6549 ディーエムソリューションズの業績について考察してみた

6549 ディーエムソリューションズの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2024.Q3 2023.12 4,606 133 2.89%
FY2024.Q4 2024.03 4,577 151 3.3%
FY2025.Q1 2024.06 5,086 157 3.09%
FY2025.Q2 2024.09 4,924 150 3.05%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2018.Q1 2017.06 2,622 109 4.16%
FY2018.Q2 2017.09 2,430 33 1.36%
FY2018.Q3 2017.12 2,656 26 0.98%
FY2018.Q4 2018.03 2,730 3 0.11%
FY2019.Q1 2018.06 2,795 43 1.54%
FY2019.Q2 2018.09 2,943 119 4.04%
FY2019.Q3 2018.12 3,235 84 2.6%
FY2019.Q4 2019.03 3,205 45 1.4%
FY2020.Q1 2019.06 3,344 45 1.35%
FY2020.Q2 2019.09 3,300 49 1.48%
FY2020.Q3 2019.12 3,470 47 1.35%
FY2020.Q4 2020.03 3,319 71 2.14%
FY2021.Q1 2020.06 3,170 161 5.08%
FY2021.Q2 2020.09 3,734 284 7.61%
FY2021.Q3 2020.12 3,842 168 4.37%
FY2021.Q4 2021.03 3,875 46 1.19%
FY2022.Q1 2021.06 3,934 -31 -0.79%
FY2022.Q2 2021.09 4,038 63 1.56%
FY2022.Q3 2021.12 4,357 16 0.37%
FY2022.Q4 2022.03 4,353 50 1.15%
FY2023.Q1 2022.06 4,405 66 1.5%
FY2023.Q2 2022.09 4,495 155 3.45%
FY2023.Q3 2022.12 4,397 85 1.93%
FY2023.Q4 2023.03 4,564 156 3.42%
FY2024.Q1 2023.06 4,670 146 3.13%
FY2024.Q2 2023.09 4,354 138 3.17%
FY2024.Q3 2023.12 4,606 133 2.89%
FY2024.Q4 2024.03 4,577 151 3.3%
FY2025.Q1 2024.06 5,086 157 3.09%
FY2025.Q2 2024.09 4,924 150 3.05%

沿革

2004年9月にダイレクトメールの発送代行を目的として、ディーエムソリューションズ株式会社を設立。2012年2月よりSEOコンサルティングサービスを提供開始。2017年6月に東証JASDAQ(スタンダード)に上場。本社は東京都武蔵野市。ダイレクトメールや小型貨物の発送代行の国内大手企業

株主構成

2021年3月期第2四半期報告書によると2020年9月末時点の大株主は、代表取締役社長の花矢卓司氏の34.08%保有を筆頭に、取締役副社長の福村寛敏氏が24.53%、代表取締役副社長の福村寛敏氏が代表を務めるアセットインクリーズ株式会社が9.55%、松本和久氏が3.67%、中村剛氏が2.68%、株式会社SBI証券が2.1%、ディーエムソリューションズ社員持株会が1.5%等、社員持株会等が並ぶ。外国人株式保有比率は10%未満。

取締役会

取締役は6名(社内5名、社外1名)、監査役3名 (全員社外)、監査役会設置会社である。取締役副社長の福村寛敏氏は、株式会社新興電気システムや株式会社近畿テレコムを経て、2004年9月に同社を設立した創業メンバーの1人。取締役の小林剛司氏は、三菱電機ITソリューションズ株式会社を経て、2005年2月に同社に入社。取締役の勝山純一氏は、株式会社セブテーニとピーシーエー生命保険株式会社を経て、2004年11月に同社に入社。取締役の木村和央氏は有限会社フィーラエンタープライズや株式会社ネクストウォーク等の数社を経て、2008年6月に同社に入社。

