4246 ダイキョーニシカワの業績について考察してみた

4246 ダイキョーニシカワの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

マツダ系のサプライヤーとして、自動車部品の製造で高い実績を持つ西川化成株式会社ジー・ピー・ダイキョー株式会社(旧:大協株式会社)が同社の起源。2002年にはジー・ピー・ダイキョー株式会社が西川化成株式会社に資本参加。2004年には2社の統合を視野に、共同で(旧)ダイキョーニシカワ株式会社を設立。2007年4月、西川化成株式会社がジー・ピー・ダイキョー株式会社、ダイキョーニシカワ株式会社の2社を吸収して3社合併が実現。合併と同時に、存続会社である西川化成株式会社がダイキョーニシカワ株式会社と社名変更して現体制になった。2014年3月、東証一部へ上場。現在も広島に本社を置く。自動車樹脂部品の製造を得意とするサプライヤーとして存在感を強めている。

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の上位株主は、5161西川ゴム工業が16.6%、株式会社イノアックコーポレーションが5.5%、三菱商事プラスチック株式会社が5.5%、8053住友商事が5.03%の保有。以下は5%未満の保有で7261マツダや広島銀行、8031三井物産、国内外の金融機関の信託口等が並ぶ。外国人株式保有比率は20%以上30%未満

取締役会

取締役は9名(社内5名、社外4名)、監査役は3名(社外2名、1名は常勤)、監査役会設置会社である。代表権を有する2名を除き社内取締役は3名とも大協株式会社(旧:ジー・ピー・ダイキョー株式会社)出身である。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の内田成明氏は1957年8月生まれ。山口大学工学部卒業後、1980年4月に東洋工業株式会社(現:マツダ株式会社)入社。2001年3月には、防府工場第2駆動系製造部長に就任。その後もマツダ系子会社の代表取締役を歴任し、2010年4月にはマツダ株式会社執行役員防府工場長。2015年4月のダイキョーニシカワ株式会社副社長執行役員就任を経て、2015年6月より現職である同社代表取締役社長に就任した。
代表取締役副社長の野口悟氏は1959年4月生まれ。1982年4月に株式会社広島銀行入行し、専務執行役員まで務めた。2018年4月にダイキョーニシカワ株式会社副社長執行役員に就任し、2018年6月には現職へ就任した。

報告セグメント

地域別に「日本」、「中国・韓国」、「アセアン」、「中米・北米」の4報告セグメントに大別される。2022年3月期第1四半期の売上高29,891百万円の構成比は日本74.6%、中国・韓国3.7%、アセアン9.0%、中米・北米12.7%である。調整前のセグメント損益は日本704百万円、中国・韓国△45百万円、アセアン151百万円、中米・北米▲23百万円となっている。

事業モデル

マツダ系の自動車部品サプライヤーとして長い実績を持ち、特に樹脂製の自動車部品に強みを持つ。
自動車の内装部品ではインストルメントパネルが主力で、売上に占める構成比も高い。インストルメントパネルとは、運転席前面の計器盤のことで、マツダの全車種において同社の製品が採用されているなど高い実績を持つ。また、自動車の外装部品としてはバンパーやバックドアの製造も得意としており、同社の樹脂技術を活かした製品はマツダ以外の自動車メーカーにも採用されている。
自動車部品以外に住宅設備機器も手掛けており、バスユニット部材や洗面・キッチン部材などを生産している。
最近ではトヨタ系のダイハツなど、マツダ系以外の自動車メーカーにも販路拡大を図っている。また北米や中国など海外売上比率も高まってきており、2021年3月期の売上高に占める海外売上高は約24%であった。

2021年3月期 決算説明資料

競合他社

自動車部品の製造販売で競合する国内上場企業としては、日産系やホンダ系に強い7291日本プラスト(2021年3月期売上高83,065百万円)や、SUBARU系の6982リード(2021年3月期売上高4,748百万円)が挙げられる。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社15社、関連会社2社から構成される。連結子会社の構成は海外10社、国内5社であり、海外では中国・韓国、タイ・インドネシア、アメリカ・メキシコに拠点を有する。国内の主要子会社としては自動車部品の製造を担っている、滋賀県のエイエフティー株式会社が挙げられる。関連会社2社は海外に所在し、中国・台湾でそれぞれ自動車樹脂部品の製造・販売を担当する。

強み・弱み

自動車樹脂部品の製造に関する高い技術を有することに加え、マツダ系のサプライヤーとして高いシェアを持つ点が同社の強み。一方で、同社収益に占めるマツダ系への依存度が高い点はリスクともなり得る。

2021年3月期 決算説明資料

KPI

2021年3月期の主要KPIは以下のとおり。
①日本売上高113,774百万円(前年同期比▲21.8%)
②中国・韓国売上高5,380百万円(前年同期比▲10.0%)
③アセアン売上高8,221百万円(前年同期比▲38.3%)
④中米・北米売上高22,857百万円(前年同期比+31.2%)

2021年3月期 決算説明資料

業績

2017年3月期から2021年3月期までの過去5期分の経営状況をみると、売上高は増減がありながらも150,000百万円を維持した。経常利益は減少傾向であり、2021年3月期は前期比▲43.3%の5,386百万円 であった。新型コロナウイルスの影響による減産や、2020年11月に子会社の工場で発生した火災の影響があるとみられる。営業CFはプラスで、投資CFはマイナス傾向。2021年3月期の財務CFは長期借入れ収入があり、プラスとなっている。2021年3月期の自己資本比率は48.5%であった。