6955 FDKの業績について考察してみた

6955 FDKの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1950年2月乾電池の製造・販売を目的に東京電気化学工業株式会社として発足。1958年7月富士電気化学株式会社に社名変更。1969年10月東証二部に上場。1972年4月富士通株式会社の資本参加により富士通グループに入る。1979年米国へ子会社を設立したのをはじめ都市、台湾、インドネシア、スリランカ、中国、タイなどにグローバル展開を進める。2001年1月FDK株式会社に社名変更。事業譲渡や吸収合併による変遷を経て、現在は産業用のリチウム電池やニッケル水素電池などの乾電池・充電池を中心に製造・販売を行う。6702富士通傘下

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、富士通株式会社が58.81%を保有。そのほか、1%未満の保有で富士電機株式会社、松井証券株式会社、株式会社SBI証券、FDK取引先持株会、日本証券金融株式会社、信託銀行などが並ぶ。

取締役会

取締役は7名(社内4名、社外3名)、うち3名は監査等委員(社内1名、社2名)。監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役3名は、プロパーが2名、富士通株式会社の出身者が1名。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の長野良氏は1961年9月生まれ。京都大学を卒業後、富士通株式会社に入社。2019年4月に同社へ入社し執行役員常務に就任し、コーポレート本部副本部長を務める。同年6月に現職へ就任。

報告セグメント

「電池事業」、「電子事業」の2報告セグメントに大別される。2022年3月期第2四半期の売上高30,570百万円の構成比は、電池事業71.4%、電子事業28.6%である。セグメント利益は、電池事業975百万円、電子事業417百万円であり、営業利益は1,392百万円であった。2021年3月期の海外売上高比率は45.6%であった。

事業モデル

「電池事業」は乾電池とその応用製品・充電池の製造販売をしている。主要製品は、アルカリ乾電池、ニッケル水素電池、リチウム電池、マンガン乾電池、蓄電システム、各種強力ライト、電池製造設備など。材料、素材の研究開発から取り組んでおり、ガスメータなどに搭載されているリチウム電池、繰り返し充電でき、環境にも優しいニッケル水素電池、店頭で販売されている高品質なアルカリ乾電池など、市販用から工業用と多くの生活シーンで利用されている。
「電子事業」はエレクトロニクス関連分野の素材・部品の製造販売をしている。主要製品は、スイッチング電源、トナー、各種モジュールなど。産業用機器、自動車、モバイル製品、通信機器、サーバ向けなど、さまざまな分野で利用されている。
また、電池と電子の技術を融合したシナジー製品として蓄電システム製品も提供している。さらに、飛躍的な進化を続けるIoT時代に対応した「SMD対応小型全固体電池」をはじめ、先進テクノロジーによる次世代電池の開発にも取り組んでいる

同社HP 製品情報

同社グループを取り巻く事業環境については、国内外で設備投資や生産等に持ち直しの動きが見られるものの、電子部品や樹脂製品の調達難・価格高騰、コンテナ不足や港湾混雑による物流の混乱など、依然として先行き不透明な状況が続いている。

競合他社

6752パナソニック(直近決算期売上高6兆6,987億円)、6810マクセル(直近決算期売上高1,390億円)など、電池を取り扱う企業が競合として挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社、親会社、子会社14社および同社と継続的で緊密な事実上の関係のある関連当事者1社で構成され、乾電池・充電池およびエレクトロニクス関連の素材・部品とそれらの応用製品の製造および販売を主な事業内容としている。

強み・弱み

電池材料で培った電池技術、回路技術およびパワーエレクトロニクスの技術を有する点が強み。同社事業は、製品を販売している国または地域の経済状況の影響を受けやすい。北米、欧州、アジアを含む同社グループの主要市場における景気後退や製品市場の縮小は、業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性がある点が弱み。

KPI

KPIとみられる開示は下記。
①生産実績
②受注実績
③販売実績
④為替レート
⑤金利の動向

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、売上高は73,682百万円から61,543百万円、経常利益(又は損失)は▲697百万円から1,274百万円となっている。売上高は毎期減少傾向にあるが、アルカリ乾電池とリチウム電池の売上増、電子事業の選択と集中などにより、損益の改善が見られる。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年3月期第2四半期の自己資本比率は27.1%。