,269 10.52%
FY2018.Q4 2018.03 81,911 7,677 9.37%
FY2019.Q1 2018.06 85,428 9,032 10.57%
FY2019.Q2 2018.09 81,240 6,864 8.45%
FY2019.Q3 2018.12 83,051 6,798 8.19%
FY2019.Q4 2019.03 82,217 9,180 11.17%
FY2020.Q1 2019.06 79,042 5,845 7.39%
FY2020.Q2 2019.09 78,091 5,892 7.55%
FY2020.Q3 2019.12 78,653 6,372 8.1%
FY2020.Q4 2020.03 77,551 5,531 7.13%
FY2021.Q1 2020.06 70,481 4,159 5.9%
FY2021.Q2 2020.09 72,821 4,967 6.82%
FY2021.Q3 2020.12 79,712 8,407 10.55%
FY2021.Q4 2021.03 87,705 9,666 11.02%
FY2022.Q1 2021.06 90,924 14,367 15.8%
FY2022.Q2 2021.09 91,314 14,127 15.47%
FY2022.Q3 2021.12 91,917 13,404 14.58%
FY2022.Q4 2022.03 92,005 10,312 11.21%
FY2023.Q1 2022.06 93,101 14,135 15.18%
FY2023.Q2 2022.09 95,057 12,763 13.43%
FY2023.Q3 2022.12 93,837 11,408 12.16%
FY2023.Q4 2023.03 91,156 8,309 9.12%
FY2024.Q1 2023.06 89,866 8,999 10.01%
FY2024.Q2 2023.09 90,228 9,516 10.55%
FY2024.Q3 2023.12 92,729 10,388 11.2%
FY2024.Q4 2024.03 94,826 9,462 9.98%
FY2025.Q1 2024.06 99,527 11,828 11.88%
FY2025.Q2 2024.09 98,495 11,562 11.74%

沿革

1963年2月、電子機器およびベアリング等の販売を目的として東京都に三住商事株式会社を設立。1977年1月、プレス金型用標準部品のカタログを創刊し、通信販売を始める。1989年5月、株式会社ミスミに商号変更。1994年1月に東証二部へ上場した。
1998年9月、東証一部へ上場。2005年4月、駿河精機株式会社と株式交換により経営統合し、現商号へ変更した。2022年4月、東証の市場区分の見直しにより、プライム市場へ移行。
FA(ファクトリー・オートメーション)部品や金型部品の開発・提供と、製造副資材や消耗品のWeb販売を手掛ける。

代表取締役の経歴

代表取締役会長の西本甲介氏は1958年3月生まれ。愛知県立大学を卒業後、カネボウ株式会社に入社する。1984年9月、株式会社メイテックに入社し、1995年6月には取締役に就任。代表取締役社長、取締役会長と要職を歴任し、2017年6月に当社社外取締役に就任。取締役副社長を経て、2020年2月より現職を務める。
代表取締役社長の大野龍隆氏は1964年10月生まれ。茨城大学を卒業後、同社に入社したプロパーである。2007年6月に取締役に就任。駿河精機株式会社の代表取締役社長を経て、2013年12月に当社代表取締役社長に就任した。

報告セグメント

報告セグメントは領域別に設定され「FA事業」「金型部品事業」「VONA事業」の3セグメントである。
VONA事業とはWeb販売を中心とする一般流通品事業だ。同事業ではミスミブランド以外のメーカー品も取り扱う。

事業モデル

FA事業ではFA部品の提供を中心に開発・提供をおこなう。おもな商品はシャフトや位置決め部品、アルミフレームなど。
また金型部品事業ではおもに自動車分野、電子・電気機器分野向けに精密金型部品を開発・提供する。
どちらの事業も精密機械部品を標準化してオンラインカタログ・紙カタログに掲載し、商品の注文を簡略化することで効率的な部品調達を可能にしている。

同社HP > ミスミとは > ミスミの事業

商品のバリエーションは800垓(1兆の800億倍)にのぼる。大規模工場で半製品を大量生産し、消費地で受注内容に応じた仕上げを施すことによって低コスト・確実短納期を実現している。
なおデジタル部品調達サービスmeviyはオンライン機械部品調達サービスで国内トップシェアを持つ。

同社HP > ミスミとは > ミスミの事業

VONA事業はミスミ商品のほか、工具や手袋といった製造副資材や消耗品など、他社ブランドを含めて3,000万点以上の商品を取り扱う流通事業である。
VONAとはVariation & One-stop by New Allianceの略。
生産現場で使用するさまざまな生産材をワンストップで効率よく調達したいという顧客ニーズと、販路を拡大したいサプライヤーのニーズに応えて2010年より事業をスタートした。
サプライヤーとの直接取引によるネットワークを構築し、顧客はワンストップ・低コスト・確実短納期での生産材調達が可能になった。

同社HP > ミスミとは > ミスミの事業

FA市場の規模は年平均10%ほどの成長が見込まれ、2026年の市場規模は世界全体で3,400億米ドルほどと予測されている。

競合他社

FA分野を手掛ける企業として3388明治電機工業、6861キーエンス、6258平田機工などが挙げられる。

強み・弱み

受注生産品でも標準2日目で納品できる確実短納期が強みといえる。
もともとは商社だった当社はメーカーを傘下にくわえて製造機能もあわせ持つようになった。自社のプラットフォームを持ち、物流とものづくりの相乗効果でFA分野でのさらなる成長が期待できる。
一方で、国内のみならず海外とも競争が激化している点は懸念材料である。独自の強みを活かして実力を発揮できるかが重要であろう。

KPI

海外売上高比率、海外顧客比率、また課題視されている営業利益率はKPIとなりうる。
①海外売上高比率:2023年3月期53.7%(前期比+1.6pt)
②海外顧客比率:2023年3月期63.8%(前期比+2.6pt)
③営業利益率:2023年3月期12.5%(前期比▲1.8pt)

業績

2019年3月期から2023年3月期までの5年分の業績をみると、売上高はコロナ禍で一時落ち込んだものの331,936百万円から373,151百万円へ+12.4%。経常利益も+50.3%と成長基調である。
なお2024年3月期第1四半期の売上高は89,866百万円(前年同期比▲3.5%)、営業利益8,999百万円(同▲36.3%)、経常利益9,837百万円(同▲32.6%)である。

9962 ミスミグループ本社
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