4366 ダイトーケミックスの業績について考察してみた

4366 ダイトーケミックスの業績について考察してみた

PERAGARU管理人

沿革

1938年11月大阪府に大東化学工業所として設立、顔料「群青」の製造販売を開始。1949年12月株式会社大東化学工業所に改組。1962年4月に写真材料分野、1978年4月に電子材料分野、1986年2月には医薬中間体分野に進出。1991年10月ダイトーケミックス株式会社に商号変更。1996年10月大証二部上場、市場統合に伴い2013年7月に東証二部に半導体・医療・写真用などの感光性材料製造を行う

株主構成

有価証券報告書によると2021年9月末時点で保有割合が5%を超える株主は存在しない。筆頭株主は、4186東京応化工業で保有割合4.86%。以降は日本生命保険、国内信託銀行信託口、国内外金融機関、富士フィルム株式会社、ダイトーケミックス取引先持株会、ダイトーケミックス社員持株会、竹中一雄氏が並ぶ。外国人株式保有比率は10%以上20%未満

取締役会

取締役は6名(社内5名、社外1名)、監査役は3名(社内1名社外2名)、監査役会設置会社である。社内取締役は全員がプロパーとみられる。

代表取締役の経歴

代表取締役執行役員社長の永松真一氏は1956年4月生まれ。長崎大学卒業後、1981年3月同社入社。2009年6月取締役執行役員管理部長に就任。その後も管理部にて要職を歴任した後、2015年6月代表取締役に就任した

報告セグメント

化成品事業と環境関連事業の2報告セグメントに大別される。2022年3月期第3四半期累計期間の売上高構成は、化成品事業が約9割、環境関連事業が約1割の構成だった。セグメントの利益率は化成品事業が11.5%、環境関連事業が17.4%。

事業モデル

受託製造を主としている。化成品事業は電子材料、イメージング材料、医薬中間体、その他化成品から構成される。セグメント売上の約7割を占める電子材料では、主に半導体集積回路や液晶ディスプレイの製造に使用されるフォトレジストに使用される感光性材料等の製造販売を行う。主力パネルメーカーの拠点がある韓国では現地メーカーと合弁会社を設立しシェア拡大を狙っている。セグメント売上の2割強を占めるイメージング材料は、スマートデバイス等の材料として使用される。また電子写真用の記録材料の開発も手掛ける。
環境関連事業は産業廃棄物処理および化学品リサイクルから構成され、連結子会社の日本エコロジー株式会社がその事業を担う。セグメント売上高の約7割を占める産業廃棄物処理は、処理が難しい廃液に関する処理技術の開発を行う。
2021年3月期の地域毎の売上高構成は日本82.3%、韓国8.1%、その他アジア6.6%、米国1.1%、残りがその他だった。主要取引先は、4005住友化学、4186東京応化工業、富士フィルム株式会社、化学品専門商社の三木産業株式会社など。

競合他社

フォトレジストの材料メーカーとして、4970東洋合成工業(2021年3期売上高27,164百万円)が挙げられる。

連結の範囲

連結子会社は化成品事業の一部を担うディー・エス・エス株式会社と、環境関連事業を担う日本エコロジー株式会社の2社。また持分法適用関連会社として、韓国に感光性材料の製造販売を行うDAITO-KISCO Corporationも存在する。

強み・弱み

感光性材料で高いシェアを持ち、特に半導体材料に強みを持つ。また受託製造により顧客ニーズに合わせた製造を行う体制を整えている。リスク要因は半導体市況の低迷原材料価格の高騰などが挙げられる。

KPI

①半導体市況(SOX指数など)
②為替動向(米ドルや韓国ウォンなど)
③研究開発費・研究者数

2022年3月期第2四半期決算説明資料

④設備投資額

2022年3月期第2四半期決算説明資料

業績

2017年3月期以降の業績を見ると、売上高は11,905百万円から2021年3月期は13,998百万円に増収、特に2021年3月期は電子材料やコロナ薬に用いられる医薬中間体のアビガン特需により前期比+12.7%の増収となった。尚、2022年3月期は16,000百万円の売上高を会社予想としている。営業利益率は半導体需要が弱含んだ2019年3月期と翌2020年3月期は6%台に低下したが、2021年12月期10.3%に上昇した。フリーCFは期によりまちまちだが、2019年3月期は投資有価証券の取得金額が大きく、大幅なマイナスとなった。自己資本比率は長期に渡り60%台を維持している。

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