3990 UUUMの業績について考察してみた

3990 UUUMの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

2013年6月YouTuberの動画を利用したオンライン販売事業を目的として、東京都にON SALE株式会社を設立。2013年11月uuum株式会社に商号変更、クリエイター専門のマネジメントプロダクション事業を開始。2014年12月UUUM株式会社に商号変更。2017年3月松竹芸能株式会社とオンラインタレント育成で業務提携。2017年8月東証マザーズへ上場。2020年6月吉本興業株式会社と業務提携。YouTuberの制作サポート事業等を営む

株主構成

有価証券報告書によると2020年11月末時点の筆頭株主は、代表取締役社長CEOの鎌田和樹氏で13.59%を保有。次いで、個人投資家の梅田裕真氏が9.12%を保有。以下、5%未満の保有で開發光(HIKAKIN)氏、株式会社日本カストディ銀行、いちよし証券株式会社、同社取締役の渡辺崇氏などが並ぶ。

取締役会

取締役は9名(社内6名、社外3名)、社外3名は監査等委員。監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役5名は、株式会社光通信、株式会社丸三証券、ゴールドマン・サックス証券株式会社、株式会社サイバー・コミュニケーションズ、野村證券株式会社などの出身者。

代表取締役の経歴

代表取締役社長CEOの鎌田和樹氏は1983年12月生まれ。東京都立竹早高校を卒業後、2年で大学を中退し、2003年10月株式会社光通信に入社。その後、2013年6月に同社を設立し、代表取締役へ就任。2020年1月よりSUGAR株式会社の代表取締役も兼任している。

報告セグメント

動画コンテンツ事業の単一セグメント。2021年5月期第3四半期の売上高は17,450百万円、営業利益は465百万円であった。

事業モデル

動画コンテンツ事業は、クリエイターとともに様々なコンテンツを世の中に提供する「クリエイターサポートサービス」と、クリエイターと親和性のあるコンテンツの開発・制作を行う「自社サービス」を展開している。
クリエイターサポートサービスにおいては、専属プロデュース契約を締結する専属クリエイターと、MCN(マルチチャンネルネットワーク)規約に同意するネットワーククリエイターの2種類の形式が存在し、それぞれがYouTubeチャンネルを保有している。クリエイターサポートサービスにおける収益は2つに大別され、1つはYouTube上に流れる広告による収益の一部をYouTubeから受領するアドセンス収益である。もう1つはタイアップ動画を中心とする広告収益。また、アドセンス収益や広告収益以外にも、グッズの販売収益、イベントのチケット販売収益、協賛金売上、ファンクラブ会員収益、音楽販売収益、書籍等の印税収益などを計上している。

2020年5月期 有価証券報告書

自社サービスでは、株式会社講談社と共同運営する「ボンボンTV」や「UUUM GOLF」など、自社チャンネルや提携チャンネルの運営及び番組制作を行う。また、ゲーム会社とタイアップしたゲーム実況動画や、ゲーム実況動画と親和性の高いゲームの開発なども行う。
国内の動画広告市場は拡大基調にあるとみられる。また、消費者の視聴スタイルの変化に合わせてオンライン動画広告市場へのシフトが進むと考えられ、同社の事業においては追い風となっている。しかし、現在は新型コロナウィルス感染拡大の影響により、国内外の企業が広告出稿を抑制していることやオフラインイベントが実施できないことなどから、厳しい経営環境となっている。

競合他社

国内でオンライン動画関連事業を展開する競合企業は多数存在する。また、今後の市場規模拡大に伴い新規参入が相次ぐと考えられる。

連結の範囲

連結子会社2社、持分法適用関連会社1社にて構成される。UUUM PAY株式会社は所属クリエイターへの支払業務全般、UUUMウェルス株式会社は所属クリエイターへの金融サポート業務、SUGAR株式会社はスマートフォンアプリ「SUGAR」の開発・運営を行う

強み・弱み

はじめしゃちょーやHIKAKINなどのトップYouTuberが所属しており、登録者数、動画再生数が多いことが強み。アドセンス収益やタイアップ動画広告はいずれも企業の広告出稿需要に依存しており、景気低迷等により広告出稿が落ち込んだ場合の業績への影響が懸念される。

KPI

2021年5月期第3四半期におけるKPIは下記。(増減数は2020年5月末との比較)
専属クリエイター数 327組 +14組
②UUUMのライバー数 55名 +26名
③ネットワーククリエイター数 11,772ch +3,396ch
④業務提携チャンネル数 1,706ch ▲70ch
他にも、タイアップ広告の市場実績、動画再生回数、チャンネル数などがKPIとして挙げられる。

業績

2017年5月期から2020年5月期までの4期をみると、売上高は6,983百万円から22,459百万円、経常利益は350百万円から932百万円と大幅な増収増益。オンライン動画視聴の需要拡大に伴い、広告収益が増加したことが要因とみられる。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2021年5月期第3四半期における自己資本比率は38.6%。