4479 マクアケの業績について考察してみた

4479 マクアケの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2024.Q1 2023.12 1,029 -16 -1.55%
FY2024.Q2 2024.03 831 -82 -9.87%
FY2024.Q3 2024.06 871 -16 -1.84%
FY2024.Q4 2024.09 921 52 5.65%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2020.Q1 2019.12 519 102 19.65%
FY2020.Q2 2020.03 603 137 22.72%
FY2020.Q3 2020.06 970 291 30%
FY2020.Q4 2020.09 1,133 -20 -1.77%
FY2021.Q1 2020.12 992 152 15.32%
FY2021.Q2 2021.03 1,108 -89 -8.03%
FY2021.Q3 2021.06 1,232 138 11.2%
FY2021.Q4 2021.09 1,289 128 9.93%
FY2022.Q1 2021.12 1,152 38 3.3%
FY2022.Q2 2022.03 1,091 -55 -5.04%
FY2022.Q3 2022.06 1,083 -72 -6.65%
FY2022.Q4 2022.09 880 -235 -26.7%
FY2023.Q1 2022.12 908 -186 -20.48%
FY2023.Q2 2023.03 881 -192 -21.79%
FY2023.Q3 2023.06 990 -81 -8.18%
FY2023.Q4 2023.09 1,031 -30 -2.91%
FY2024.Q1 2023.12 1,029 -16 -1.55%
FY2024.Q2 2024.03 831 -82 -9.87%
FY2024.Q3 2024.06 871 -16 -1.84%
FY2024.Q4 2024.09 921 52 5.65%

沿革

2013年5月、東京都に株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングを設立。同年8月にクラウドファンディングサービス「Makuake」の提供を開始する。
2017年10月、現商号へと変更。2019年12月に東証マザーズ市場へ上場、2022年4月に東証の市場区分見直しによりグロース市場へと移行する。
新しい製品やサービスを実現したいプロジェクト実行者(企業や個人)と、プロジェクトを応援購入する消費者をオンラインでマッチングするクラウドファンディングサイトを運営する。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の中山亮太郎氏は1982年4月生まれ。慶應義塾大学を卒業し、2006年4月に株式会社サイバーエージェントに入社。株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズへの出向を経て、2013年5月に株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディング(現:株式会社マクアケ)を設立し、代表取締役社長に就任。

報告セグメント

応援購入サービス事業」の単一セグメント。
セグメントはMakuake、Makuake Incubation Studio、その他の3サービスで構成される。

事業モデル

クラウドファンディングサービス「Makuake」ではまずプロジェクト実行者が量産前の新商品をMakuake上で先行販売する。プロジェクトを応援したい消費者が商品を先行購入し、購入代金を前払いするしくみだ。

2023年9月期 第3四半期 決算説明資料

消費者が製品やサービスの購入を決定した際にプロジェクト実行者から一定のプラットフォーム利用料を受け取る
プロジェクト実行者に先行購入金額を提供する方式は2種類ある。
1. All-in 方式
先行購入金額の目標達成いかんに関わらず、プロジェクト掲載の終了期日までに集まった先行購入金額がプロジェクト実行者に提供される
2. All or Nothing 方式
先行購入金額が目標達成した場合にのみ、先行購入金額がプロジェクト実行者に提供される
1、 2はプロジェクト実行者の希望に応じて決められる。もし2のAll or Nothing方式で売上の目標を達成できなかった場合、消費者には購入金額が返金され、プロジェクト実行者は手数料を払う必要がなく金銭的な負担はない。
なお同社がターゲットとする「toC向け新商品(モノ)のオンラインデビュー市場」は2025年までに1兆円規模に達すると予測されており、追い風の市場であるといえる。

競合他社

同社と同様の購入型クラウドファンディングサービスを提供する上場企業は少ない。
競合としてはどちらも非上場だが株式会社CAMPFIREやREADYFOR株式会社が挙げられる。

強み・弱み

モノをつくる前に顧客を獲得する新しい流通市場を開拓し、先行販売モデルを確立できている点は強みといえる。ECマーケットプレイスや他のクラウドファンディングサービスとは異なるポジショニングを実現できている。

同社HP TOP > 採用情報 > 会社紹介資料

さらにtoC向け新商品(モノ)のオンラインデビュー市場には富士通やミズノなど大手企業の出店もあり、中小企業のみならず大企業も商流にくわわっている点が同社にとって後押しとなる。
一方で新たな市場参加者により競争が激化する可能性は懸念材料となる。同社事業領域は比較的新しい市場であり、またEコマース市場や予約販売Eコマース市場など複数の市場と密接な関わりがある。隣の市場への参加者が事業領域を広げ、新たな競合となる可能性も否定はできない。

KPI

同社が重要経営指標として指定する①応援購入総額②リピート応援購入金額はKPIといえる。
①応援購入総額:2023年9月期第3四半期4,569百万円(前年同期比▲12.8%)
②リピート応援購入金額:2023年9月期第3四半期3,409百万円(前年同期比▲15.8%)

業績

2018年9月期から2022年9月期まで過去5年の業績を見ると、売上高は958百万円から4,206百万円へと約4.3倍となった。なおピークは2021年9月期の4,621百万円である。
また経常利益は2021年9月期までに156百万円から326百万円へ約2倍となったが、2022年9月期は302百万円の経常損失で着地。ソフトウェアを中心とした固定資産の減損損失1,009百万円の計上の影響が原因である。

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