9119 飯野海運の業績について考察してみた

9119 飯野海運の業績について考察してみた

PERAGARUアナリスト

四半期業績推移随時更新中

(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2022.Q4 2022.03 28,065 2,907 10.36%
FY2023.Q1 2022.06 33,583 4,264 12.7%
FY2023.Q2 2022.09 36,891 6,218 16.86%
FY2023.Q3 2022.12 37,873 6,240 16.48%
(単位:百万円) 決算期 売上 営業利益 営業利益率
FY2017.Q4 2017.03 20,939 1,380 6.59%
FY2018.Q1 2017.06 20,516 1,270 6.19%
FY2018.Q2 2017.09 19,923 2,069 10.38%
FY2018.Q3 2017.12 20,538 1,344 6.54%
FY2018.Q4 2018.03 20,357 968 4.76%
FY2019.Q1 2018.06 20,831 1,832 8.79%
FY2019.Q2 2018.09 21,137 1,470 6.95%
FY2019.Q3 2018.12 21,540 1,027 4.77%
FY2019.Q4 2019.03 21,335 453 2.12%
FY2020.Q1 2019.06 23,008 320 1.39%
FY2020.Q2 2019.09 21,941 791 3.61%
FY2020.Q3 2019.12 21,795 1,851 8.49%
FY2020.Q4 2020.03 22,435 1,014 4.52%
FY2021.Q1 2020.06 21,875 2,630 12.02%
FY2021.Q2 2020.09 21,363 1,293 6.05%
FY2021.Q3 2020.12 22,687 1,650 7.27%
FY2021.Q4 2021.03 22,991 1,258 5.47%
FY2022.Q1 2021.06 23,604 1,098 4.65%
FY2022.Q2 2021.09 25,377 723 2.85%
FY2022.Q3 2021.12 27,054 2,796 10.33%
FY2022.Q4 2022.03 28,065 2,907 10.36%
FY2023.Q1 2022.06 33,583 4,264 12.7%
FY2023.Q2 2022.09 36,891 6,218 16.86%
FY2023.Q3 2022.12 37,873 6,240 16.48%

沿革

1899年7月飯野商会として発足し、1918年12月飯野商事株式会社を設立、1922年4月飯野汽船株式会社を設立し、飯野商事株式会社請負の海上輸送を分離継承。1941年3月飯野海運産業株式会社に商号変更し、飯野汽船株式会社と合併。1944年4月飯野海運株式会社と改称。1949年5月東証へ上場。1964年3月海運集約に際し、定期航路部門を分離し、以来タンカー・不定期貨物船経営を主力とする。外航海運業、内航・近海海運業及び不動産業の3事業を営む

株主構成

有価証券報告書によると2020年9月末時点の筆頭株主は、日本マスタートラスト信託銀行の信託口で5.4%、他に5%以上保有の株主はいない。次いで飯野海運取引先持株会4.7%、東京海上日動火災保険、トーア再保険、竹中工務店など取引先や信託銀行等の信託口などが並ぶ。

取締役会

取締役は8名(社内5名、社外3名)、監査役は3名(社内1名、社外2名、1名は常勤)、監査役会設置会社である。代表権を持たない社内取締役3名の内、2名はプロパー社員、1名はみずほ銀行出身者。

代表取締役の経歴

代表取締役社長社長執行役員の當舎裕己氏は1958年7月生まれ。早稲田大学を卒業後、同社へ入社。2016年6月に現職へ就任。
代表取締役専務執行役員の岡田明彦氏は1959年12月生まれ。中京大学を卒業後、同社へ入社。2018年6月に現職へ就任、イイノホール株式会社の代表取締役社長も兼任。

報告セグメント

「外航海運業」、「内航・近海海運業」、「不動産業」の3報告セグメントに大別され、2021年3月期第3四半期の売上高65,925百万円の構成比は外航海運業77.8%、内航・近海海運業9.6%、不動産業12.6%である。また、営業利益5,573百万円の構成比は、外航海運業40.9%、内航・近畿海運業7.0%、不動産業52.1%である。

事業モデル

外航海運業は全世界にわたる水域において、原油を輸送するオイルタンカー、石油化学製品を輸送するケミカルタンカー、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)を輸送する大型ガスキャリア、石炭・木材チップ専門船、穀物・鋼材・肥料などを輸送するドライバルクキャリアなどを運航。
内航・近海海運業は国内及び近海を中心とした水域において、LNG・LPG・石油化学系ガスを輸送する小型ガスキャリアなどを運航。

2021年3月期第3四半期 決算説明会資料

不動産業は、プランニングから運営・管理まで一貫したサービスを提供する。ビル賃貸を始め、ホールとカンファレンスルームを提供する「イイノホール&カンファレンスセンター」、霞ヶ関・内幸町エリアに展開する「イイノダイニング」、浜松町・汐留エリアに展開する「芝離宮ダイニング」、スタジオ事業、倉庫業などを営む。

競合他社

国内の海運最大手9101日本郵船(2020年3月期売上高16,683億円)、2位の9104商船三井(同11,554億円)、3位の9107川崎汽船(同7,352億円)、4位の9110 NSユナイテッド海運(同1,484億円)などが競合として挙げられ、同社は国内5番手。グローバルでは業界最大手の日本郵船で5番手、国内3番手の川崎汽船で10番手と見られ、複数の競合が存在する。

連結の範囲

同社グループは、同社のほか連結対象子会社58社、持分法適用会社5社及び連結対象外の関係会社9社で構成され、外航海運業、内航・近海海運業及び不動産業を行う。

強み・弱み

業界最大級の船隊規模を誇るケミカルタンカーや、安定収益源として中長期契約を積み上げるガスキャリアなどを有していることが強み。海運市況、不動産市況、燃料油価格などの著しい変動等による業績への影響が大きい点が弱み。

KPI

以下の指標がKPIとなり得る。
ケミカルタンカー市況
大型LPG船市況
ドライバルク船市況

業績

2016年3月期の売上高は94,843百万円、経常利益は7,655百万円であったが、2020年3月期の売上高は84,843百万円、経常利益は4,701百万円となっている。売上高構成比に大きな変動はないが、市況変動や入渠費用増加などの影響により外航海運業の営業利益率が低下している。営業CFは恒常的にプラス、投資CFは営業CFと同等額を拠出。自己資本比率は30%前後で推移。