3925 ダブルスタンダードの業績について考察してみた

3925 ダブルスタンダードの業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

沿革

2012年6月、インターネットによるマーケティング及び販売促進に関するコンサルティングを目的とし、スマッシュ・マーケティング株式会社創業。2013年1月にビッグデータ関連事業第一弾「競合企業-顧客獲得状況分析データ生成」の提供を、同年3月にはサービス企画開発事業第一弾「情報変更検知システム」の提供を開始。同年4月、株式会社ダブルスタンダードを吸収合併するとともに、商号を株式会社ダブルスタンダードへ変更。2015年12月に東証マザーズ上場、2018年11月には同一部へ市場変更。データクレンジング技術をコアに、ビッグデータ活用のためのシステム開発及びビッグデータ活用によって得られたデータの提供等を事業とする。また、2019年12月にはSBIホールディングスと資本業務提携し、不動産・金融の分野におけるビッグデータサービスの開発を加速中。

株主構成

四半期報告書によると、2021年9月末時点での筆頭株主は、創業者であり取締役の中島正三氏で32.45%保有。続いて、資本業務提携の関係にあるSBIホールディングス傘下のSBIファイナンシャルサービシーズ株式会社が14.01%、NOMURA INTERNATIONAL PLC A/C JAPAN FLOWが5.59%保有。以下は5%未満の保有率で、国内外の金融機関、代表取締役の清水康裕氏、社外取締役の赤浦徹氏など個人が続く。外国人株式保有比率は10%未満(2021年3月末時点)。

取締役会

取締役は8名(社内3名、社外5名)、うち3名は監査等委員(全員社外)、監査等委員会設置会社である。代表権を持たない社内取締役2名のうち、中島正三氏は生命保険会社勤務やコンピュータソフト開発会社起業など多彩な経歴を持ち、インターネット関連業界に係る経験及び人脈を有する。同じく社内取締役の飯島学氏は、ソフト開発関係の企業を複数経験している。社外取締役は、弁護士、公認会計士、起業家など様々。

代表取締役の経歴

代表取締役の清水康裕氏は1975年9月生まれ。1999年4月に積水ハウス株式会社入社。その後、アートコーポレーション株式会社、有限会社アックス、パワーテクノロジー株式会社(現株式会社システムソフト)を経て、2014年1月に同社代表取締役に就任(現任)。

報告セグメント

「WEBマーケティング事業」の単一セグメントであり、2021年3月期の連結売上高は4,411百万円。事業内容と特徴から「ビッグデータ関連事業」ならびに「サービス企画開発事業」に大別されるが、売上高構成比率は非開示。なお、国別売上高は日本国内が90%を超える。また、主要取引先の大和リビング株式会社及び株式会社SBI証券への売上高は、連結売上高の10%を超える。両社の割合は、前者45.0%、後者28.1%。

事業モデル

データクレンジングをコアとして、データ加工・マッピングやデータ処理などの提供を事業とする。基盤技術は段階別に①情報収集、②情報抽出、③クレンジング、④マッピング、⑤レコード振分であり、これらの活用によって各種サービスを実現する。顧客となる企業等からの受託開発費や、継続メンテナンスフィーなどストック収入を主たる収益源とする。
主力事業の一つであるビッグデータ関連事業は、表記方法や構成・素材が異なる保有データ・統計データ・ネット上のデータ(非著作物)等を独自のマッチング技術で低価格かつ高精度にデータ統合することで、利用価値を高めたコンテンツとして提供。画像やPDFなどの情報もクレンジングや補正を施し、得られた知見をアルゴリズムで学習する点も特長。
他方のサービス企画開発事業では、顧客が必要とする監視対象サイトの情報収集やデータクレンジグなどによって、顧客企業の業務プロセスなどへの「オペレーション改善システム」を提案する。
また、活用分野別には「ビッグデータ活用領域」、「RPA領域」、「FinTech領域」、「AI活用領域」に分類される。

2021年3月期 決算説明資料 p.19

競合他社

3666 (株)テクノスジャパン(売上高8,197百万円)、3798 ULSグループ(株)(売上高7,191百万円)などがビッグデータ分析を事業とする点で競合する。

連結の範囲

同社グループは、同社及び連結子会社1社、持分法適用関連会社1社で構成される。連結子会社の株式会社LITTLE DISCOVERYは、データ提供、サービス開発支援及びこれらに伴うシステム開発を事業とし、売上高の連結売上高に占める割合が10%を超える(13.2%)。

強み・弱み

ビッグデータを活用した企業向けサービスは同社のコアコンピタンスであるため、競合回避の面で有利。SBIグループとの業務提携により、主力の不動産業界に加え金融関係などへも顧客幅が広がりつつあり、事業の安定化が期待される点も強み。一方、主要取引先2社で売上の7割以上を占めるなど、収益構造に偏りがある点はリスク。ビッグデータ活用も基本技術は他のIT分野と共通なため、参入障壁が低く競合他社の出現・台頭が脅威となり得る。

KPI

取引先企業数などが主要なKPIと見られる。

2022年3月期 第3四半期決算説明資料 p.11

業績

上場年度の2016年3月期から2021年3月期までの5年間で、売上高を4倍以上に拡大するなど急成長。同期は、売上高4,411百万円(前期比+20.3%)、営業利益1,108百万円(同+0.7%)、経常利益1,113百万円(同+0.7%)となった。なお、2022年3月期第3四半期も好調で、売上高5,475百万円(前年同期比+82.2%)、営業利益1,352百万円(同+94.0%)、経常利益1,327百万円(同+93.5%)であった。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは恒常的にマイナス。2022年3月期第3四半期の自己資本比率は83.2%。

関連ありそうな記事