7820 ニホンフラッシュの業績について考察してみた

7820 ニホンフラッシュの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1964年9月にニホンフラッシュ株式会社を設立し、1965年10月に枠付きユニットドアの製造・販売を開始。1977年4月にオリジナル内装ドアの製造・販売を開始。2008年2月東証二部に上場。2015年6月東証一部に変更。本社は徳島県。マンション用内装ドアで国内首位

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株主構成

有価証券報告書よると2021年9月末時点の筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行株式会社の信託口で14.78% 、次いで株式会社日本カストディ銀行の信託口が8.61%、代表取締役社長の髙橋栄二氏が7.73%、その他は保有割合5%未満で株式会社徳島大正銀行、8388阿波銀行、BBH FOR FIDELITYの口座、保険代理業を営む七福トータルサポート株式会社、ニホンフラッシュ従業員持株会、7912大日本印刷、ノルウェイ政府、株式会社徳銀キャピタルと続く。外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は10名(社内6名、社外4名)、うち監査等委員4名 (全員社外)、監査等委員会設置会社である。取締役の楊宋標氏は中国の連結子会社を経て、2006年6月に現職に就任した。取締役の飯田和憲氏は株式会社みずほ銀行を経て、2021年6月に現職に就任した。その他の社内取締役は全員プロパーとみられる。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の髙橋栄二氏は1936年5月生まれ。中央大学法学部を卒業後、1965年4月同社に入社。1965年5月に取締役、1970年5月に常務取締役、1975年5月に専務取締役を経て、1985年5月に現職に就任した。中国連結子会社3社の董事長と、同じく中国連結子会社3社の董事を兼任する。

報告セグメント

「日本」、「中国」の2セグメントに大別される。2022年3月期第2四半期売上高12,968百万円の内訳は、日本が4,172百万円で32.2%、中国が9,025百万円で69.6%を占める。セグメント利益の6割以上を中国が創出する。日本、中国ともに利益率は10%台中盤。

事業モデル

日本と中国向けにマンションの室内ドアや化粧造作材、収納ボックス等の内装システムの製造・販売を行う。フラッシュ工法で作られた内装用フラッシュドアでは国内トップシェアを誇り、日中合わせて年間で230万本の内装用ドアを供給する。注文から出荷まで一元管理を行い、見込み製品在庫を持たないERPシステムを採用。効率的な供給システムを構築する。
国内の新設住宅着工戸数は少子高齢化を背景に減少傾向である。同社では高齢者施設向け製品や収納家具製品等を手掛け、事業拡大を狙う。中国では流し台や洗面関連製品まで内装工事全般を幅広くカバーすることで、製品供給体制の強化を実施する。2020年10月末には中国昆山工場内にショールームを開設。全商品を展示し、新規開拓の促進とデベロッパーや販売代理店向けの啓蒙活動に注力する。
国内の製造拠点は本社工場と北海道工場であり、製造・販売は同社が一任する。中国では連結子会社4社が製造・販売し、輸出入貿易と内装工事の設計・施工をそれぞれ連結子会社2社が担う。中国では日本と製品の販売条件が異なるため、製造から販売までを全て現地化する。
海外売上高比率は70.0%で、中国が占める。(2021年3月期)
<2>競合他社

住宅向け断熱材を販売や内装工事を手掛ける 1429日本アクア (2020年12月期売上高21,872百万円)、住宅設備機器の施工・販売で国内首位の7539アイナボホールディングス (2020年9月期同65,338百万円)、住宅用建材メーカーの7879ノダ (2020年11月期同62,284百万円)が競合として挙げられる。

連結の範囲

連結子会社6社と持分法非適用関連会社1社を持つ。連結子会社6社は全て中国にあり、同社の中国事業を担う。

強み・弱み

強みとして受注生産力の高さが挙げられる。同社では顧客のニーズに合わせて商品を作るオーダーメイド方式を採用。受注から生産、販売、専門業者による取り付けまでを一貫して行い、標準品中心の大手内装メーカーとは競合しにくい。 巨大市場である中国へ効率的に製品を供給でき、一日あたり中国では約7,300本の製品を生産する。
懸念点としては、原料である木材や表面材の価格変動リスクや中国の地政学リスク、人民元の為替変動リスクが挙げられる。

KPI

KPIには①新設住宅着工戸数と②マンション着工数、③受注高、④受注残高、⑤中国の新築住宅着工件数が挙げられる
①新設住宅着工戸数(2021年):81万5,340戸
②マンション着工数(同):10万7,880戸
③受注高(2021年3月期):30,590百万円
④受注残高(同):21,889百万円
⑤中国の新築住宅着工件数:2021年10月までの前年比で▲7.7%

業績

2017年3月期以降、国内市場では低金利な住宅ローンや政府の住宅取得支援策が後押しし、需要が堅調に推移。また中国では大手有力デベロッパーへの販売強化が功を奏し、2020年3月期までの3年間で売上高と経常利益ともに約1.7倍へ増加。2021年3月期は新型コロナ流行による需要減退や、対人民元相場で円高が進んだ影響から、売上高は前期比▲6.9%の減収、経常利益は前期比▲1.8%の減益であった。フリーCFは2018年3月期を除いてプラスを推移。2018年3月期は有形固定資産や有価証券の取得により、マイナスとなった。自己資本比率は60%台後半から70%台前半を推移する

第57期 年次報告書