7874 レックの業績について考察してみた

7874 レックの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

1983年3月静岡県に駿河工業株式会社を設立、同地に本社及び水守工場を設置、日用雑貨の生産を開始。1991年3月株式会社サンリオよりサンリオキャラクターの版権の購入を開始。1992年1月スルガ株式会社に商号変更。1996年6月日本証券業協会に店頭登録銘柄として株式公開。2001年3月東証二部に上場。2003年3月東証一部に指定。2003年9月レック株式会社の全株式を取得し連結子会社とする。2009年10月レック株式会社を吸収合併し、商号をスルガ株式会社よりレック株式会社に変更。2018年12月「バルサン」ブランドの殺虫剤事業譲受。ライオンパッケージング株式会社(現バルサン株式会社)の全株式を取得し連結子会社とする。
「激落ちくんシリーズ」のブランドを擁する総合家庭用品メーカーとして日用品の企画・製造・販売を行う

株主構成

有価証券報告書によると2021年3月末時点の大株主は、代表取締役会長最高経営責任者(CEO)の青木光男氏が6.24%、代表取締役社長最高執行責任者(COO)の永守貴樹氏が5.68%、永守貴樹氏の妻である永守壽美子氏が代表を務める株式会社エスエヌ興産が5.68%、取引先とみられる福山通運株式会社が5.39%を保有している。以下、5%未満の保有で、代表取締役上席副社長執行役員製造本部統括の渡邉憲一氏、高林滋氏、信託銀行の信託口などが並ぶ。

取締役会

取締役は13名(社内9名、社外4名)、うち5名が監査等委員(社内1名、社外4名)、監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役6名は、バニヤンインポート株式会社、田淵電機株式会社、株式会社駿河中央研究所(現フレンド株式会社)、スター精密株式会社、東海澱粉株式会社などからの中途入社が多数を占める。

代表取締役の経歴

代表取締役会長最高経営責任者(CEO)の青木光男氏は1949年9月生まれ。神奈川大学を卒業後、ジェーアイシー株式会社に入社。1983年3月の同社を設立し、代表取締役社長へ就任。2013年6月に現職へ就任。上海駿河日用品有限公司董事長、麗固日用品(南通)有限公司董事長、プラマイゼロ株式会社代表取締役相談役、バルサン株式会社代表取締役社長も兼任している。
代表取締役社長最高執行責任者(COO)の永守貴樹氏は1971年8月生まれ。関東学園大学を卒業後、株式会社東海銀行(現株式会社三菱UFJ銀行)に入行。2012年11月に同社へ入社し、2013年6月に現職へ就任。
代表取締役上席副社長執行役員製造本部統括の渡邉憲一氏は1952年1月生まれ。1974年9月ジェーアイシー株式会社に入社。入社以前の経歴は開示がない。1983年3月の同社を設立し、取締役製造部長へ就任。2021年6月に現職へ就任。

報告セグメント

「日用雑貨衣料品事業」の単一セグメント。2021年3月期の売上高は49,684百万円、営業利益は5,277百万円であった。

事業モデル

日用雑貨衣料品事業では、収納・インテリア用品、サニタリー用品、洗濯用品、清掃用品、キッチン用品、ベビー・キッズ用品等、家庭用日用雑貨品や清掃・衛生用消耗品の製造・販売を行う。主力製品である「激落ちくんシリーズ」等に加え、2018年に譲受した殺虫剤事業、「バルサン」などのブランドを展開している。2021年3月期は、家庭用日用雑貨品の売上が約半分を占める。また、主な取引相手先の販売割合は、株式会社大創産業が25.3%、株式会社セリアが12.7%となっている

同社HP TOP ブランド一覧

日用品業界においては、原材料費・人件費等の諸コストが増加する一方で、感染症の影響により消費者マインドは低調に推移することが見込まれており、経営環境は厳しい状況である。このような状況の中、同社グループでは、引き続き衛生用品や化粧品をはじめとする新製品開発に注力し、当該関連製品を中心とする各種販促活動を積極的に推進すること等により、業容の拡大を図るとともに、徹底したコストダウンに努めるとしている

競合他社

4452花王(直近決算期売上高1兆3,819億円)、4912ライオン(直近決算期売上高3,553億円)、4985アース製薬(直近決算期売上高1,960億円)など、日用品や殺虫剤等の製造・販売を行う企業が競合として挙げられ、大小多数存在する。マーケティング手法は異なるが、7689コパ・コーポレーションや2722アイケイなども販売品目では競合となり得る。

連結の範囲

同社グループは、同社、子会社25社及び関連会社1社で構成され、日用品の企画・製造・販売を主な内容として事業活動を展開している

強み・弱み

家庭用品を作る豊富なアイデアが強み。同社は生産の多くを中国の協力工場及び製造子会社にて行うため、部品・製品調達に支障をきたすような同国の政治及び経済体制の変化が生じた場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があることが懸念される。また、2020年7月に静岡工場で火災事故が発生し死傷者が出たこと(特別損失約9億円は保険金受取による特別利益の計上にてほぼ相殺された)、2021年4月9日付で消費者庁から「ノロウイルスバルサン」の広告表示について措置命令を受けたことに対して取消訴訟を行う、などの事態が生じており、ガバナンス体制等の一層の強化の必要性が懸念される。

KPI

次のような指標がKPIとして考えられるが、開示はない。
①品目別生産実績
②品目別販売実績

業績

2017年3月期から2021年3月期までの5期をみると、売上高は36,985百万円から49,684百万円、経常利益は3,525百万円から5,395百万円と緩やかな拡大傾向にある。新製品開発への注力、各種販促活動の積極的な推進、徹底したコストダウンが功を奏している。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2021年3月期自己資本比率は47.4%。