代表取締役の経歴

代表取締役社長の花矢卓司氏は1973年8月生まれ。法政大学を卒業後、1995年4月に株式会社日本保証に入社。その後ネットマーケティングやデジタル広告の株式会社セプテーニで5年務めて、2004年9月に同社を設立した

報告セグメント

「ダイレクトメール事業」と「インターネット事業」の2セグメントに大別される。2021年3月期第3四半期は売上高10,746百万円の内、ダイレクトメール事業が8,269百万円で76.9%、インターネット事業が2,477百万円で23.1%を占める。
セグメント利益は全社費用調整前で、ダイレクトメール事業が238百万円で22.4%、インターネット事業が828百万円77.6%と、ダイレクトメール事業の利益率が低く、インターネット事業が稼ぎ頭である。なお、四半期損益計算書上の営業利益は613百万円であった。

事業モデル

主力のダイレクトメール事業は、ダイレクトメールや小型貨物の発送代行を手掛ける。ダイレクトメールや広告の企画から封緘作業や発送まで一貫して対応できる体制を整備。ダイレクトメールの目的に合わせた提案型営業を行う。複数の顧客からまとめて依頼を受け、郵送会社に大量差出しを行うことで最安値での発送を実現。低価格でのサービス提供を可能にする。2020年3月期時点で取引社数は4000社超。2020年6月にはオンラインでダイレクトメールの印刷から発送までを依頼できる「セルマーケ」をリリース。全国的なニーズの取り込みを図る。
インターネット事業はSEOのノウハウやサイトへのアクセス解析を基に、顧客のwebマーケティングを支援する。サーチエンジンからの集客化を狙うSEOコンサルティングや、SEOを駆使したweb広告・サイト構築、広告運用等の総合的なマーケティング支援サービスを提供する。収益源はSEOコンサルティングや広告運用に伴う業務委託費用と、集客に応じた成果報酬の2つである。
国内の宅急便における小型貨物の取扱量は、2016年度の3,744百万個から2019年度の4,307百万個へ緩やかに増加。同社ではECサイトの運営から商品発送代行まで一貫してサポートするするフルフィルメントセンターを増築し、小型貨物の需要取り込みを図る

競合他社

ダイレクトメール代行で国内首位の9782株式会社ディーエムエス(2020年3月期売上高27,146百万円)、封筒事業で国内首位の3955株式会社イムラ封筒(2021年1月期21,237百万円)、商業印刷や出版印刷が主軸の総合印刷会社7838共立印刷株式会社(2020年3月期売上高44,491百万円)が競合として挙げられる。

連結の範囲

連結の対象となる親会社・子会社を持たない

強み・弱み

強みとして、ダイレクトメール事業におけるサービスの一貫提供体制と積極的な設備投資が挙げられる。ダイレクトメール事業では、郵送物の企画やデザインから発送まで自社で一貫した代行サービスを展開する。複数顧客から受けた依頼を郵送会社に一括して差し出すことで、郵送価格を業界最安水準に抑えることを可能にする。こうした一貫したサービス体制とコストダウンによって、国内のダイレクトメール広告費は縮小傾向であるにもかかわらず、新規顧客数が増加。またフルフィルメントセンターを2か所増築して、2020年8月よりオンライン上でECサイトの運営から商品発送までを代行するサービスを提供開始。拡大傾向の国内小型貨物市場の需要取り込みに向けて、積極的な投資を行う。主力のダイレクトメール市場の国内規模縮小は懸念点

ディーエムソリューションズ株式会社公式HP「ダイレクトメール事業部 発送代行」

KPI

KPIにはダイレクトメール事業の取引社数が挙げられる
取引社数:4,194社(2020年3月期)

業績

売上高は2016年3月期から2020年3月期の過去5期で約1.8倍に増加。経常利益は、約1.9倍に増加。営業CFはプラスを継続。投資CFはマイナスを継続。財務CFは2017年3月を除いてプラスが続く。自己資本比率は2020年3月期で40.4%。前期の36.6%から改善した

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