7554 幸楽苑ホールディングスの業績について考察してみた

7554 幸楽苑ホールディングスの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1954年9月新井田司氏(現代表取締役社長新井田昇氏の祖父)が、福島県に「味よし食堂」を開店。1970年11月株式会社幸楽苑に改組。1975年4月らーめんとギョーザを核として、チェーン展開することを決定。福島県会津若松市に工場を建設し、自社生産を開始。1997年9月株式を店頭売買銘柄として社団法人日本証券業協会に登録。2001年5月新業態らーめん店「幸楽苑」第1号店として、幸楽苑上泉店を出店(既存店からの転換)。2002年3月東証二部に上場。2003年3月東証一部に指定。ラーメン店や洋・和食店をチェーン展開している

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の筆頭株主は、創業者である新井田傳氏の資産管理会社である株式会社ラニケアコーポレーションが16.04%を保有。以下5%未満の保有で、日東富士製粉株式会社、株式会社東邦銀行、アサヒビール株式会社、株式会社大東銀行、信託銀行の信託口が並ぶ。尚、信託銀行の保有分は合計で13.45%。

取締役会

取締役は5名(社内3名、社外2名)、監査役は3名(社内1名、社外2名)、監査役会設置会社である。常務取締役の渡辺秀夫氏は株式会社東邦銀行の出身者、取締役内部監査室長の星野剛氏はプロパーである。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の新井田昇氏は1973年8月生まれ。慶応義塾大学を卒業後、三菱商事株式会社に入社。2003年7月に同社へ入社し、その後KOURAKUEN(THAILAND)CO.,LTD.や株式会社スクリーンの代表取締役を務める。2018年11月に現職へ就任し、株式会社幸楽苑の代表取締役社長も兼任している。

報告セグメント

「ラーメン事業」の単一セグメント。2022年3月期第1四半期の売上高は6,259百万円、営業損失は▲492百万円であった。

2021年3月期 決算説明会資料

事業モデル

ラーメン事業は、同社及び連結子会社の株式会社幸楽苑が、ラーメン、餃子等の製造・直販を行う。その他の事業として、フランチャイズ加盟店の募集、加盟店への麺・スープ等の食材並びに消耗品等の販売、経営指導業務、店舗内装の設計・施工管理、建築の施工管理、建築の設計及び監理業務、厨房機器の販売、印刷物の制作・販売等のフランチャイズ事業や、洋・和食等を販売するその他外食事業を行っている。
「らーめんを主力商品として社会のインフラ企業になる」をモットーに店舗展開を続け、2021年3月末の総店舗数は454店舗となっている。今後も、国内1,000店舗体制を確立を目指し、タイ王国におけるフランチャイズ展開を起点に海外進出を進めるとのこと。
外食産業においては、営業時間短縮や休業及び外出自粛による来店客減少の影響により、厳しい経営環境となっている。このような環境の中、同社はイートイン中心の外食産業からデジタルTechを活用した総合食品企業への変革を目指し「デリバリー、テイクアウト等の中食産業での売上割合を高める施策」等を推し進めている。

競合他社

同社グループの属する外食産業においては、ラーメン事業等を営む同業者との競合のみならず、和・洋・中華レストラン及びファーストフードチェーン等との競合のほか、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、持ち帰り弁当事業及び宅配ピザ事業等の食品小売業者との間においても、商品・価格・利便性・品質・サービス内容等をめぐり、激しい競合状態にある。

連結の範囲

同社グループは、同社及び子会社2社で構成され、ラーメン店及び洋・和食店のチェーン展開による外食事業を展開する。

強み・弱み

自社工場を持つことにより、高品質の商品を低価格で提供できる点が強み。さまざまな業態の小売他社との競合はあるものの、ロードサイドを中心に出店するラーメン専門店では国内では最大規模に出店しており、知名度やブランド力が高い点も、特に海外展開の強みになるとみられる。ラーメン事業への依存度が高いことから、小麦粉価格の変動や国内外の景気の悪化・低迷、電気や、電力供給事情の悪化により店舗営業に支障をきたす場合がある点が弱み。なお、有価証券報告書によると、電力利用料金が経費に占める比率が高く、コスト削減として、LEDの導入や新電力への切り替えは既に取組済である。

KPI

現在5店舗の海外展開の進捗などが主たるKPIになるとみられる
①出退店状況
②月次開示される売上推移速報 (国内既存店の売上高、単価、来客数、月末店舗数)

2021年3月期決算説明会資料

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、売上高は37,803百万円から26,565百万円、経常利益(又は損失)は330百万円から▲969百万円と減収減益。過去5期のピークは2019年3月期で、売上高は41,268百万円、経常利益は1,587百万円であった。直近期は新型コロナウィルスの影響が大きく、大幅な経常損失となっている。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年3月期第1四半期の自己資本比率は20.2%。