7839 SHOEIの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1954年ポリエステル加工メーカーとして東京都で創業、1959年より昭栄光化工株式会社が設立され、1960年より二輪乗用車用ヘルメットを生産。1992年会社更生手続きとなるが1998年に終結、株式会社SHOEIへ商号変更。世界60か国以上に販売網をもち、オートバイ用ヘルメットで世界シェアNO.1。日本証券業協会への店頭登録から、2004年ジャスダック上場、2007年9月東証二部、2015年10月東証一部へ変更

株主構成

有価証券報告書によると2020年9月期末時点の大株主は、フィデリティが筆頭株主で10.0%、次いで日本マスタートラスト信託銀行の信託口で7.9%、その他には昭和電工株式会社7.9%、アルク産業株式会社5.2%、昭和産業株式会社3.0%など取引先とみられる企業や国内外の信託銀行の信託口が複数並ぶ。

取締役会

取締役は6名(社内4名、社外2名)、監査役3名 (社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。代表取締役社長を除く3名の取締役はいずれもプロパー社員とみられる。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の石田健一郎氏は1960年11月生まれ。京都大学工学部を卒業後、三菱商事株式会社に入社し、ドイツ駐在やサウジアラビアの石油化学品工場に従事。前会長の山田勝氏と前社長の安河内曠文氏が、三菱商事での上司だったことから当社へ入社。

報告セグメント

「ヘルメット関連事業」の単一セグメント。乗用車ヘルメットの製造販売を主たる事業とする。取扱品目は、一般二輪車の乗車用ヘルメット(二輪乗車用ヘルメット)が売上高の約90%を占め、なかでも高品質・高付加価値をうたう「プレミアムヘルメット」に特化している。2020年9月期の海外売上高比率は76.6%だが、円建輸出取引拡大を図っており為替影響は軽微

注:販売地域別売上高の開示区分は、有価証券報告書の記載が決算短信より細かい

事業モデル

Made in Japanを経営方針とし、茨木と岩手の2工場でジャストインタイムシステムに努めながら生産を行う。直営の販売店は東京のショールーム1店舗のみで、同社が認定した知識・技術を取得しアフターサービスまで提供が可能な「正規販売店」が販売の中心を担う。自社ECサイトによる直接販売も行っている。パーソナル・フィッティング・システム(個別フィッティング調整)のサービスやナビゲーション機能のついたスマートヘルメットモデルの開発により高付加価値化を図っている。

競合他社

ヘルメット市場のシェアは同社が50~60%でトップ、次いで非上場の株式会社アライヘルメットで約30%程度、残りはドイツのシューベルト社(SCHUBERTH)、と3社で太宗を占める。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社6社、非連結子会社1社から構成される。連結子会社は海外5社、国内1社で、欧州・北米で代理店管理及びマーケティングを行う2社、主要市場のドイツ、フランス、イタリアには販売代理店3社、東京に都内の販売代理店と国内マーケティングを行う1社。非連結子会社は、タイで販売代理店と東南アジア地域のマーケティングを行う1社である。

強み・弱み

過去60年にわたり築いてきた「かっこいい」「安全」「機能的」「かぶり心地がいい」というブランドが最大の強み。結果として20%台前半の高い経常利益率を維持できている。売上高の約8割を占める日本と欧米市場においてライダー人口が高齢化している点は懸念点で、短期的には高級モデルの好調な販売につながるが、中長期的には市場縮小要因となりうる。

KPI

中国を含むアジアの売上高が全体に占める割合は16.7%とまだ少ないが、今後はライダー人口やバイクブームの拡大が見込まれており、中国・アジア地域の売上高・販売数量の推移はKPIとなり得る。
販売地域別売上高 その他地域(アジア、オセアニア、南米):20201年9月期第1四半期1,504百万円(前年同期比+122.4%)
②アジア地域の販売数量の前年比推移 FY20通期:前年比119%増加、FY21 1Q:前年比186%増加

業績

売上高・利益ともに安定的な成長を継続しており、2016年9月期から2020年9月期までの5年間で売上高・経常利益ともに1.4倍となった。長期において無借金経営で、自己資本比率は7割を超えて安定推移。営業CFは安定してプラス、営業CFの半分程度の金額を投資キャッシュフローで毎期拠出し、財務CFは恒常的にマイナスである。
2021年9月期第1四半期の売上高は5,767百万円(前年同期比+28.9%)、営業利益1,431百万円(同+34.1%)、当期純利益1,001百万円(同+32.2%)と増収増益